「現金掛け値なし」を売りに三重から始まり、江戸、京、大阪と呉服屋や金融業として財をなした三井の発展に関する各種資料の展示。
展示されているものは、当時の大福帳のようなものであったり書簡であったりと、あんまり見て楽しいものではない。当時の文体や日本語は、今の僕らにとっては読解不能だし。
しかし、その資料を噛み砕いて解説しているパネルが面白く、かなり満足度の高い展覧会だった。
江戸時代の頃から持ち株会社とその下にぶら下がる子会社のような仕組みが確立していたし、子会社からはフランチャイズ料を回収するルールになっていたし、3年に一度総決算が行われ、そこでの利益の1/10はボーナスとして店員に配られたというのも驚きだ。
ビジネスっていうのは欧米のシステマチックなものを取り入れていくものである、みたいな雰囲気が日本にはあるが、日本にだってかなりシステマチックなものは独自に作られていたということにびっくりする。
(2015.05.14)
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