写真家・故 深瀬昌久の個展。
「救いようのないエゴイスト」という言葉は、彼が10年にもわたって被写体とし続けた元妻が放った言葉だ。
確かに、展示されている作品の多くから、自己中心的な匂いがプンプンして、一種独特だ。
奥さんや家族、鳥といった深瀬昌久以外が被写体になっているものがたくさんあるのに、すごく冷めた印象を受ける。
解説によると、「自分とは何か?」を常に追求していた写真家だったというが、なるほどそうやってこれら作品を見ると納得させられる。
なので、独特の世界観があってインパクトがあるのだけど、見ていてあまり気持ちよいものではなかった。
プライスリストは一応チェックしたが、さすがにこれを家に飾るのは陰気だなと思ってそっとリストを閉じた。
(2015.06.30)
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