鈴木春信の貴重な作品など、錦絵(浮世絵)がいろいろ展示されていた。
時代の変遷とともに、浮世絵がどんどん緻密化し、多色化していく様を見ていくのはとても面白い。
そして、遠近法があってないような微妙な構図だとか、今の日本の漫画に通じる大胆なアングルとか、楽しい。
先日、フランスの風景画ばかりを集めた展覧会をどこだったかで見て「こういう絵もいいもんだ」と思ったものだ。宗教画とか、貴族が山や海で遊んでいるような絵ばかりではなく、庶民の生活に目を向けた絵。そういう「ありふれた題材」が描かれるようになったのは、実は歴史は浅い。
そんな中、浮世絵ってのは本当に庶民的であり、絵によっては「なんでこんな普通の光景をわざわざ絵にしたんだ?」って笑っちゃうようなものも多い。でもそれがむしろ面白い。 存分に楽しめた。
(2015.07.25)
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