「睡蓮」に代表されるモネの絵はあっちこっちで見ることができるので、正直「今更」感があった。
しかし、今回はその「今更」が「いや、まだまだ」という認識に変わった。
僕は面倒なのがいやなので、混んでいる展覧会の場合はざーっと人混みの後ろを通り抜け、雑に絵を見ている。しかし今回は人混みに従い、牛歩戦術状態でじっくり、ゆっくりと絵を見ることにした。
するとどうだ、印象派の作品ということもあって、見れば見るほどいろいろな変化を見せてくれる絵に魅了されていった。
晩年頃の作品になると、白内障の影響なのか、芸風を突き詰めすぎたのか、もう何がなんだかわからんというような絵に進化を遂げていく。
同じ風景を描いた絵であっても、年次が進んでいくにつれわけがわからなくなっていく様を見ることができたりして、とても楽しい展覧会だった。
(2015.10.09)
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