人造乙女美術館 オリエント工業×日本美術@バニラ画廊

人造乙女美術館 オリエント工業×日本美術

以前バニラ画廊では、オリエント工業のラブドールを展示していたことがあり、僕はそれに衝撃を受けたものだ。

すげえ!と。欲しい!とはさすがに思わなかったけど。

今回、またラブドール展示があるということだったので、行ってみた。

場所が銀座とはいえ、雑居ビルの地下2階で、ごくごく狭い部屋だ。

人造乙女美術館 オリエント工業×日本美術

入場料1,000円というのはとても高いと思う。でも、毎度そうなのだが、バニラ画廊が扱う展示というのは「ちくしょう、カネ払ってでも見たい!」というものが多く、目の付けどころがさすがとしかいいようがない。

会場内は人でぎっしり。女性比率は僕がいた時間では3割といったところか。

ラブドールの実物展示については、今更驚きはない。前回十分に驚かせてもらったので、二度目の対面の今回では、「ああやっぱりホンモノの人間とは違うな」という当たり前のことを再認識した方が強かった。

しかし、今回の展示の多くを占めていた、ラブドールを使ったポートレート写真というのはかなり強烈だった。「男性にこびを売る可愛さ」を追求している上に、それが「三次元」なのだから、ぎょっとするイイカンジだ。むしろその「ぎょっとする」気持ちの方が強くて、素直に好きになれなかった僕はノーマルなのか、それとも欲望が枯渇しているのか。

若い男性たちは、「この娘絶対性格いいよな!絶対そうだよ!」とラブドールの写真を前に興奮しつつ語り合っていた。そんな会話が成立するくらいの完成度。つまり、外見だけでなく、その内面(そんなものはラブドールには存在しないのだけど)をも予想させる作り。すごいもんだ。

(2016.04.30)

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