歌川広重の作品は、以前太田記念美術館で「広重ブルー」というタイトルで見た気がする。
とにかく、独特の深い青色が美しい。だからこそ、色が付いていない余白が映える。
それにしても広重のアングルの面白いことよ。
「船に乗っている芸妓さんが手前に描かれているんだけど、背中とうなじのごく一部しか描かれておらず、見切れている。それが気になって、背後に描かれている風景が頭に入ってこない」
とか、
「船を漕ぐ船頭さんが絵の大半を占めていて、背後の風景を邪魔している」
とか。
風景写真としては失敗、というアングルのものを大胆に描いていて、楽しい。
(2016.05.22)
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