マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン@ワタリウム美術館

マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン

すまん。「現代アートの最も重要なアーティストの一人」ということだけど、名前すら知らなかった。

アンディ・ウォーホルと対をなすほどの存在だそうだが、全く知らなかった。 ついでに言うと、美術館に到着するまで、誰の展覧会なのかさえ知らなかったのは毎度のことだ。

しかし、その知識レベルでここを訪れると、あまりに意味不明で立ち尽くしてしまう。

この展覧会は「デイ・イズ・ダーン」という映像作品集がメインで、30作品くらいが会場のいたるところで上映されている。 で、この作品が、意味不明なのだった。 単に難解な映像なら、「ああ、自己満足的な作品なんだな。どうぞご自由にお楽しみください」とスルーするのだけど、マイク・ケリーの作品は絶妙にポップで楽しい。 なので、つい立ち止まって映像を見てしまうのだけど、やっぱり意味不明だ。

映像に限らず、その他展示されている写真なども意味不明だ。 これらは、事前情報を仕入れて、作品制作の背景を理解した上で見ると「なるほど、そういうことか」と納得する。でも、いきなり見に行っても、わけがわからない。白塗りの人が踊っていたり、デブっていいよね!という内容のヒップホップだったり。

マイク・ケリーは、赤の他人の古い卒業アルバムを収集して、そこに載っている白黒写真をもとにイメージを膨らませ、映像作品を作ったそうだ。なので、「アメリカにおけるキャンパスライフ」をある程度知っていればますます面白いのだろう。残念ながら日本人の僕には、なんのこっちゃわからないのだけど。

多分、日本人同士が「学生時代、修学旅行どこに行った?」「僕は京都!」「ああ、私も高校時代そこに行った!」みたいな会話を当たり前のようにするけれど、外国人には理解できないのと一緒だろう。

ワタリウム美術館は、一回チケットを買うと会期中何度も再入場ができる。なので、日を置いて2回訪問するとぐっと面白く感じるだろう。僕は時間がなくて1回しか訪問できなかったけど、悔やまれる。

意味不明だけど、好きな作品群だ。 一部の作品は、YouTubeでも見ることができる。改めて見てみると、なんだか中毒性がある奇妙な動画だ。

(2018.02.21)

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