
会田誠が、水墨画っぽく屏風にカラスの絵を描いている。電柱、電線、そして不吉に群れるカラス。さすが天才、こういう絵も描けるのか!と彼の才能にまた一つ驚かされた。
この絵のベースとなっているのが、「Chim↑Pom」の映像作品。
バイクにカラスの剥製を積み、スピーカーからカラスの鳴き声を大音量で鳴らし東京都内をうろつくと、大量のカラスが「何事か!?」と集まってくる、という実写作品。映像は雑な作りで、バイクに乗っている人の「うおー、すげーすげー」と叫んでいる声がしきりに耳につく。
これがアートなのか何なのか、僕はわからない。お騒がせYouTuberと何が違うのか、と思う。以前、広島の原爆ドームの頭上で、飛行機雲で「ピカッ」という文字を描いた作品を発表し物議を醸した集団だ。
見ている人をイヤな気持ちにさせる、そんな作風だ。
だからダメだとか嫌いだとは思わない。こういう表現方法もありだとは思う。ただし僕は好きではない。「嫌いではないけど、好きではない。」
(2018.10.21)
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