2018年 第14回「名取洋之助写真賞」受賞作品 写真展@富士フイルムフォトサロン 東京 スペース1

受賞した2名の作品が並ぶ。

うち1名は女性の「やどかり みさお」さんという方で、自身が双極性障害であるだけでなく、妹も措置入院を繰り返す双極性障害なのだという。そんな妹の様子を写真に撮影した作品群だった。これには見入ってしまった。

入院を必要とするくらいなので、よっぽど感情の振れ幅が大きいのだろう。なので、僕にはよくわからない世界だ。おどけているような妹の写真だけど、これがどこまで「カメラを意識した、作った自分」の演技なのか、それとも本当にテンションが上がり過ぎているのかは他人から見てもわからない。

一番ドキッとして、じっと見てしまったのは、飲み終わった後のカラになった薬のタブレット。薬剤名を見ると、リーマスやデパケンRといった双極性障害でもっとも定番の薬ではなく、抗うつ薬のようだった。双極性障害の患者は、いくらうつ状態になったとしても抗うつ薬の投与は非常に慎重に行わなければならない。一気に躁転してしまい、症状を悪化させる危険性があるからだ。

抗うつ薬を飲まないとやっていられないくらい、うつ状態がひどいのだろうか?それとも、誤った治療法に基づいて投薬されているのだろうか?いや、さすがに入院するくらいだから、大病院でそんなに間違えた治療をするとも思えない。

身近な問題だけに、非常に背筋がぞわぞわする内容だった。写真?いや、写真の技術は特に印象はない。

僕の双極性障害は比較的軽い部類で、まだ良かった。入院しなければまずいな、と思ったことは幸いにして一度もない。ただし、常に死を意識しながら生きていかないといけないのが双極性障害であり、いつ自分が足を踏み外すか、一寸先は見通せないのが怖い。

(2019.01.20)

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