イケムラレイコ 土と星 Our Planet@国立新美術館

たまたま六本木を訪れた際、「国立新美術館の展覧会でも見ていくか」と思いお邪魔した展覧会。

そんなわけで、週末だというのに観客はほぼいない。ガラガラ。

時々、国立新美術館は民間団体にレンタルした素人展覧会よりも客入りが悪い主催展覧会がある。今回もまさにそう。

イケムラレイコ 土と星 Our Planet@国立新美術館

この人の作品は、大小様々な絵と、彫刻。大きな絵が壁一面に何枚も並んでいたかと思ったら、土偶を思わせるような作品が会場の真ん中に鎮座していたりする。

はっきり言って、見ても何がなんだかよくわからない。

僕自身、「なんだこの作家さんは?」という気持ちで会場に足を踏み入れたので、あんまり一つ一つの作品を理解しようとはしなかった。

でも、見ていくうちに、だんだんお気に入りになってきた。なんなら、もう一回入口に戻って見直してもいい、と思ったくらいだ。

作品が僕の性にあった、というよりも、この広い空間で、作品をじっくりマイペースで鑑賞できたという「空間と、時間」がいたく気に入ったからだ。人混みだらけの中で、前後左右の人に気を遣いながら見るのはしんどい。しかし、ここはそれがない。

バン!と飾られた大きな絵を、近づいたり遠ざかったりしながら好きなだけ鑑賞する。
作品と自分との距離によって、見え方が変わってくる気がする。
そんなことを確かめながら、作品を見て回る時間は本当に楽しい。

客がいないからこそ、楽しめた。なんか、見終わってすっきりと会場を後にすることができた。

なお余談だけど、僕は「上野の森美術館」で開催されているフェルメール展にはいかない。だって混んでるんだもの。フェルメールが素晴らしいかもしれないけど、あまのじゃくな性格の僕は、「ベタ褒めされるフェルメール作品を、行列を作ってまでして見る」というのが悔しくて仕方がない。だから、見ない。

(2019.01.20)

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