損保ジャパン日本興亜美術財団が、新進気鋭作家の支援を目的として行っている公募展。今年で7回目。
蜜美障子がMCAGPとして、「在学生または卒業3年以内の若手作家」を対象として支援しているのに対して、こちらの方が範囲が広い。年齢は不問になっている。
選考基準がまったく違うので、三菱商事の公募とは全然違った絵が集まっている。
何やら、こちらの方が迫力がある気がする。何故だろう?
・・・しばらく見ていて、気がついた。「ああ、美術館に陳列されているからだ」と。
やはり権威主義というか、見ている側の思い込みというのは存在する。美術館の壁に、ビシイッと飾ってあると、それだけでも何かありがたいものを拝見している気分になる。
あと、美術館展示を前提にした作品なのか、どれもサイズがとても大きい。僕が両手を広げても、絵の両端に届くかどうか?というような大きな作品も多かった。
三菱商事のオークションだと、サイズ規制がある。大きすぎるのはダメ。あと、オークションに参加する僕としても、「買うからには当然自宅に飾る。大きいのは困る」という観点で作品を吟味している。
一方、FACE展の方は「どうせ自分は買わない」し、「美術館に飾られているぞ」というバイアスがあるし、しかも「デカい」。見た目が全然違うのだった。
面白いものだ。美術っていうのは、いろいろな要素が周囲に付着して、それで成り立っている。
(2019.03.17)
コメント