2021年2月25日に新型のラージフォーマットデジタルカメラ「GFX100S」発売記念として、新型カメラで撮影された写真が写真展の形で公開されていた。
1億200万画素。中版ラージフォーマットならではの画素数だけど、そこまでスペックがすごくても、作品から「さすが1億画素!」というのはわからない。「プロが撮った作品は、当然キレイだ」と思っているので、「これは!見たことがない高精細さだ!」というのが理解できないのだ。
DVDからブルーレイにメディアが変わったとき、「DVDで十分だよ。VHSからDVDにフォーマットがかわったときに十分画質は向上したよ」と思ったものだ。でも、いざブルーレイの映像を見て、「マジか!こっちの方がいい!もう元に戻れない!」と思った。
それと同じことがカメラでも起きるかと思ったけど、そうでもない、というのが僕の感想だ。もちろん、素人目線では、という但し書きがつくけれど。
以前、ラージフォーマットカメラ「GFX50R」をレンタルし、日比谷公園をフォトウォークしたことがある。
その時感じたのは、完全にカメラのスペックを持て余してしまい、「べつにこれならスマホカメラの撮影でいいじゃん」というものしか撮影できなかった、ということだ。
いいカメラを使うためには、「見たまんまのもの」を撮るのではなく、ある一部をグッと切り取ってドキドキさせる構図を思いつけるようなセンスがいるのだと思った。カメラが良ければ、良い絵が作れるわけじゃない。
むしろ、GFX100のような、罰ゲームに近い重たくてデカいカメラだと取り回しが不自由だ。「あっ、今がシャッターチャンスだ!」というときに撮影ができない。このカメラを使いこなせるのは、かなり修行を積んだ人に限られるだろう。
ちなみにお値段は約70万円(レンズ別)。おう、さすがの値段。
(2021.02.13)
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