柏原由佳「1:1」@POLA MUSEUM ANNEX

いきなりだが、この日の昼食。

ランチビュッフェのお店に行ってきた。

テレワークが続き、会社に行かなくて済むのは非常に楽になった。しかし、むしろ仕事量が増えたのは驚くべき事実だった。「テレワーク中心の業務スタイルになると、メリハリがつかず根を詰めてしまい、労働時間が増えて体調を崩す人がいる」という話を聞いていて、「よくやるよ、ワーカーホリックかよ」と思っていた。「労働時間が増えるったって、ダラダラ仕事をしているからだろ?」と。残業代申請し放題じゃねーか、とも思った。

しかし、気がつくと自分がそういう人になっていた。パートナーが仕事のために家を出る朝7時とともに仕事を開始。仕事が終わるのは17時とか18時だ。あれっ、そんな馬鹿な。残業なんて殆どしないのが僕のライフスタイルだったのに。

しかも、「なんとか今日の早い時間のうちに仕事を一通り片付け、午後はダラっと過ごそう」という「サボりたい気持ち満々」で朝のお仕事を頑張ると、その勢いのまま次々と仕事が増大することを悟った。おかげで、昼食が15時~16時頃になるのがザラだ。

なので、僕はいつもストレスを貯めている。それは、仕事量が多いことに対するストレスではなく、言い方は悪いが「もっとサボれると思ったら、全然サボれない」というas-isとto-beのギャップからくるものだ。

そのストレスをどこで発散するのかというと、もうこれは食べるしかない。平日は、仕事のことで気を取られてまともに美味美食ができていないこともあって、休日はガツンドカンと暴食することでウサ晴らしをやっている。それが、食べ放題。

食べ放題に行くことで、その日のお昼ごはん兼夕ごはんにする。なので、少々お値段がしてもいいや、と割り切っている。そして、カロリーをとりすぎてもいい、と開き直っている。

そして何よりも、「食べ放題店に行く」ということで俄然生きるモチベーションが高まり、外出意欲が高まるというのがいい。朝から夜までテレワークで家にずっといると、ほんとうに生命力が削がれていく気がする。緊急事態宣言中ということもあって、むやみに外出するわけにはいかない。それもあって、「あれがしたい、これもしたい」というい欲望がスポイルされるのだった。食欲もそう。もう、平日は家にある柿ピーとかポテチがお昼ごはんでいいや、と思っているくらいだ。

今回、これまで貯めてきたGoToイートのポイント消費がてら、ストレス発散のためにランチビュッフェに行ってきた。この日は、「グランイート銀座」というお店。ふんだんの野菜を食べられて、随分スカッとした。

僕ら夫婦の場合、東京東部に住んでいることもあって「上野・秋葉原・銀座界隈に出かけるのはセーフ。でも、池袋・新宿・渋谷に遊びに行くのはNG」ということにしている(所要がある場合を除く)。

山手線の西側エリアがデンジャーだというわけではなく、家から遠いところまでお出かけオッケーにしてしまうと、際限がなくなるからだ。自分たちなりの線引きをして、行動範囲を絞り込んでおきたいから、こういうルールにしている。

とはいえ、上野・秋葉原は人でごった返しているエリアがあるし、昼から酒を飲んで客が大声で喋っているオープンテラス的な居酒屋密集地帯がある。そういうのは足早に通り抜けるようにしている。

緊急事態宣言下で出かける以上、分をわきまえる必要がある。

柏原由佳「1:1」

もちろん、ランチビュッフェを食べただけで帰るというつもりはない。美術館のハシゴもセットで組み合わせる。ちょうど僕ら夫婦は、ガチャガチャした商業施設を好まない者同士だったため、こういうことができる。

2021年2月における「こんにち的美術鑑賞」は、事前予約がデフォルトだ。ハシゴをするといっても、予定を計算し、計画を立てるという段取りが必要だ。僕はともかく、パートナーが途中で「体調が優れないので帰りたい」と言ったらどうしよう?とか、鑑賞に時間がかかって、スケジュールが押したらどうしよう?とかいろいろ心配にはなる。

なにせ美術館の予約は、だいたい1時間おきになっている。到着が早すぎても、遅すぎてもだめだ。

一日何軒も美術館をハシゴするとなると、後半になればなるほど不確定要素が強くなる。

でも、もともとスタンプラリー的なものを好む僕の性格からすると、こうやってガチガチの制約のなかで動き回るのはむしろ快感だ。

この日一軒目の美術館は、ポーラミュージアムアネックス。

(2021.02.21)

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