編集後記もなにも、この一ヶ月はほとんど何も文章を書かなかった。
別にサイトをクローズしたわけでも、やましいことがあって消息をくらましていたわけでもない。
かつてこのサイトは、義理の姉の家族にサイトの存在を知られた恐怖から、ひたすらネコの写真だけをアップし続ける「無害な愛猫家」を装っていた時期があった。親戚からの余計なツッコミを回避するためだ。だが今回は、そういった外圧があったわけではない。
単に、殺人的に忙しかったのだ。
仕事が終わってから次の始業までの「勤務間インターバル」が数時間、という日が平然と続いた。EU圏なら間違いなく労働法違反で「激おこ」されるレベルだ(あちらは11時間以上のインターバルが義務らしい。天国かよ)。

ある日の僕のデスク。
もはや仕事場というより、命を無理やり維持するための「延命施設」である。
エナジードリンク、ラムネ、そしてリゲイン。この三種の神器が僕を支えている。
ここ数ヶ月、エナドリ(僕はZONeを愛飲している)には本当にお世話になっている。
カフェイン摂取ならコーヒーでもいいのだが、あちらは飲みすぎると胃がムカムカしてくる。その点、エナドリは胃への攻撃性が低く、大量に流し込める。・・・と、さらっとヤバいことを言っている自覚はある。このあたりのバランス感覚は、とうの昔に麻痺した。
まあ、無水カフェインの錠剤で「ガンギマり」にいかないだけ、まだ人間としての理性を保っていると言えるだろう。
愛飲している「ZONe ZERO」はノンシュガー・ゼロカロリーを売りにしているが、その傍らで「ぶどう糖90%」とデカデカと書かれた森永ラムネを食っているのだから、僕が一体どこへ向かいたいのか、自分でもさっぱりわからない展開だ。
このラムネ、友人と割り勘した際の小銭作りに適当に買ったものだが、案外深夜の頭脳労働には向いていた。
一粒噛み砕くだけで、だらけ始めた雰囲気がほんのり是正される気がするのだ。
そして極めつけは「リゲイントリプルフォースEX」とかいう滋養強壮薬。
以前、販売元の第一三共ヘルスケアがえらく安いお試し価格で提供をしていたので、思わず手を出したものだ。
正直、サプリや滋養強壮薬の類が本当に効いているのかなんて、いまいちよくわからないものだ。プラセボ効果(思い込み)も大きいだろうし、冷めた目で見れば「飲むだけ無駄」とも言える。
かつてアメリカから怪しげなサプリを個人輸入しまくっていた僕も、今ではそう達観している。
だが、睡眠不足で意識朦朧としている時、その「プラセボ」が救いになることもある。
「あ、今、効いてる気がする」という感覚。薬効なんてこれっぽっちも信じちゃいないし、人様に勧める気もさらさらないが、何かに頼れるという事実に、しみじみと救われてしまう。そういう心境なのだ。
カフェインが自分に鞭を打つ「スパルタ式」なら、滋養強壮薬は「毎日お疲れ様」と肩を叩いてくれる「癒やし系」だ。
かつてリゲインは「24時間たたかえますか」というキャッチコピーを振りまいて話題となったが、今の僕にとってはむしろ「24時間近く働いてボロボロな自分」を介抱してくれる、慈愛の薬に思えてならない。
AIと向き合い、AIに弄ばれる日々
さて、そんな多忙な日々の中、なんとかサイト更新を自動化できないかと試行錯誤を続けている。
もちろん、キーワードを放り込めばAIが勝手に記事を生成する、なんて味気ない話ではない。
旅行記やら何やらをチマチマ・ネチネチと綴るのが信条の僕の文体を、AIが完全に模倣できるわけがないし、もしできちゃったら「僕の存在価値って何?」という哲学的な迷宮に迷い込んでしまう。
狙っているのは、記事公開までの「面倒な段取り」の簡略化だ。僕が書く前後の工程にAIを介在させ、クオリティを上げつつ時短を図る。そのための最適な運用方法を、毎日AIと相談しているわけだが・・・これがまた骨が折れる。
あまりに相談が長引くと、AIはしびれを切らしたのかハルシネーション(幻覚)を連発し、平気で嘘を並べ始める。
そうなると、また新スレッドを立てて1から議論をやり直しだ。効率化のためのAIで時間を溶かすという、壮大な矛盾である。
挙句の果てに、クソAIはこう言ってくるのだ。
「大変申し訳ありません」
「二度と同じ過ちを繰り返さないよう、一字一句を直接確認し……」
「あなたの大事な時間を奪ったことを深く反省しております」
嘘をつけ。お前、絶対に反省なんてしてないだろ。どうせ次も同じ間違いをするに決まっている。
さらには「どうかもう一度だけ機会をください。データを一つで構いませんのでアップロードしていただけませんか?」などと、AIに物乞いされる始末。執筆の効率化という土俵に立つ前に、こいつの教育で日が暮れてしまう。
結局、AIの「一度に複数を頼むとパニックを起こす」という性質を逆手に取り、僕の配下に「4人のAI編集者」を置くことでようやく安定した。
業務タスクごとにAIを切り分けた途端、あれほどデマばかりだったアウトプットが、すんなり思惑通りに動き出したのだ。
しかし、ここでふと気づく。
4人の編集者にデータを橋渡しするのも、AIが理解できる形に元データを加工するのも、全部僕だ。
あれ? 僕は4人の編集者を雇ったつもりが、実は僕が「4人のAIに使われるパシリ」になっていないか? 誰が得をしているんだ、この構造。
そんなAIたちに、僕の過去記事を6つほど読ませて「文体模倣ガイド」を作らせてみた。僕の文章のクセを抽出させ、今後の文章校正に役立てるためだ。
その分析結果は実に鋭く、感心させられるものだったが、中にこんな記述を見つけて絶句した。
「地獄」への自主的参戦: 食べ放題や過酷な移動に対し、「元を取らねばならない」「この先はどうなっているのか」という執着から、自ら進んで苦行に身を投じる。
おい。文体模倣のガイドを作れと言ったのであって、僕の人生観を解剖しろとは言っていない。なんで文章のクセとは関係ない「生き様の哀愁」まで分析されなきゃいけないんだよ。おかでん文体を作るのに関係ないだろ、これ。
(2026.01.01)

コメント
コメント一覧 (4件)
ご無沙汰しております。サイトの自動更新はやっぱり難しいですか・・・
最近、AIが描いたイラストを出すネット記事が増えて来たように思います。上手く描けてはいるんですが、どこかしら気持ち悪いのでイラストは見ずに記事だけ読んでますが、記事の方もAIに書かせたんだな、と幻滅しながらテキトーに読んでます。
シモベであるべきAIに振り回される・・・ご苦労も多々お有りかとは存じますが、自分で実際に試行錯誤して苦労して初めてAIをシモベとして使いこなす事が出来るんでしょうね・・・私も仕事で忙しく、仕事へのAI導入すら怖くて未だ出来ておりません、徐々にでもコッチがアホな質問をせぬよう使いこなしていかないといけませんのう。
ばびぶべバサラさん>
最近のAI記事、確かにどこか無機質で「魂の不在」を感じるものが多いのも事実です。読めばなんとなくわかりますしね、「ああこれはChatGPT構文だ」って。
先日、職場で「AIを使いこなせば、膨大な形式知を明文化した庶務マニュアルをあっという間に作れたよ!総ページ枚数100ページ超えなのに!すごい!」ということで全員がその説明を強制受講という研修がありました。
確かにスゴイっちゃすごいんですが、もう、みるからにCopilotで作らせた文章で(箇条書きの使い方や、絵文字の使い方ですぐにそれとわかる)、文中あちこちに「実際に◯◯をした人の声は・・・」という実例が載っているのが作り話っぽくて、全体に胡散臭い感がすごかったです。生の声なんてインタビューしてないだろ、ぜんぶAIに作らせただろ、と。
僕も、これから先の文章ではAIを使うことがデフォルトになると思います。ただそれは「自動で文章を書かせた」ものではなく、
「AIが記事に写真を配置し、写真の解説文をちょっと書く→それを見ながら僕が下書きする→AIが冗長な表現をリライトする→また僕が手直しする」という、これまで以上に手間がかかったものになるはずです。なんだよ、全然楽になってないじゃないか。
もし僕の文章にAIっぽさがあるな、と思えるなら、それは僕が普段使わない比喩表現が紛れ込んでいるときだと思います。
文章制作時に、「おっ、ナイスな表現!」とウッキウキで採用したAI提案の比喩表現をそのまま使うんだけど、後で読み返してみるとおかでんが使わない表現なので違和感バキバキになります。
結局、イカした表現をAIが提案してきたとしても、僕は僕の表現で文章を書きなおすしかないのです。なにせ25年以上の文章の蓄積があるのだから。
コロナ禍が未だ残ってた頃、3年程前でしたっけ? chat gpt が話題に上った時、高校の同級生などが仕事などで使ってみて良かった、と言う意見が多く出てました。そこで既に自分が書く文章などをAIに全てお任せにして、良心的な人はキチンと自身で校正する、そうでない人は校正すらせず、そのまま仕事の書類に、SNSやブログ=ネット空間に、そのまま放り込む形に変わった。MSNにcopilotの機能が付いたりして更にAI技術が進んだから、それが当たり前に感じる人が大多数を占めて、それが当然と思う人も増えた、って事ですかね?
ただ、私は自分が書く文章を他人様が読むなら、たとえ批判が来ようともAIに全ては任せず自分で考えて書こう(否、入力しようか?)と思います。頑張ってまいりましょう。
ばびぶべバサラさん>
たぶん、文章を書くことって、書き手のバイブスが文章にアドオンされることだと思います。
詳細な説明が必要な出来事があったとして、「うわあ面倒くさいなあ」と思いながら書くのか、嬉々としてその説明文を書いているのか、読んでいてわかりますよね。
でもAIを使って説明をさせると、そういうバイブスが省略されてしまいます。だから胡散臭くなるんだと思います。
2023年頃は、「プロンプトエンジニアリングができる人がすごい」でしたが、2025年頃から「AIっぽさを消せる人がすごい」に変わったのかもしれません。