うろうろ・おどおどバブルサッカー

これまでこのサイトでは、数多くのオフ会を開催してきた。しかしそのほぼ全てが飲み食いに関するものだった。愉快な仲間とテーブルを囲むのは楽しいのだが、刹那的といえば刹那的だった。サヨウナラ、と言って別れれば、次いつ会うのかさっぱりわからない会合。

後腐れないので、オフ会に参加する人にとっては少しは気が楽かもしれない。しかし、主催している側としては、なんだか寂しい。もう少し、長編ドラマ仕立てというか、継続性のあるオフ会をやっていきたいと考えるようになってきている。

「野外炊事部」と称してBBQや芋煮をやるようになったのもこういう背景がある。「何度か試行錯誤しながらだんだんコツを掴んでいこう」とか、「前回はあれを焼いたから、今度は別の食材を」といったストーリーがそこから紡ぎ出されている。他にも、2年連続で「のっとれ!松代城」に出撃し、年単位での取り組みがおこなれている。

最終的には、DASH村よろしく農園を作ったりしたいが、そこまでやると僕一人がかぶる責任が大きくなりすぎるので無理だと思う。このサイトは商売でやってるわけじゃないので、「イベントコーディネーター」を僕はやりたいわけじゃない。

そんな中で、今年春から活動を開始したのが「バブルサッカー部」だった。やっぱり、ネットの時代だからこそ、フィジカルというのは大事だと思う。そして、ネット時代関係なく、古今東西スポーツというのは一体感と高揚感を生んでくれるものだ。それを自分も取り入れたかった。

ただし、今から競技人口が多い、レベルの高いスポーツに飛び込んでも正直しんどい。たとえばフットサルチームを作るよ!となった場合、小学校時代からの身体能力の差があまりにも大きすぎ、なかなかチームが構成できない。女性とか中高年の参加も難しい。だから、折角スポーツチームを作るなら、もっと老若男女差がなく参加でき、もっと笑えるものが良かった。

そこで俎上に上がったのが「バブルサッカー」だった。最近話題になっている、「大きな風船を身に纏って、よちよち歩きをしながらのフットサル」だ。タックルされたらあっけなくごろーんと転がってしまう様が微笑ましく、見るからに楽しそうな競技だった。これはまだ日本でもプレイできる場所が少なく、競技人口も少ない。コイツを今から取り組めば、面白いことになるんじゃないか?フォトジェニックでもあるし。

そんなわけで、このサイトで募集告知を出したら、とりあえず自分含めて7名が集まってくれた。バブルサッカーは5人で1チームというルールであり、途中交代要員も含めると8名~10名程度が1チームにいるのが望ましいようだ。なので、7名というのはギリギリチームが作れる規模だった。

とりあえず人が集まったので、今後継続して部活動をやっていくかどうかも含めて検討することにした。部員で日程調整をし、6名が集まることができる日を選び、集結した。

バブルサッカーを受け付けている

場所は、お台場にある「ダイバーシティ東京プラザ」。等身大ガンダムが置いてあることで有名な複合商業施設だが、その中にボウリングでおなじみのラウンドワンがテナントとして入っている。最近のラウンドワンは、ボウリング以外の娯楽にも力を入れており、その一環としてバブルサッカーも出来るようになっている。今回、ここを活用することにした。

2015年5月現在では、バブルサッカーがいつでも気軽に出来る場所というのは東京界隈にはほとんどない。数店舗あるラウンドワンがほぼ唯一の存在で、それ以外は僅かなフットサルコートが「日によってはバブルサッカーをやっていることがある」程度だ。極端な話、サッカーボールさえあればできてしまうフットサルと違い、バブルサッカーの場合はその競技たらしめている巨大風船がないといけない。それが足かせになっている。

ちなみに、この風船のことを「バンパー」と呼ぶのだが、バンパーを買うとなると相当に高い。レンタルするにしても、びっくりするくらい高い。よっぽどのめり込むつもりでもないと、とてもじゃないが手が出せないレベルだ。

お台場スポッチャ

ラウンドワンは、「総合娯楽場」として発展を遂げている。多くの店舗には「スポッチャ」と呼ばれる時間制遊び放題のエリアが用意されており、その中に入ればいろいろなスポーツを時間いっぱい遊ぶことができるようになっている。パターゴルフ、バッティング、卓球、エアガン、ローラースケート、ダーツ・・・その中に、「バブルサッカー」も含まれている。

この日は土曜日の夕方だったのだが、3時間遊び放題のパックを利用してお値段は2,000円ちょっとだった。次々といろいろな娯楽にチャレンジできるので、3時間なんてあっという間だし、これで2,000円ならまあ、許せる値段だ。

マルチコート

一人遅れてやってくることになっていたので、先に集まった5名でバブルサッカーのコートを下見しにいく。スポッチャのフロントには、「今日のバブルサッカーのボールは6個」といったことが書かれていて、なんのことだろう?と気になる。

そもそも、この施設の運用ルールがわかっていない。その場に居合わせている見知らぬ人とタッグを組んだり対戦したりするのだろうか?何分間コートを専有できるんだろうか?とか。そして、10分程度走り回ったらどれだけバテるのかも、不明。かなり疲れるなら、続けて2ゲーム目もやるだなんて到底無理だ。

ダイバーシティ東京の屋上に上がってみると、フェンスに囲まれたコートがあった。フットサルのコートより、さらに小さい。そこにバブルサッカーのバンパーが無造作に置いてあった。あ、これがそうなのか。

スタッフなどが仕切ったりは一切していない。コートとボールがあるので、勝手にやってね、という扱いだ。コートの入口にタイマーが置いてあるので、利用開始の際には10分にセットする、それだけ。で、時間が来たら待っている次のグループにコートを譲る。順番待ちの人たちは、ひたすらおとなしくコートの外のベンチで並んで待つことになる。

「バブルサッカーもできるコート」を10分間使うことができますよ、というだけのことだ。なので、今まさに中に入っているのは親子二人で、子供をバンパーに入れて親がゴロンゴロンと転がしていた。こういう利用も、当然オッケー。

なるほど。であれば、別に1チーム分メンツが揃わないとここは使えない、ということはないんだな。2名でも3名でも構わないので、ここで小規模なバブルサッカーの練習をやったっていい。

ロデオやって過ごす

下見が終わったので、遅れてやってくるもう一人を待つ間いろいろゲームをして待つ。写真は、ロデオをやっているおかでん。あっけなく吹っ飛ばされた。キャッチャーミットをかぶって、安全第一ロデオだ。なかなかこんなことはできないので、楽しい。

バンパー

さて、全員が揃ったところであらためて屋上へ。いよいよ、バブルサッカー初体験だ。今回参加した全員がバンパーを初めて触るので、「へえー」と感心しっぱなし。

バンパーの大きさは、L、M、Sの三通りがあった。Lが1個、Mが2個、Sが3個。そこで、一番体重が重い男性にL、残り2名の男性はM、女性3名はSと割り当てた。赤と青のカラーがあるのだが、数が揃っていないのでこの際色は関係なしで。でも、そのせいでゲーム中敵味方がさっぱりわからず難儀した。中に誰が入っているかというのも、ぱっと見わからないのだから。

Lサイズはさすがにでかい

バンパーをどうやって装着するのか、外見からはさっぱりわからない。まさか、ゆるキャラの着ぐるみみたいに、ぺちゃんこの風船を着用した後に空気ポンプで膨らませるのか?と思ったくらいだ。しかし実際は、既に膨らんでいるドーナツ型のバンパーの中に潜り込み、リュック風に背中に背負い込むことで装着が完了する。あと、両手は穴の中にグリップする場所がちゃんとあるので、そこを掴むと結構がっちりする。

ただし、バンパーはかなり重たいので、背負っているだけで結構しんどかったりする。

体格に応じて、バンパーのL、M、Sは使い分けるべきなのだが、とにかくこのLサイズというのが圧倒的な存在感だ。「ビグザムを思い出すなぁ」とファーストガンダム世代の男性がつぶやく。デカいことは良いことだ、ということを実感させてくれる。

上の写真では、バンパーの中に身長155センチの女性が入っているのだが、頭上は随分余裕があるし、足元はすねのあたりまで風船がある。これだったら包み込まれている安心感があって、タックルどんとこい!だろう。しかし、歩くのにすごく難儀するだろうし、そもそも重くてこの体格の女性には無理だ。

転がしてみる

ゴロゴロ

とりあえずごろんごろん転がしてみる。バブルサッカーは、この「あっけなく転がる」ことが楽しいスポーツだ。普通のサッカーと違い、タックルするのはルール上OK。なので、心置きなくタックルし、敵をひっくり返しちゃうといい。

中に入っている女性は面白いように転がって、「スゲー楽しかったっす」と後に語っていた。

バンパー装着

さて、10分という限られた時間しかコートを専有できないので、バンパーに慣れる暇もなく早速ゲーム形式でプレイすることにした。6人なので、3対3での対決だ。

女性陣はSサイズをかぶったのだが、これはこれでかなり小さいようだった。さっき、Lサイズで転がされた女性は写真右側にいるのだが、今度は膝上までしかバンパーがない。ゲーム後、女性陣に話を聞いたら、

「タックルされたときの当たりが強すぎる。かなり強く吹っ飛ばされてしまうし、その際に膝とか足を打つ。怖くてこっちからはなかなかタックルできない」

と口を揃えていた。相手にタックルしてナンボなスポーツなのに、これは残念な話だった。球のサイズをちゃんと選べる施設でないと、厳しい。

数分間のミニゲームをやってみたのだが、慣れていないのでかなり難しかった。

まず、バンパーの中は、案外見通しが悪い。さらにボールにわーっと人が群がると、視界全てがバンパーになってしまい、もう足元にあるはずの球がどこにあるかなんてさっぱりわからなくなってしまうのだった。ましてや、誰かがぱかーんと球を遠くに蹴り出しちゃうと、肝心の球がどこへ行ったかをフィールド内にいる全員が見失ってしまうのだった。しばらくキョロキョロして、ようやく見つけるといった具合だ。バンパーは透明とはいえ、やはり相当視界が悪く、慣れるまで結構時間がかかりそうだ。あと、目の前にいるバンパーが敵なのか味方なのか、ぼんやりした「中の人のシルエット」で判断しなくちゃいけない。うっかり味方をどつき倒してしまいそうになった。

で、実際に相手をどついて転がしてみたのだが、Sサイズの人たちは結構立ち上がるのに苦労していた。誰かに手伝って貰わないと起き上がれないこともあったくらいだ。で、助け起こそうにも、こっちも両手がふさがっている状態。なので、いったんバンパーをよいしょっと脱いで救出に向かわないといけない。助ける方も助かる方も、両方たいへんだ。

疲労については、まともにフルタイムでゲームをやっていないのでよくわからない。ただ、ビニールに覆われているので、さすがに若干の息苦しさがある。しかもむれるので、自分の湿気で周囲がべたつく。自分のだけならいいけど、前に使っていた人のワキガ臭が残置されているので、これがかなりキツかった。気になる人は、除菌シートとかファブリーズが必須だと思う。

記念撮影

たまたま次の待ちグループがやってこなかったので、20分ほどプレイすることができた。しかしそれ以上は雨が降り出したこともあり、中止。勘所をまだつかめていないけど、雰囲気程度ならわかった・・・という寸止め感があるところで、第一回目の練習は終了となった。

その後、新橋で打ち上げをやりながら今後について意見交換をしたが、これからも継続して活動を続けていくことになった。ただし、次回やる時はお台場スポッチャ(ボールのサイズに制限がある上にコートが狭い)以外の場所で今度はやろう、という話になった。

一度、こてんぱんにやられてもいいから、試合形式で他のチームとやってみないことには作戦も課題も何もわからない。何か目標があった方が活動を続けやすい。そんなわけで、6月以降はもう少し規模拡大してやりたいと思っている。

現在、バブルサッカー部は男性4名、女性3名。全員素人。自分もバブルサッカーをやってみたい、という方がいれば是非ご連絡ください。活動は不定期で、メールなどで参加可能日時を調整のうえ、ひと月に一度くらい練習ができればいいかなあ、と思ってます。

次回練習会は2015年5月23日(土)の午後を予定。

(2014.05.09)

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