カフエマメヒコが作った映画第三弾、「ゲーテ診療所」が6月下旬から封切られているので、渋谷まで見に行った。
金曜日から日曜日まで、上映設備がある宇田川町店はこの映画上映専用として使われている。
映画を見るのに1,200円。1ドリンク以上の注文要。僕の場合はアイスマサラチャイにとうさんのティラミスを付けたので合計2,800円。
それなりのお高い値段?いや、そう思ってしまうのは「喫茶店の自主制作映画」に対する偏見だ。まともに映画館で映画を見て、カフェで飲食してみ?これだと全然安いくらいだ。
ゲーテ診療所は1年前にクラウドファンディングで映画制作資金を集めており、僕も少額ながらお金を出している。クラウドファンディング、といっても金銭的なリターンがあるわけではなく、制作秘話のメルマガが時折飛んでくるのと、エンドロールに名前が出るくらいだったと思う。他にもあったかもしれないけど、忘れた。
心意気、に投資したのであって、リターンを期待してはいかん。出資者だけど、肝心の映画を見るのにお金を払ってるわけだし。
まる2時間の映画だけど、後半は時間を忘れさせた。
ビッグバジェットの映画は大抵起承転結がはっきりしているし、映画序盤で主題が明確に提示される。
しかしこの映画はあくまでも淡々としており、何が目的の話なのかが見えてくるまでかなりじっくりと時間を取る。「大丈夫か?」と心配になるくらいだ。
しかし終わりよければ全てよし、でイイカンジに丸まっており、ああいい映画だったなと。
商業映画的なわかりやすさがない分、むしろ心地いい。ぼんやりしているというか。 ストーリー上では、「これはこうなりました。あれはこんな結論に落ち着きました。」と明確に片付けられることが少ない。多分こうなったんだろうなあ、という程度のモヤモヤ感が残る。それは今の白黒はっきりつけなくちゃ気持ち悪い時代にはマッチしないものだけど、むしろ「余白の多さ」がよかったと思う。
終わった後、仲間同士で「あれはどうだったんだろう?」と話をする余地がある。
(2016.07.23)
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