町を歩いていたときに見つけた定食屋。
「定食 しまむら」
と看板には書かれているのに、のれんには「居酒屋」と書かれている。この時点で既におもしろげな予感がする。
何の気なしに、入口の両側にたくさん張り出されている紙を見る。おそらくメニューなのだろう、と。レバニラ定食700円、とかそんな感じを想定していた。
が・・・
「TVスポーツ観戦してます(笑)」
「料理の味は大したことないので過度の期待はしないで(笑)」
なにわろとんねん。
語尾に(笑)がついているのがなんか微妙。なんだこりゃ?小バカにしているような、薄ら笑いを浮かべているような独特の文。
「過度の期待はしないで」というのは、照れ笑いや恥じらいも含めて(笑)なのはまだわかる。しかし、「TVスポーツ観戦してます」で(笑)ってなんだ?何がおもしろいんだ、おい。
「一人鍋はじめましたよ!」
・・・一人鍋はじめました、ではなく「はじめましたよ!」というのがネットリした文章。こっち見んな、と笑いながら突っ込みを入れたくなるフレンドリーさ。
「一人鍋以外にもおつまみありますよ(笑)」
なにわろてんねん、としか言いようがない。
「一人鍋は一人で食べるから一人鍋という(笑)」
いや、笑うなってば(笑)。
全然面白くないことを言っているのに、(笑)が付くことでなにやら狂気じみていて面白くなってくる。そもそも、「一人で食べるから一人鍋」なんて店頭に張り出す内容じゃあ、ない。それを敢えて張り出して、しかも笑いかけてくる。いや、こっち見んなって。
同じ内容の張り紙が複数ある、というのも謎な作りで、(笑)連発と相まって不思議すぎてたまらない。一人鍋を食べたくなってくるから不思議だ。
一度薄ら笑いを浮かべつつ、ここで一人鍋を食べてみたいものだ。しかも、敢えて一人鍋を二人で食べてみたりする。店員さんに「ちょっと~、一人鍋は二人で食べちゃダメなんですよぉ~(笑)」なんて注意されるかもしれないけど。
(2016.10.29)
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