部屋のインテリアを考える際、無印良品を大いに参考にしている。
ゴチャゴチャしたデザインはもともと好きではないので、素っ気ない家にしたい。そういう時、無印良品のコンセプトというのは僕にとてもよく合う。
世の中には無印良品の商品で部屋中をコーディネートしてさっぱりさせている人がたくさんいる。そういう人のブログを見ていると、「綺麗に片付いているなあ」と思う反面、「そこまでやるのか?それって意味があるのか?」と思える収納もある。
一昔前のインテリア、というのはとにかく押し入れなりタンスに物を入れ、「隠す」ということが大事な価値観だった筈だ。しかし今はちょっと様変わりしていて、あえて開放的な棚をしつらえて、そこに籐のカゴやら書類ケースを並べ、「見せる収納」が増えてきている。見せる、といっても下着やら雑貨をむきだしにするのではなく、カゴ類に入れるというのが今のトレンドだ。
それはまだいい。僕も納得だ。しかし、拘っている人は、引き出しの中まで徹底して無印良品のファイルボックスを並べ、きっちりきっちりあらゆるものを小分けにして片付けている。「扉が閉まって外から見えない引き出しの中」までさらに小分けにする意味がどこまであるのか、僕にはよくわからない。タオルとか、棚に積み上げればいいのに。
もちろん、見た目はすごくいいので、「ああ、自分もやってみたい」とは思う。でも、カゴやらボックスに物を収容すればするだけ、むしろ若干取り出しにくくなったりはする。見栄えと、使い勝手のバランスが難しい。
そんなわけで、「どういうさじ加減が自分の家には向いているのか」ということを学びに、無印良品の収納セミナーを受けに行ってきた。
結論からいうと、すごく面白かった。1時間、座学でアドバイザーのプレゼンテーションを聞く講義なのだけど、雑然としていたモニターさんの家を徹底して片付けてみました、という時系列ごとの写真がリアルで感心させられた。
部屋の四隅に収納場所を作ったりしないで、収納場所は一面に集中させろ。デッドスペースを部屋似作るな。
収納場所はデコボコさせず、縦も横もきっちり揃えろ。
などと、実践的な話が聞けてなるほど勉強になった。
ただ、やっぱり究極的には「物を捨てろ」に尽きるようだ。「今現在、自分がときめかないものは全部捨てろ」という教えを受けた。服でもなんでも、そう。「いつか使うだろう」「捨てるには惜しいんだよな」という理由で、お取り置きはダメなんだそうだ。耳が痛いぜ。
無印良品の主催だからといって、商品の売り込みがあったりすることは一切ない。終わったら、アンケートを書いてはいサヨウナラ。こういう素っ気なさが、本当に無印良品の良いところだ。商売っ気のなさが、結果的に商売に繋がっているという好循環だ。
(2018.05.27)
コメント