「全身モンベルマン」になるのがイヤで、徐々に他メーカーにシフトしつつある【パタゴニア・キャプリーンクールライト】

長年のモンベルクラブ会員生活

僕は長らくモンベルクラブ会員(年会費1,500円)を続けている。

モンベルは、他のアウトドア・登山ブランドと比べて「性能の割に価格が抑えられている」ことで有名だ。そして会員になるとポイント還元も大きい。

僕はゴールド会員なので購入金額の7%がポイントとして付与される。1ポイント=1円で使えるので、これはかなり大きい。

さらに、会員限定の登山保険「モンベル野あそび保険」も便利だ。1泊2日から加入でき、当日加入も可能。山岳遭難の救助費用までカバーされていて、保険料はわずか250円だ。

気づけば全身モンベルに

そんな特典や便利さに惹かれていたら、気づけば僕の装備は上から下までモンベル一色。
・・・いや、最初からそうだったのかもしれない。

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モンベルは直営店も多く、都内の好立地にあるので行きやすい。ウェアから靴、テント、食料まで一通り揃う。まさに「登山用品のユニクロ」的存在だ。

一方、好日山荘や石井スポーツなどの専門店は、多様なメーカーを扱っている分、選択肢が多すぎて逆に迷ってしまう。モンベルの店内でモンベルのカタログを見て比較する方が、ずっと楽でわかりやすい。

その結果、僕は完全に「全身モンベルマン」になっていた。

ダサい?同族嫌悪の瞬間

ただ、さすがに全身モンベル一色というのはどうなんだろう、と思うこともある。
山で全身モンベル装備の人とすれ違ったとき、「うわ、ダサい!」と感じたのだ。もちろん冷静に考えればダサいとは限らない。でも、同族嫌悪からそう思ってしまったのは間違いない。

それ以来、少しずつ「脱・モンベル」を目指している。

他ブランドは高すぎる?

しかし、これがなかなか難しい。

モンベルを基準にすると、

  • ノースフェイス:約25%割高
  • パタゴニア:約50%割高
  • アークテリクス:約2倍

という価格感覚だ(正確ではない数値だが、僕の印象として)。モンベル慣れした僕には、なかなか手が出せない。

比較的買いやすいのはコロンビアやL.L.Beanだが、正直「モンベルを超える理由」が見つからない。

ワークマンは救世主になれるか?

「ワークマンがあるじゃないか!」という意見も多い。確かに低価格でタフだが、「軽量・コンパクトさ」に欠ける印象がある。

ただ、最近のワークマンは進化していて、レインウェアに関しては有名メーカーのフラグシップと同等のスペックで、同じ重さ、しかも価格は1/10といった信じられない商品もある。偏見を持たずにチェックすれば、掘り出し物に出会えるかもしれない。

レインウェアは数年で性能が落ちる消耗品。上下で4〜5万円もする高級品を長く使うより、ワークマンを短期間で買い替える方が合理的かもしれない。エコではないけれど。

初心に帰ってユニクロへ?

そもそも僕の登山の原点はユニクロだった。
剱岳も大キレットも、ユニクロのウェアで登った。つまり、登山ウェアなんて「実はなんでもいい」のだ。

ただ、年齢を重ねると「汗でベタつくのは嫌」「においが気になる」「もっと軽い方がいい」と欲求が増え、装備の快適さに頼るようになってしまった。

それでもユニクロは十分登山に使える。しかもロゴが表に出ていないのがいい。GUはさすがに登山用には厳しいが、ユニクロならまだまだ戦力になる。

モンベルを避けたい本当の理由

結局、僕がモンベルを敬遠したくなる一番の理由は「ロゴ」だ。
モンベル製品はロゴを大きく主張するデザインが多く、全身モンベルになるとその存在感が強すぎる。

もしモンベルがユニクロのようにロゴを控えめにしてくれたら、僕はこれからも全身モンベルで不満はない。

とにかく、あの「ロゴだらけの格好」だけは避けたいのだ。

街中でパタゴニアの服を着ている人を、時々見かけるようになった。

ノースフェイスが大人気を博し、やや飽和状態になってきたことで、「次のイケてるアウトドアブランド」としてパタゴニアが選ばれているのかもしれない。

ただ、山とは無縁そうな人が高価なパタゴニアのウェアを買う理由は、正直よくわからない。そういう人を見るたびに「お金持ちだなぁ」と感心してしまう。特に、子どもにまでパタゴニアを着せている家族を見かけると、なおさらだ。


しかし、情報収集を続けていると、ときには僕の守備範囲に入ってくるモンベル以外の製品もあることがわかった。
その理由はシンプル。「セール」の存在だ。

登山用品店やメーカー直営のオンラインストアでは、時折クリアランスセールが行われる。そういうタイミングこそが狙い目だ。

今回、パタゴニアが9月にセールを実施していると聞きつけ、さっそく様子を見に行った。すると、以前から気になっていたウェアが30%オフになっているのを発見。「これは買わねば!」と衝動買いしてしまったのが、この商品だ。

キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ。

https://www.patagonia.jp/product/mens-capilene-cool-lightweight-shirt/198077186045.html

パタゴニアには「名作」「定番」と呼ばれる製品がいくつもある。その中でも有名なのが、この「キャプリーン」と呼ばれるシリーズだ。

これはベースレイヤーに分類されるシャツで、重ね着をする際には肌着の役割を果たす。だが、夏場ならこれ1枚で行動できる。

一方で、我らがモンベルのベースレイヤーといえば「ジオライン」シリーズがある。ただ、あれは色がグレー・白・黒など地味で、どう見ても下着っぽい。

https://webshop.montbell.jp/goods/list.php?category=71300

実際に「ジオライン1枚+ジャケット」で出かけてみたら、ただの“下着マン”になってしまい、慌てて着替え直した経験がある。

今回購入したのはオレンジ色の派手なシャツ。選んだ理由はシンプルで、セール品の在庫がそれしか残っていなかったからだ。

価格は30%オフで4,000円ちょっと。モンベルのジオラインと比べればまだまだ高いし、定番のウィックロンTシャツと比べても割高だ。とはいえ、「まあ、このくらいなら…」と思える程度の差だった。

ただし落とし穴もあった。表示価格は税抜きで、さらに送料も加わり、結局の支払いは5,000円を超えてしまったのだ。さすがに「しまった!」と思ったが、すでに買う気満々だったので、妥協して決済してしまった。

着てみた感想。

最初に出た言葉は「下着感がまったくない!」だった。

もちろん、肌着として買ったわけではないので想定通りなのだが、それにしても予想以上にかっこよかった。

「Tシャツにかっこいいも何もあるか」と思う人もいるかもしれないが、ダボっとしていないシルエットが良い。かといってタイトすぎもしない。

中年男性ともなれば、お腹は出るし、顔つきにも“おじさん濃度”が増していく。見栄えはあまり良くない。そこでユルいシャツを着ると、ただのだらしない格好になりがちだ。かといってタイトすぎると贅肉を強調してしまい、これまたみっともない。

「そんなの服じゃなくてお前が解決しろ、痩せろ!」と言われそうだが――服の作り次第で、うまく体型をカバーしつつ、だらしなく見せないパターンがある。それがまさにこの服だった。

モンベルのメンズ服は中年男性に寄り添いすぎたのか、ゆったりしたシルエットが多い印象だ。だからこそ、パタゴニアのシャープなシルエットに感動したのだった。

僕はいつものクセでXLを買ったが、パタゴニアは普段より1サイズ小さめを選んだ方がいいかもしれない。178cm・87kgの僕でさえ「Lでもよかったな」と思うサイズ感だった。

この服は本来、ベースレイヤーの位置づけだ。肌に密着し、登山でかいた汗を素早く吸収し、肌をサラサラに保つのが役割。そう考えるとXLは少し大きめだった。もっと肌に密着していたほうが、本来の機能を果たす。

ただ、普段使いのTシャツとしてならタイトすぎず、ちょうどいいサイズ感でもある。

とはいえ、普段着にするには値段が張る。室内着にして掃除の際にうっかりカビキラーやハイターを浴びせてしまい色落ち…なんて事態は避けたい。

生地の触感はサラッとしていて、シルクのよう――と言うと大げさだが、それくらい柔らかい。モンベルのジオラインのザラッとした感触とはまるで違う。

僕はファイントラックの「ドラウトクアッド」も持っているが、それとも違う。

生地を透かすと格子状の編み込みが見える。これならザラザラしていても不思議ではないのに、なぜかサラッとしている。

そして何より驚いたのは“軽さ”だ。手に取った瞬間、「あっ、なんだこれ」と声が出るほど明らかに軽い。カタログでは74gとある。どのサイズ基準かは不明だが、モンベルやファイントラックが100g前後だった記憶があるので、およそ3/4の重さ。そんなことが可能なのかと驚く。

最近は特に若い人を中心にウルトラライト志向が広がっている。トレラン勢などは数グラムの軽量化にもシビアだ。そういう人には最適だろう。

ただし、軽いということは耐久性と引き換えだ。雑に扱えば傷みやすいのは当然。僕は洗濯ネットに入れて丁寧に洗うことにした。

ロゴは左裾に小さく入っているだけ。この控えめさが嬉しい。モンベルもこの路線ならもっと買うのに。なぜあそこまで堂々とロゴを主張するのか。

そういえばこの感触、どこかで…と思ったら、以前ユニクロで何気なく買った「ドライEXクルーネックTシャツ/ライト」に似ていた。

https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E467544-000

たしか1,000円以下で手に入れた。登山目的ではなく「安いから買っとこ」程度の感覚だったが、肌着っぽさが強くて外出用には断念。今は室内着になっている。

まさかそれがパタゴニアのキャプリーン・クール・ライトウェイトと近いとは驚きだ。そうか、これはベースレイヤーとして使えばよいのか。

生地の編み方も似ていて、どちらも100%リサイクルポリエステル。素材はほぼ同じだ。

ユニクロの方はオリーブ色で透け感はないが、肌着感が強い。一方パタゴニアはオレンジ色が効いて、肌着っぽさを感じさせない。質感は似ているのに印象は大きく違う。

重さもあまり差はない。ユニクロは約90g前後(公式未確認の情報だが)。100gを切るTシャツを出すあたり、さすがユニクロだと思う。

今回「パタゴニアすげえ」と言うつもりだったが、結果的に「ユニクロもすげえ」という結論に落ち着いた。もちろん「モンベルはだめ」なんて話では全然ない。モンベルは素晴らしいメーカーだ。

ただし、全身モンベルマンである(あった)僕にとっては、あのロゴがいたるところに表示されているのは困る。もう少し控えめにしてほしい。「ロゴなしモデルは5%割高」と言われても、僕なら買う。

最後に。軽量化の代償として、この手の服は生地が猛烈に薄い。悪く言えばテロテロだ。だから軽さを追求したい人以外にはあまり勧めない。乳首のでっぱりが強調されるし。

(2025.09.20)

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