築地さらしなの里 お土産生そば

2000年01月26日
【店舗数:—】【そば食:024】
自宅(東京都内某所)

築地さらしなの里お土産生そば

築地さらしな乃里生そば

さらしな乃里でそばがきを食べている段階で、「あっ、こりゃそばがおいしいに決まってら」と早くも悟ってしまった。これだけそばがきがおいしくて、そばがおいしくなかったら大どんでん返しだ。ニャントロ星人の陰謀だ。

これだけうまいそばを前にして、一人でもくもくとその美味を堪能するのもこれまた秘密めいていてすてきだけど、やっぱりこのおいしさを共有した方が楽しいに決まってる。そういえば同じ寮の食友達サイトウが、昼間このお店に誘った時に「そば食いてぇ!でも行けねぇ!」とこの世の終わりかとばかりに悔しがっていたっけ。ならば、ということでお土産でそばを買って帰ることにした。

選択肢として「生そば3人前」と「5人前」があったけど、とりあえず3人前をオーダー。2300円也・・・っておい、た、高いぞこりゃ。1人前で700円以上もする代物ではないか。お店でゆで上がったヤツを食べるのとほぼ一緒。うーん、お土産の方が高いのか、お店の方が安いのか。

お店のおばちゃんが丁寧にゆで方のレクチャーをしてくれた。面倒でも一人前ずつゆでること。一分半ではちょっと固く、二分でゆですぎくらいなので注意してくださいねぇ、ととっても親切に指導してくれる。せっかく心血注いで打ち上げたそばを、アホなお客が間抜けなゆで方で台無しにされちゃ、かなわんのだろう。

とりあえず、聞いてばっかりなのもつまらないので「差し水はするんですか?」などと昔どこかで仕入れたキーワードを使ってみた。でも、どうやら差し水はしてはイカンらしい。差し水は乾麺のようにゆでるのに時間がかかる麺にたいしてやるもの。生麺のようなゆで時間が短いものにやってしまうと、差し水で湯温が下がって再沸騰するまでの間に麺がゆで上がってしまい、結局中途半端なでき上がりになってしまうんだって。なるほど、そりゃごもっともだ。家庭用のコンロみたいに火力が弱い環境だったら、なおさらだろう。吹きこぼれ防止にはこまめな火加減で対応し、間違っても水を差してはいかんのだ。これはおばちゃんが自信たっぷりに力説してくれた。「ここまで指導を賜ったからには、何としても成功させねば」と、ぎゅっと握り拳を作ってしまうおかでんであった。

帰宅途中、コンビニで清酒とかまぼこを購入。お酒は、菊正宗の一升紙パック。産まれて初めて飲んだお酒が純米酒だったということがあって、パック酒の類は安くてまずいお酒という印象しか持っていなかった。故に、手にする・口にする機会が無いまま今に至っているが、菊正宗といえばそば屋での定番酒。ちょっと認識も改まったということで、今回セレクトしてみた。甲子でいつも飲んでいるのはこれだし、今日のさらしな乃里でも置いてあったし。

さっきさらしな乃里でお酒飲んでそば食べたばかりだというのに、帰宅するやいなやそばをゆでる準備を開始。おお、これぞそば食い人種だ!そば食べて、家帰ってデザート代わりにまたそば。己の馬鹿たれな行動にややくらくらしてしまった。

練り物を食べつつ、そばをゆでる。面倒なので、鍋にそのままざるを浸けて、その上にそばを投入することにした。ゆであがったらすぐに冷やすことができるのだ。しかし、ざるの隙間に詰まっていた過去のそばやスパゲティのでんぷんやゴミが解けだして、なんともぶきみなお湯に。ボウフラ大量発生みたいだ。気持ち悪い!あわててお湯を捨ててもう一度やりなおし。焦って早めにそばを投入しなくてよかった。教訓。きれいに洗ったつもりでもざるは隙間が汚れてる。

さんざんお店でレクチャーを受けた「ゆで加減」だけど、カセットコンロのガスが半分切れかかっていたので、強力な火力にはならず。吹きこぼれや差し水を気にする必要ない程度の沸き立ち具合でゆであがった。ゆで上がったら、親のカタキでもとるかのごとく洗面所に駆け込み、そばを流水で冷やす。ここでちんたらやっていたら、せっかくのおそばがまずくなる。「一人前700円、一人前700円」とえらく打算的かつ強欲なコトバを口走りながら、えいえいと流水でそばを締めた。

そば完成。さっそく間合いを置かずたぐり寄せずるずるっ。・・・おいしいなあ。あああ、おいしいよおいしいよそばはよぉ。やっぱり香りっていう点ではいまいちっつーか全然香りがしないんだけど、麺そのものがおいしい。うれしくてしょうがない。お酒もどんどん進む。・・・って、あれ、いつの間にかお酒ぐいぐい飲んでるよ僕は。

二回目のゆでをやった直後、サイトウの部屋に行ったら在室だった。時間が経てば経つほど麺がのびるので、早口で「とりあえず皿とコップもってこっち来い」と叫び、何のことか理解できていないサイトウを酔った勢いで強制連行した。

状況を理解させる前に部屋に連行したのが功を奏し、幸いにも麺はまだ延びていなかった。彼も「うまいうまい」とそばを絶賛。うまそうにそばを食べる様をつまみに、こっちは菊正宗をぐいぐい。彼はそばで幸せに、そして僕はお酒で幸せになった。そばが全て胃袋に収まった後も、夜中までそば屋談義が続き大いに盛り上がった。いや、いい時間だ。うまい蕎麦、良い友、そしてお酒。「ぼかぁ幸せだよ、おいっ」とか言い出すくらい相当酔っぱらってしまった。

翌朝目が覚めてみたら、どよーんとお酒が体内でとぐろを巻いていた。気分が良くない。っつーか、二日酔いだ。鉄の肝臓を持つ僕は、そう簡単には翌日までお酒を残さないんだけど、今日は特別。目が覚めてからベッドから抜け出すまで30分かかってしまった。立ち上がるのがだるいのでそのままベッドから床に転げ落ち、洗面所に行こうとしたらすぐそばには菊正宗のパックが。中身を振って確認してみると、半分以上がなくなっている気配。おいおい、1.8リットルパックの半分って・・・。

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