<名称は伏せます>

2003年08月31日
【店舗数:148】【そば食:262】
?県?郡?村

ざるそば

ついにやってしまった!今までも「地雷」と呼ぶべき蕎麦には出会ってきたが、ここまでひどいのはちょっと無いぞカネ取ってこんなん出したらイカンだろうがオイ!

もう、句読点とっぱらって、政治家答弁みたいに延々と愚痴と悪口を連呼したいくらいだ。それくらい、今回紹介する蕎麦は最低・最悪だった。故に、どこにあって、何というお店なのかという事は敢えて伏せておくことにする。実名を挙げて悪口を書くのがはばかられるからだ。それくらい、救いようがなかった。

思いっきり思いの丈をぶちまけようかとも思ったのだが、ネガティブな事を延々と書くのも面倒くさいし何も生まれやしない。だから、簡単な報告だけにとどめておこう。

アワレみ隊野反湖キャンプを終了させ、引き上げる途中。某温泉にて汗を流したあと、しぶちょおと「別れる前に食事でもしておこうや」ということになり、お店を探していた。しかし、あたりに手頃な飲食店はありそうもなく、仕方が無く某温泉の近くにあった飲食店に入ることにした。その地には、飲食店が2軒並んでいたのだが、しぶちょおが「こっちにしよう」と選んだ方に入ることにした。

一抹の不安があったのは事実だ。しぶちょおが選ばなかった方のお店は、あちこちのwebのツーリング日記などで何度か見かけたことがあるお店だった。悪くない評価だったと記憶している。しかし、これから入ろうとしているお店は聞いたことがない。

店の前には、「うどん・そば」とかかれたのぼりがはためいていた。まあ、蕎麦だったらいいか。

店に入った瞬間、その不安は的中した。店の明かりがついていない。われわれが入店してから、ようやく電気をつけるありさま。もちろん、厨房だって電気がついていない。田舎とはいえ、あまりの準備のしてなさに「このお店、ハズしたぁ!」という確信を抱いた。これで飯が旨いわけがない。

やる気が感じられないメニュー

メニューを見て、その確信は真理へと格上げされた。あまりにやる気なさすぎのメニューですぜ、これは。

品そろえを変えたためなのか、左端を乱暴に破った形跡がある。おかげで、うどん定食が「200円」になってしまっている。おいホントかよ。また、追加となったメニューは右側に紙をかぶせている。せめて紙のサイズをそろえるとか、いっそのこと書き直すとかすればいいのに。

このありさまを見て、早くも逃げ腰になってしまった。何とかして店から逃げ出す口実を作ろうとしたのだが、時すでに遅し。もう仕方がない、本当はこの地の名物である舞茸を使った定食を食べようかと思ったのだが、ここで夏目漱石さんを散財するわけにはいかない。一番安いざるそばを注文した。しぶちょおはうどん定食をオーダー。

うどん定食について、オーダーを聞きに来たオバチャンと厨房のオッチャンとの間で何やら激論が交わされているのが聞こえてきた。「○○が無いから!」なんて声がする。おや、在庫切れかな。しめた、「うどん定食の用意ができません」って言われたら、「だったらもういいです、別の店に行きますから」って言う格好のチャーンス。

待つことしばし。

ええと、何も起きないんですけど。結局、何とかなってしまったらしい。ちぇっ。

しかし、オーダーしてからようやく厨房の電気が灯されるくらいのありさまなので、10分経っても何やらゴソゴソした音しかしてこず、こちらを不安にさせる。

「まさかどこかから食材を調達しにいっているのでは」「そのまさか、だったりして」

なんてしぶちょおと二人で苦笑いをしていたら、厨房から何やら音がしてきた。

タンタンタンタンタンタン・・・。

「!?」
「おい、何だこの包丁の音は。何かを切り刻んでいるぞ」
「何か、って何をだ?うどん定食もざるそばも、あんな音がするような食材ってあったか?」
「案外、キャベツの千切りを切っているのかもしれないぞ」
「まさかぁ・・・」

だんだん不安になってきた。しかも、それから5分ほど経過した時点で聞こえてきた音にわれわれは耳を疑った。
じゅわーっ
「おい!今度は何かを揚げてるぞ!?」
「揚げるったって、何を揚げるんだよ。あるとすればうどん定食だけど、油で揚げるものなんてあるか普通?」
二人とも、思わずメニューを見上げて確認してしまった。あのオバチャン、間違えたオーダーを厨房に通してしまったんじゃなかろうか?うどん定食を間違えて、天ぷら定食を作っているんじゃなかろうか?

「揚げている音からすれば、何となくエビフライっぽいんだけど」
「わかった、エビフライの横にキャベツの千切りを添えるんだ・・・って、それうどん定食じゃないぞ。エビフライ定食じゃないか」
「じゃ、他に何があるのよ。オッチャンたちの賄いを作ってるのか?」
「うーん?」

ますますわけが分からなくなってしまった。

「おい、俺らなんとなく『山で道に迷って、老婆が一人で住んでいる小屋に一晩の寝床を借りる』っていう昔話みたいだよな」
「ふと目が覚めると、なにやら老婆が怪しい料理を作っている・・・って奴か」

待つこと40分近く。ようやくできあがったらしい。うどん定食が運ばれてきた。

うどん定食

あっ!

こちらの想像、どんぴしゃり。まさに、エビフライとキャベツの千切りがお皿に盛られていた!

お盆には、エビフライの他に山菜、花豆の小鉢と漬物、そしてご飯が載せられていた。

「おい、これはエビフライ定食だぞ」

「だなあ、肝心のうどんは何処へ行った」

怪訝な顔をしてエビフライにソースをかけていたら、しばらく後になってうどんが運ばれてきた。さすがに忘れられてはいなかったか。

うどん定食なのでうどんが付く

それにしても、これを「うどん定食」と呼んでいいのだろうか。うどんが単なる汁物に過ぎず、メインディッシュがエビフライになってしまっている。そりゃ皿のデカさからいえばうどんの勝ちだけど、なんとなく解せない。

「まあいいか、これで1,200円だったらまだ理解できる」と気を取り直して、しぶちょおはエビフライにかぶりついた。

ざるそば

さて、肝心のおかでんの注文。ざるそばで40分近く待たされるとは思わなかった。ここのご主人、マルチタスクで仕事ができないらしくうどん定食と一緒になってそばが出てきた。

目を引くのは、花豆の小皿・・・ではなく、薬味だった。3種類薬味があるのだが、どうも見慣れない顔つきだ。いつもおなじみ・ワサビさんがほんの僅かに盛られている以外は、蕎麦屋では見たことがないニューフェイスだ。ええと、何だこれは。

つまみ上げて仰天した。これ、ミョウガですぜ。あと、白と黒の粉末状のものは、すり胡麻だ。この地では蕎麦にこういう薬味を入れる文化があるのか?それとも、この店オリジナルなのか?

気を取り直して、まずは蕎麦だけすすってみる。

うぐぅ、まずい。こっれっはっ、まずい。蕎麦の味だとか香りだとか、そんな次元の話をする以前の問題だ。食べ物として、まずい。人間が口にするモノとして、よくないものだ。

まず、麺は芯が残っている。やい、まさか「当店ではアルデンテを目指しておりまして」とはいわせないぞ。そのくせ、表面はねとねとだ。表面と芯の間はぼそぼそ。乾麺の蕎麦かよ!まあ、乾麺でもおいしければ文句はないが、これほどまでにまずい蕎麦は自炊を含めて食べたことがない。

麺を飲み込むために、つゆをすすってみた。

ぐはあ。

油断していた、つゆは普通だと思っていたのに。っていうか、おとなしく市販のめんつゆ使えよ。少し暖められていたつゆは、口に含むとふわーんと生臭かったのだ。何だ、これ。鰹節の臭さとは違う。何かのアラでダシをとっているのだろう。ええと、たとえるなら、岩魚の骨酒の失敗作で、生臭さだけが酒に移ったような感じ。まっずぅ。

「いや、蕎麦というのは麺とつゆによって成立するものであるから、両方を足すと案外絶妙な味のバランスが・・・」

んなこと、あるかぁ!麺をつゆにつけてみたら、ますますマズくなってしまったじゃないか。

少しでも味をごまかそうと、3種類の謎の薬味を全部つゆに投入してみた。すると、臭みはある程度ごまかすことができた。・・・そ、それでミョウガが薬味にあったのか。臭み消し!

ふと、窓の外に見えるもう一軒の飲食店に視線をあわせると、そこに立っているのぼりは「手打ちそば」と書いてあった。ああ、あっちの方が恐らく正解。このお店は過去最悪間違いなしだ。ダントツで、まずい。

蕎麦というのは味がぶれやすい食べ物だ。ある時おいしいと思って食べていても、次回訪れてみたら「あれ・・・あんまりおいしくない」という事も多々ある。

しかし、これだけは言える。このお店は百万回通っても、ぶっちぎりのまずい蕎麦を出してくれるだろう。

ある意味、貴重な存在ではあるが、そういうお店に対して暖かい目で見守ってあげられるほど僕ぁ人間できてません。もう二度と行きません、このお店には。




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