手打ちそば はっぴ(04)

2004年8月19日
【店舗数:—】【そば食:309】
広島県広島市西区己斐本町

焼きのり、わさびの醤油漬け、せいろそば、醸し人九平次、安芸の風雅

広島への帰省。やらなければいけないことが、3つある。

一つは、「ますゐ」でトンカツを食べること。
一つは、近所のお好み焼き屋で肉玉そばダブルを食べること。
そして、最後の一つは、「はっぴ」で蕎麦を食べることだ。

・・・親孝行が抜けているじゃないか、って?いや、それはもう当たり前の事であって、敢えて挙げるまでもないです。(きっぱり。しかし、鋭いご指摘にやや冷や汗)

ということで、広島に帰省した以上ははっぴを訪問というのは既定路線なんである。帰省スケジュールを立てる際には、「ますゐにはこの日に行って・・・はっぴはこの日だな」と、訪問する飲食店の都合を最優先させているありさまだったりする。おかでんの場合、年末年始は広島にほとんど滞在しないため、はっぴで蕎麦を食べるのは夏だけになってしまう。年に一度のチャンス、逃すわけにはいくまい。

気が付いたら、はっぴを紹介する記事をweb上でたくさん見かけるようになってきた。昔は、この蕎麦喰い人種と快食.comくらいしか記事にしていなかったのだが、ずいぶんと躍進したもんだ。やっぱり、おいしい蕎麦屋は蕎麦不毛の地・広島でもしっかりと根ざしている。そういえば、最近だと「日経大人のオフ」という雑誌にも紹介記事が掲載されていたっけ。大人の休日を、はっぴで過ごす。いいねえいいねえ。そういうスタンスで、このお店が紹介されるのって、とってもうれしいことだ。

昼下がり、はっぴののれんをくぐった。今日は一人での訪問なので、カウンターに陣取ることにした。このお店は手前がお座敷席、奥が細長くカウンター席になっている。だから、入口近辺の席に座ってしまうと、お店の人に気づかれない恐れがあった。だから、カウンターに座ったと言う事情もある。

過去訪れたときは、ご主人の奥様とおぼしき女性が接客を担当していた。しかし、今回は若い女性が接客していた。バイトさん・・・だろうか?カウンター席の特権で、その振る舞いをしばらく眺めていたが、どうもご主人の娘さんのようだった。おお、「そばこ」さんか。

そばこさん、とは、はっぴの公式サイトを作っている娘さんの名前だ。自らを「そばこ」と称し、はっぴのメニューをwebに掲載したり、お店の紹介記事を書いていた。へぇ、親の手伝いをするようになったのか。

真実かどうかはともかく、すっかりおかでんは「親の店の手伝いをしている娘さん」という前提でほほえましくその光景を眺めていた。酒の肴になる画だ。・・・結局、行き着くところはそこかい

そばこさん(勝手に決定)は、HAPPIと書かれたエプロンを身にまとっていた。どうやら、オリジナルグッズを作ったらしい。せっかくだから、本当のハッピを着ればいいのに、と思ったが、文化祭の模擬店やってんじゃないですから、とオコラれそうなのでやめた。このHAPPI、そばこさんの向きによってはAPPIに見える。岩手県の安比高原スキー場が、APPIと称しているので、なんとなくスキー場のゲレンデ食堂っぽかったりする。

醸し人九平次 600円
焼きのり 300円
そばこさんの頑張り priceless

マスターカードのCMをまねてみた。そばこさん、まだ動作がぎこちない。時々ご主人のところにいっては、確認をとっている。その会話が広島弁なので、何だかほほえましい。そうか、蕎麦屋さんだって、当然広島弁使うんだよな。当たり前の事に気づいた。なんとなく、蕎麦屋って標準語もしくは東京弁をしゃべっている印象が強かったのだが。そばこさんの動作がこなれてきたら、看板娘としてやっていけるだろう。将来が楽しみ。

さて、カウンタ席だが、敷居が低めのカウンタなので厨房の中身が丸見えだった。厨房内には、いろいろな本が並べてある。おや、あの本は・・・僕も持っていた、ふんだんに写真が使われている、蕎麦打ちの本だぞ。プロも読んでいたのか。それとも、初心忘るべからず、ということで時々参考にしているのだろうか。

感心して厨房をのぞき込んでいたが、なぜか養命酒の瓶やウィスキーと思われる瓶が置いてあった。一体何に使うのだろう?まさか、めんつゆを作る際に、味に深みを出すためにウィスキーを数滴、なんて事をやっているのだろうか。

でも、案外「常連さんがどうしてもウィスキーを飲みたいって言うんで、用意してるんですよ」程度の理由だったりするかもしれない。

お店はというと、そこそこ繁盛しているようだった。満席、とまではいかないものの、平日の昼下がりだというのにお客さんが出入りしている。わざわざ食べに来ました、という遠征組の気配はなく、地元の人が「飯でも食うか」感覚で来ている感じ。まあ、西広島という立地条件上そうなるのは当然だ。初めて訪問したときは、「うわ、この店とても良いけど広島で受け入れられるんだろうか?」と心配になったものだけど、今やすっかり定着したという感じを受ける。よかった。

焼きのりとわさびの醤油漬けを肴に、お酒を頂く。今回は「醸し人九平次」。そういえば前回訪問時も頂いたような気がするが、特にこの味に惚れたから、というわけではない。単に名前に惹かれただけだ。でも、すっきりきりりとした味はおかでん好みだったな。

シンプルな酒肴でお酒を2合頂いたので、ちょっと酔いが回ってしまった。眉間がびくびくとけいれんしている状態。こりゃいかん、昼間っから飲み過ぎた。せいろそばを食べてさっさと引き上げなくちゃ。どうもごちそうさまでした。今回も蕎麦はとてもおいしかった。

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