2010年05月06日
【店舗数:---】【そば食:444】
東京都内某所
冷したぬきそば
確か100円ショップだったと思うが、「冷やしたぬきそば」なるカップ麺を発見したので買ってあった。
カップタイプの蕎麦というのは通常「あたたかいつゆでいただくもの」であり、冷やしというのは初めて見た。だから、衝動買いしたのだった。
「確か100円ショップだった・・・」という書き出しにしたのは、実際どこで買ったかを忘れるくらい以前に買ったものだからだ。こういうのは、買うときはテンションがあがるものの、買った後はどうでも良くなって、というか食べるタイミングを完全に逸してしまい「控え選手」としてずっと台所シンクの下の食材庫で幽閉されるオチが多い。
同じ境遇なのが、1年以上に買ったトムヤムクンペーストなんだが、冷蔵庫で永久凍土と化している。最初は面白がってあれこれ作っていたんだが、さすがに2瓶も買ったのは失敗だった。あれ、まだ食べられるんだろうか?
さてこの冷やしたぬきそばなのだが、不遜にも「そばの香りあふれる、さわやかなおいしさ」と名乗っているのだった。うそだろオイ?カップ麺どころか、乾麺のレベルでも「そばの香りあふれる」ものに出会った事はない。
そんな事が技術的に可能なら、町の蕎麦屋さんはこぞってその技術を採用するだろう。蕎麦エキスみたいなのを生地に混ぜ込めば、古い蕎麦粉でもうそのように鮮やかな色になり、なおかつ新蕎麦の薫りが・・・なんて、夢みたいな話だ。今、香料の技術というのは非常に発達しており、「マネできない香りはない」とまで言われている。しかし、「蕎麦の香を強化した」蕎麦が出回らないところをみると、何か難しい要因があるとみた。
そんな中、しれっとこの売価100円の、言っちゃなんだがデザイン性もいまいちなそばが「そばの香りでござい」と名乗っている。これは試してみるしかあるまい。
ところで、外観がどうみてもカップ焼きそば風なんですが、これは一体何。そもそも、「冷やし」って書いてるんだけど、どうやって調理するんだ?
パッケージの解説を読むと、カップ焼きそば同様に熱湯3分、その後湯切りして、冷水を入れてこれまた水切りして(何度か繰り返す)、そして揚げ玉と七味をかけて完成、だって。へえー。
カップ焼きそば同様、3分経ったところでお湯を切る。本来はそこでフタを完全に破り取るのだが、ここはぐっと我慢して、冷水を。なんだか新鮮な体験。何度か冷水の水切り。つゆや揚げ玉、七味を入れて完成。
・・・だけど、なんだこれは。四角いスチロール容器のせいもあって、どうやってもこれは焼きそばにしか見えない。からしマヨネーズをかけたくなるぜ。揚げ玉だって、「揚げ玉ボンバー!」と言いながら投入したくらいだ。
そもそも麺のちぢれ方が、カップ焼きそばのソレなんだよな。むう。
まあいい、見た目は兎も角味だ、味。
むは。これ、どん兵衛の蕎麦を水で締めました、という類のものだ。蕎麦の香り?いやいや、もうそんなのを語るだけ無理がある。そりゃそうだ、「冷やしそば」という名前なのでついついコンビニの弁当売り場にあるものを想像してしまうが、そんなブツが出てくる訳がないもの。カップ麺だもの。
カップラーメンがどんなに頑張っても「ラーメン屋のラーメン」っぽくない、別のスナックフード的位置づけに留まってしまうのと一緒。カップ蕎麦なんて特に実店舗の蕎麦との差が激しいのはわかりきっていた事だった。油断していたぜ。
しかしなぁ、これで100円だったら、ローソンストア100で冷やしそばを買った方がまだ美味いと思う。そっちの方が手間かからないし。非常に微妙すぎる蕎麦であったよ。
ああそうだ、これは災害時の非常用食料として保存しておけば良いんだ。被災地でも蕎麦が食べたい!というときに使える。・・・待て待て待て、こんなお湯と水を消費する麺、被災地では無理だ。じゃあどうすんだよ。しらねーよ。
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