離乳食を始めたのは生後6ヶ月目くらいで、のんびりペースで進めてきた。しかし、忙しいいしに変わって僕が離乳食を担当するようになってから、急に全力疾走で食の種類を増やしている。
というのも、保育園から渡されている「これを自宅食べてきてくださいねリスト」が膨大で、これまでのペースのままだと全然先に進めないからだ。その話は以前、書いたことがある。せっせと離乳食を作って食べさせる日々の開始だ。
ところが、4月から転園する新しい保育園に父子で面接に行ったら、そこの調理士さんからニコヤカに「これだけのものを3月末までに食べてきてくださいねー」と新たなる宿題が出てきてびっくり。
「まあ、そうはいっても今通っている園と大差ないだろ、常識的に考えて」
と思ったが、その場で栄養士さんと「これまでの園で食べたものリスト」と照らし合わせ、僕らの宿題をあぶり出す作業をやってみたら相当な数、まだまだ未知なる食材が残っていることが判明した。まじかよ。
「間に合わないですよ、これ」
「混ぜて使っても構わないですよ、もやしをごま油で炒めるとか」
「えっ、でもいっぺんに食材を試すと、アレルギーのチェックにならないのでは?」
「もうそろそろ、そこまでアレルギーに心配しなくてもよい時期になってきていますのでどんどん食べていってください」
なるほどそうなのか。慎重に慎重にこれまでやってきたけど、もう食材を合体技にしてもいいのか。それはありがたいのだが・・・
「いちご、って書いてありますけど、いちごジャムを既に食べているのでこれはオッケーということでいいですか?」
「当園では子どもたちにできるだけ自分で食べるようにしています。いちごなら、へたをとってそのまま」
「えっ、うちの子まだ歯が生えていませんけど・・・」
「歯がまだの子については、ある程度刻みますけどできるだけ手づかみ食べができるように」
まじか・・・これまでミキサーでドロッドロにすりつぶして子供に与えていたんじゃ、だめなのか。
「4月の時点でバナナとか給食でお出ししますよ」
「バナナ!・・・まさかまるごと一本、というわけではないですよね?さすがに」
「さすがにそれはないですけれど、1/3本くらいにカットしたものを。皮付きで」
「皮付き!?」
これにはびっくりした。さあ大変だぞ、離乳食をどんどん食べ進めるという食材の課題クリアもさることながら、手づかみ食べや食感がしっかりあるものを食べる習慣をつけていかないと。今度の園から提供された食材リストは、「ここに書かれている食材でアレルギーが出ないのは当然で、ある程度のサイズ感や食感で食べこなせることまでやってきてね」という意味合いのものだった。
調理士さんから実際に今年の4月からの給食献立表を見せてもらったら、驚くことに「麻婆豆腐、ご飯、お味噌汁」なんて書いてある。えっ、麻婆豆腐定食、1歳になりたての子が食べるの?介助があるとしても?
「こ、この『ご飯』って、いわゆる大人が食べる白米ですか?お粥じゃなくて?」
「はい。緩めに炊いてはいますが、お粥ではないです」
弊息子よ。君にはまだ上の歯がない。でも歯茎で頑張ることになるぞ。
食事の質、量、食べさせる手間、そして誤嚥して窒息しないかどうかの見守り、という莫大な手間がこの日から発生するようになった。しかも、お粥と違って水分量が少ない食事が増えるので、お茶を都度都度飲ませなくちゃいけない。
(2022.02.13)
コメント