1998年05月第4週(05/24-05/30)

【05月24日(日曜日)】<測定記録なし>

朝食:はたはた干物5匹、かれいのソテー、ご飯、おみそ汁
昼食:五目チャーハン
夕食:野菜炒め、かつおのたたき、ビール500ml

朝5時に起床しようと思ったんだけど、起きることができなかった。ふつう、テント宿泊の時は夜明けと同時に目が覚め、いくら眠くても眠る事ができずに結局5時頃にはのこのこと朝御飯の準備を始める、っていうのが定番。それができないんだから、よっぽど昨晩のお酒は効いたのだろう。

はたはたとはなんぞや?ということで、昨晩の買い出しではシシャモのはずがはたはたに化けた。値段にして3倍近い。「高いということは、よっぽどおいしいに違いない」という、ビンボー人の浅知恵である。ただ、そこで指をくわえて我慢するのが本当のビンボーで、「じゃあ買ってみよう」とチャレンジするのは成金のやること。で、われわれは成金だったというわけだ。

味の方は、ししゃもを淡泊にしたような感じ。非常においしかった。網であぶりたかったんだけど、わざわざそのために網を汚すのもしゃくだったのでフライパンで炒めて食べた。こんなイレギュラーな調理法でもおいしいんだから、きっちり調理すればもっとおいしいのだろう。

それにしても、朝御飯を食べ過ぎた。普段はおにぎり1個、なんて生活を送っている為、おみそ汁がついている段階で「ええっ、汁物?」って胃袋が目を白黒させるというのに・・・おっと、胃袋に目はなかったっけ。

那須岳に向かう。那須岳は山頂近くまでロープウェーが通じているので、徒歩30分で標高1910mの山頂に到着できるというお気楽な山だ。われわれももちろんそれを狙っていた。ちゃんと登山してもいいんだけど、せっかく高い金払って車をレンタルしているんだ・・・無駄にはできまい、山に登る時間があるんだったら車転がしている方が効率的だ、という卑しい根性だ。あっ、ここにもビンボー人の浅知恵が・・・。

しかし、いざロープウェー乗り場に到着してみると、「強風のために運行を見合わせております」のアナウンス。むむ、どうやら天気の神様はわれわれに「楽しないで登りなさい」と命じているようだ。相方は山を見上げ、「山までそれほど距離はない、歩いて登ろう」と言い出した。俺は「ええー、マジっすか」とレンタカーを振り返りつつわずかに抵抗したが、確かにここまできて山に登らないのは末代までの恥さらしだ。道ばたで犬のフンを踏みつけたくらい、恥ずかしい事だ。となれば、結論は一つ。登るしかないじゃあないですか。周りの人がちゃんとした山登りの格好をしている中、われわれはいかにも通りすがりのヒト、といういでたちでウーロン茶のペットボトルだけ持って突撃した。

山自体は非常に楽だ。どうしたことだろう。ゴールデンウィークの山行で鍛えられたからか?それとも、体重が軽くなったから負担が減ったのか?・・・結論から言うと、どうも山自体がキツくなかったようだけど、それでも楽だった。「ひぃぃ、一休みしたい」という気に一度もならなかった位だ。

那須岳登山について詳しく書いてもいいけど、そうなるとただの日記になり果てるので割愛。昨日の夕食、今朝の食事とふんだんに食べたので「こりゃあ太ったな」という事態だったんだけど、山登りでチャラになるのではないだろうか。そういう意味でも非常に楽しい山だった。

下山してから、新甲子温泉につかった。風呂上がりに「さあさあ、体重はどうなったかな」とどきどきしながら体重計に乗ってみた・・・<65.0キロ>なんじゃぁ、こりゃあ?もう一度・・・<94.2キロ>おいおい・・・。どうも、体重計が壊れているらしい。だめだこりゃ。

白河市内でお昼ご飯を食べ、雨の中を南下。途中ツインリングもてぎに行ってみたが、入場するのでさえ一人1000円するということだったので、ヤメた。入り口ゲート近辺で「どうしたモンか」ともたもたしていると、後から後から似たような輩がやってきて、やっぱりゲートの料金表をみて途方に暮れていた。入場くらいは無料でいいような気もするんですけどねえ・・・>ホンダ様

相方を適当な駅で廃棄処分して、車を自宅まで転がす。まだキャンプ用品の山を片づけ、レンタカーを返却するという作業がある。それだけに気が抜けない。案の定、雨はどんどんひどくなってきて、外環道を走っているときは生命の危険さえ覚えたくらいだ。

とまあ、緊張続きだったということもあって「お疲れさまをかねていっぱい」。今こうやって日記を書きながらつくづく「何のこっちゃわけのわからん口実だなあ」とは思うんだけど、まあ仕方がない。お疲れさまはお疲れさまなのである。

相当疲れていたので、そこそこに切り上げて寝る。明日はまた仕事に復帰だ。

【05月25日(月曜日)】<87.0キロ>

昼食:若鶏カツ、サラダ、ご飯、おみそ汁
夕食:ビール少々、おつまみ

登山=痩せる、という妄想をいかに抱こうとも、痩せないものは痩せないのである。「世の中はなんて理不尽なんだ!」と叫ぼうがなにしようが、太ったという事実は覆らない。やっぱり、車に乗っている時間が非常に長かったからなんだろう。車の中にいる時は、ほとんど体を動かさずにじっとしているんだから、カロリーなんてほとんど消費しないにきまってる。よく考えてみりゃ、マネキンに近い状態なんだから人間様ってのもつくづく辛抱強い生き物なんだな。

太ったから折檻だ、というわけではない。ただ単に朝食を買いそびれただけの事。どうも月曜日ってのは朝御飯を食べない時が多いんで、どうしてかと思ったら・・・何のことはない、いつも翌朝のご飯は会社帰りに買っているんだった。会社がない日だと、必然的に朝食を買うタイミングを逃す。

今日は会社が創立記念日だという事で、4つある食堂のうち半分が閉鎖されてしまっていた。午後が「特認休暇」扱いだからだ。帰る人はさっさと帰るんで、食堂をあけていても儲からないんだろう。「こりゃ大混雑しているに違いない」と覚悟を決めて食堂にいったら、結構空いていたので拍子抜けしてしまった。拍子抜けついでに若鶏カツを注文。食堂ではひっさしぶりにカツをセレクトしてしまった。

そりゃ俺だって避けたかったんだけど、390kcalの若鶏カツがメニューの中で一番低カロリーだったんだから仕方がないじゃないか。

それにしても、「若鶏カツ」ってなんて麗しいネーミングなんだろう。すっごくおいしそうな感じが漂ってくる。一般的には、この手のやつは「チキンカツ」と称される。だけど、「チキン」よりも「若鶏」の方がはるかに五感をくすぐるんだな、不思議な事に。最近じゃ、「鳥の唐揚げ」って売られていたら「おいおい、若鶏じゃないのかよ」って不満に感じるくらいだ。

畜産農家の方にしてみりゃ、若鶏の方が出荷時期が早くてすむワケで、エサ代もやすくてすむだろうしローテーションが早いから売り上げも大きいだろう。それがもてはやされるんだからありがたい事この上ないのではないか?人間の世界の場合、「若いのがええのぉ」なんて言ってると「ロリータ」と変態扱いされてしまうが、鳥やら羊の世界においてはロリータこそがグルメなり、という世界観で成り立っているらしい。はてはて不思議なものだ。

午後いっぱいお休み、のはずがなんだかんだでトラブってしまい、結局夕方近くまで身柄が解放されなかった。もったいない。だけど、「せっかくだから」ということでインラインスケートをやりに行った。正味1時間程度のスケートだったけど、「そうか!だからこの足はこっちなんだ」とサトるところが非常に多かった。

遠方より旧友来る。1年ぶりの友達と会った。それまでメールはおろか電話でさえやりとりはやっていなかったので、ものすごく久しぶり。「せっかくだから」ということで、居酒屋でビールを飲んだ。以前紹介したことがあると思うが、ジョッキいっぱい100円のお店だ。「うーん、やっぱり水で薄めてあるのかなあ・・・全然酔わないし味がおかしいぞ」とぐいぐい飲んでいるそばで、友達はオレンジジュースをちびりちびりと飲んでいた。彼はお酒が飲めないのである。で、飲んでいるオレンジジュースが300円ってんだから、笑える話だ。俺がビール中ジョッキを3杯飲んで、ようやく同じ値段になるんだから。今まではお酒飲めない彼にちょっとだけ遠慮はしていたんだけど、今日こそは遠慮などいらない。ぐいぐい飲んでやれ・・・。

とまあ、ヤルだけヤって帰宅して「さあてと、どれだけ太ったかな?」と最後の審判を仰いでみることにした。旧友との再会だ、今日ビール飲んで太ったからと言って誰がとがめられようか。「Let it be」と叫び、体重計に飛び乗ってみると・・・<86.8キロ>。くくく、インラインスケート様々だな。あれだけ飲んでもこの体重、ってことはインラインスケートやったことによる発汗とカロリー消費のおかげに違いない。山登りよりもよっぽどこっちの方が痩せる??まあとにかく明日が楽しみである。

【05月26日(火曜日)】<86.2キロ>

朝食:パン1枚、農協低脂肪Ca牛乳500ml
昼食:春巻き小3個、中華風サラダ、ご飯、おみそ汁
夕食:ミックスサンド、エースコック北海道塩ラーメン

楽しみ、といってもだまされ慣れているので、「まあどういう体重でもおどろきゃしないわ」という開き直りがある。この開き直り、太ってしまった時には「ふん、また明日があるよ」と精神的ダメージを最小限に抑えてくれる働きがあるんだけど、痩せた時は「はあ・・・痩せたのか。どうもごっちゃん」とあんまやる気の無い態度になってしまう。今日だってそうだ。自己ダイエット記録更新、目指せ85キロ台目前!という輝かしい体重だというのに、「ん?痩せたな」だもん。不感症だな、こりゃ。「マグロ!」なんて罵られたらどうしよう。

ホントは、この朝食で頂いた牛乳って昨晩のインラインスケート時の水分補給用に買ったものだった。しかし、肝心の牛乳を持っていきそびれてしまい、今に至る、というワケだ。朝から500mlも牛乳を飲むなんて久しぶりだ。

ここで登場した「パン」ってのは、一週間ほど前に買った「4枚切りパン」の残党である。カビが生えている可能性が大。おそるおそる袋から取り出してみて、くんくん犬みたいににおいをかいでみて、一番柔らかそうなところをほじくり出して試食してみて・・・「うん、大丈夫」。結局朝食の食卓に上ることになった。まるで、江戸時代の将軍様の毒味役だ。

それにしても、将軍様ってのはいかにツマラない食生活をしていたんだろう。「毒味」と称するヒトにあちこちをほじくられた「食い散らかし」を御前に供されるワケなんだから。一歩間違えれば、残飯処理担当の飼い犬と何らかわらないではないか。誰があちこち食った形跡のあるお魚とか食べようと思う?しかも、つめたーくなっちゃってるヤツを。まあ、この当時には「グルメ」とかそういうのはあんまりなかったからそれでも許されたんかもしれないけど。

ある程度ダイエットの方向性が固まってくると、食べるメニューというのも必然的に決まってしまう。社員食堂のメニューなんて、だいたい数週間から一カ月ちょっとくらいでローテーションされているわけで、目新しさもなくなる。となると、日記にも書くことがなくなる。今日のメニューがまさにそれで、なんかどこかで食べたことがあるものばっかりだゾ、と言うわけでなにも書くことなぞないのである。

予想以上に帰宅が遅くなり、日付変更線を越えてしまいそうだったため外食することにした。しかしこういう時なにを食べれば一番いいのか、というので相も変わらず数十分間にわたる苦悩の始まり。「満腹感」と「カロリー」を天秤にかけると、いつまでたってもバランスがとれないからたちが悪い。

で、気分は「味噌一で火吹きラーメン」という方向に流れていった。辛いラーメンを想像しただけで口の中につばがたまってしかたがない。昔、三国志の時代曹操はのどが渇いた兵士に向かって「この山を越えると梅園がある、そこで好きなだけ梅を採ってのどの渇きをいやせ」とうそっぱちをぶちカマし、それを聞いた兵士は梅の酸っぱさを連想してつばきがたまり、のどの渇きが収まったという。なんだ、詐欺師ってのは今も昔も変わりないのだな。ちなみに俺の場合は、「酸っぱい」よりも「辛い」につばが反応するので、「あの山の向こうにキムチが・・・」とか、「激辛カレーが」って言ってくれた方がありがたかったりする。あ、そうだ、辛くて酸っぱいといえばタイ料理のトムヤムクンが有名。だったら、「あの山の向こうにトムヤムクンが・・・」って言うのが一番てっとりばやいかもしれない?

ただ、「山の向こう」にあるはずだった「味噌一」が今日は行列ができていたため、断念。おとなしくコンビニで食事を買って帰った。味噌一、どんどん人気がでてきて最近は行列ができるようになってしまった。うれしい反面、気軽に立ち寄れなくなった事でのダメージは大きい。

【05月27日(水曜日)】<86.2キロ>

朝食:激辛ごはんですよおにぎり、毎日骨太300ml
昼食:さんま蒲焼き、サラダ、ご飯、おみそ汁
夕食:さばの塩焼き、豚肉とじゃがいもの煮物、ご飯、おみそ汁
晩酌:ウィスキーのロック小コップ1杯、ピーナツ少々

昨晩の夕食が12時を回った時間だっただけに、「こりゃ太っても文句はいえん」と思っていたのだが、意外や意外、体重は平行線をたどっていた。本格的に86キロ前半の攻防がスタートした、という事の表れなんだろう。ここらで地場固めをして、今月中に85キロ台に突入していきたいものだが・・・。

なんでもローソンの新製品らしい、「ごはんですよ」の激辛おにぎり。昨日激辛ラーメンを食べそびれた「弔い合戦」というワケじゃないんだけど、なにやら胡散臭いムードがぷんぷんなので、お試ししてみることにした。桃屋がローソンに「ぜひうちの商品を」って売り込みをかけたんだろうか?なんて考えながら食べるのもこれまたおもしろい。

さて、通勤電車にゆられてぼんやりしている時、「あれ、そういえばさっきの激辛ごはんですよおにぎりって・・・」とふと思い出した。「激辛・・・だったっけ?」。朝、ばたばたしながら食べていたので、全く印象になかったのである。たんなる岩のりのご飯と何ら変わりなかったからだ。言われてみれば、激辛?いや、ちょい辛?だったのかもしれないケド・・・。うみゅう。

「蒲焼き」ってのは、ウナギとアナゴの専売特許かと思っていた。うにょろうにょろする輩に「おとなしくせんかい」と頭に釘を打ち込んで黙らせ、「そのヘビみたいな格好が気にくわん」と身を開かれて、「その小汚い体をなんとかしろ」とタレにつけこまれ、「もう逃げられ無いぞ」と炭火であぶられる、そういうモンだと思っていた。さんまにも蒲焼きってあったんですな。驚いてしまった。さんまってのは目黒が名産地で、塩焼きするモンだと思っていた。

で、肝心のお味のほうは如何だったかというと・・・うーん、なんだかなあ・・・というのが偽らざる気持ちってとこだな。おいしいんだけど、わざわざサンマでこれをやらなくてもよかったような、と思った。サンマのおいしさはその脂分にあり、と日本国憲法に定めたところで、誰も「勝手な事を決めるなこのファシスト!」と非難はしないであろう。その脂を、蒲焼きにすることによって抜いてしまったのだからお立ち会い。「いやあこの娘、ものすごく巨乳でねえ・・・でも、おっぱいが片方しかないんですけどね」っていうのといっしょだ。うむ、動揺してしまって、さっきからたとえがめちゃめちゃになってしまっているぞ。

そんなことを考えつつ寮の食堂で夕食。さばこそ煮てよし焼いてよしのお魚なんだけど、堂々と塩焼きになって出てきた。「おいおい、サンマが塩焼きにならず、さばが塩焼きかい」って思わずにはいられない。

そういえば、さばを塩焼きにして食べるのってあまりないような気がする。味噌煮とかそういうものが多いような。そういえばついでに言わせてもらえば、寮の近くの居酒屋に以前お邪魔したとき、酔ったお客が大声で「やっぱ日本人はさばの味噌煮ですよねえ、そうでしょ?さばの味噌煮さえあれば、他になーんもいりませんもん」といいながら鳥のから揚げをぱくついていたのはある意味矛盾していて面白かった。

今までは、お酒と夕食というのは合致しないものだった。だから、お酒飲むときは寮の食事を欠食というがパターン。だけど、今回はちょっと違った。夕食を食べた後に晩酌。多分、いままでのダイエット日記で初のパターンではなかろうか。(ただし、お酒飲んだ後に酔った勢いで寮の食事を食べる、というパターンならいくらでもある)

家に帰ってもやらにゃならん仕事が腐るほど転がっているから、というのがその異変の理由。帰宅早々お酒飲んでしまうと、仕事が手に付かない。だから、仕事が一段落してからちょっとだけ飲む、という事にするため、ウィスキーの晩酌にしたのだ。夕食後、数時間かけて仕事を片づけていったが、それでもダイエット日記の更新まで手が届かないしましてや「オンラインお笑い研究所」のメンテナンスもぜんぜんできていない。やっぱり、仕事との両立は難しいようだ。真剣に「オンラインお笑い研究所」プロデューサー降板を検討しなくては。

【05月28日(木曜日)】<86.6キロ>

朝食:のりこんぶおにぎり、毎日骨太300ml
昼食:ぎょうざ3個、コーンサラダ、納豆、ご飯、おみそ汁
夕食:絹豆腐一丁、握り寿司12かん

昨晩のウィスキーがいけなかったとはとても思えないのだが、まあ太ってしまったぞと。それまでの86.2キロというのが、いままでの推移から考えるとそうとう背伸びをしていた感じだったので、落ち着くところに落ち着いたのかもしれない。しかし、こうなってしまうと5月末までの85キロ台突入は難しくなってきた。週末はインラインスケート修行を連発して体重調整を図らなければなるまい。

体重が増えようがどうしようが、この朝食だけは抜くわけにはいけない。ここで300kcal強が補充されるわけだから結構デカい。朝食を抜くのが一番楽なんで、抜いてしまいたいところなんだけど・・・ダイエットには逆効果だ、ってことはじゅうじゅう承知しているんでねえ。

納豆が食べたい!とは常日頃考えていたこと。しかし、寮生活を送っているとなかなか納豆を食べる機会がない。そりゃそうだ、朝食は毎日欠食にしてあるし、夕食だってお酒飲む関係でほとんど食べてないんだから。いつ納豆食べれるの、っていわれたらお昼しかないんである。ということで、社員食堂で納豆を調達。社会人生活2年目にして初めての行為なんである。

一品増えただけなんだけど、通常と比べてえらくリッチな気分になる。いや、リッチというよりも「うわあ、食べ過ぎじゃないのかなあ、これってば」という不安の方が強いかもしれない。納豆ごときではカロリー増加を心配する必要など全くない。それよか、栄養補充に一役買うわけで喜ばしい事なんだけど、ねえ。慣れってのは恐ろしいもんだ。

こんな俺でも、半年ほど前までは会社の食堂をはしごして二人前食事をしてみたりしたことだってあるんだから。こりゃ太って当たり前。

納豆といえば、以前3個1パックの納豆をスーパーで買ってきて部屋に転がしておいた時があった。今から1年近く前の夏の話。しっかし、部屋には冷蔵庫がないもんだからさあ大変、一日たっただけで納豆が臭くなっているのだ。いや、もともと臭い食べ物なんだけど、においが・・・そう、アンモニアのにおいなのだ。何がどう間違えればアンモニアになってしまうのかさっぱりわからないが、とりあえず食べることはできたので問題はないのだろう。しかし、そんなくっさい食べ物がおいしかろうはずがない、残った1パックは身の危険を感じて捨てたけど・・・。

例のごとく食堂閉鎖時間を過ぎてのご帰宅だったため、コンビニで何か買ってかえることにした。まあ時間も時間だし、体重も体重だしでおとなしくいこう・・・というのが今回のテーマ。寝た子を起こしては、イケナイ。

しかし、目の前に「新発売・ボリュームチキンカツ弁当」がでぇーんと鎮座していたときは、さすがにくらくらしてしまった。チキンカツがまるでユーラシア大陸のようにデカく弁当箱の中に収まっていて、明らかにご飯ゾーンのところまで侵食しているのだ。これがくらくらこないわけがない。しばらく、おもちゃ屋の前で「欲しいよぉ」と親に駄々をこねて泣く子どもみたいに立ち尽くしてしまった。

結局、死力を振り絞ってチキンカツの誘惑から逃げ出し、お寿司を食べることにした。12かんと多めに買ったのは、「チキンカツから逃げれただけでも上できだ」と自分の理性を「どーどー」となだめるためである。もし、チキンカツの弁当を食べていたら・・・カロリーにして1300kcalってところだろう。明日の朝、明後日の朝と体重が増えていくのは目にみえている。我慢して正解だった。

【05月29日(金曜日)】<86.2キロ>

昼食:ねぎみそラーメン、オニオンサラダ
夕食:焼きそば、ビール1000ml

常日頃、「ダイエットの神様は怠慢だ、こっちの努力をぜんぜん認めてくれない」と陰口ばっかり叩いていたのだが、その効果があったか今日はえらく素直なのである。昨日のチキンカツ騒動の苦悩を見届けてくれたらしく、きっちり痩せてくれた。またもや、96.2キロだ。そうこなくっちゃ、うそだ。

職場の女性に、「どんどん顔がりりしくなってきた」と言われた。また、同じく職場の男性には「気持ち悪いくらい痩せたな」と言われた。スーツの上着を着ているとあまり変化に気づかないらしいのだが、ワイシャツ姿になるととたんに周りの人からやいのやいの言われる。多分、ウェストの細さを目の当たりにするからだろう。「ふーん、そんなに痩せたんだナ」と遅ればせながら気づき、洗面所の鏡にむかって自分の姿を映してうっとりしてみる・・・いや、うっとりじゃなくて「へぇー、なるほどねえ」と独り言を言ってみたりする。しまった、こんなに痩せるんだったらダイエット直前の全身写真を何枚か撮っておけばよかった。何しろ、「ダイエット!?」日記だからなあ・・・スタート当初なんて、このちゃらんぽらんな自分が痩せるワケがない、でも痩せる努力だけはちょろちょろっとやって笑い話にしちゃろう、程度の認識しかなかったのが仇となった。人間、やればできるのだな。

ラーメン=高カロリー、そば・うどん=低カロリーという印象が誰でもある。確かに、それは間違ってはいない。だけど、ラーメンのカロリーってのは麺、具、スープすべてのものである。そりゃカロリー高いわなあ。でも、実際にラーメンのスープを飲み干す人間がどれだけいる?ほとんどいないだろう。だから、メニュー表の横にかかれているカロリーそのものが胃袋に収まるということは決してないわけだ。じゃ、ホントのカロリーっていったいどれくらいなんだろう?そこら辺がわからないから、非常に不満である。

カロリーの妙、というのはほかにもある。たとえば、俺の手元にあるカロリー表をみると・・・「マーボー豆腐定食:982kcal」なんてかかれている。この数値の一桁目ってのは果たしてどれだけ意味がある数字なんだろうか。たっくさんのマーボー豆腐定食を調査分析し、その平均値、ということなんだろうか?何にせよ、自分が今食べているマーボー豆腐がこの982kcalであるという保証は全くないわけで、アテになるようなならないような。そもそも、「定食」ってなんだぁ?ご飯とおみそ汁がついているモノを指しているんだろうか。それとも、さらにひじきとかの小皿が一品ついて、おつけモノがついて・・・というところまで想定しているのだろうか。謎だ。

まあ、ヒトケタ目まで数字をきっちり出すあたりが日本人気質に合致するんだろうね。その1キロカロリーがカロリーコントロールにどれほどの意味があるか・ないかなんて考えちゃあいけない。

困ったときは焼きそば、なのである。自炊願望はあれど、さすがに寮暮らしをしている関係上露骨な自炊はできない。だからこそ、焼きそばなのである。なぜか。「野菜炒めセット」という、すでに各種野菜が切られているモノがパックで売られているので、こいつと豚肉を炒めて、あとはそばを投入するだけ。自炊のようで自炊ではないような、そんな中途半端な位置づけ。

本当はシチューだとか煮込みとか作りたいんだけど、そんな事やるとなると流し台がないととてもやってられない。生ゴミの処理だって頭の痛いところだ。だから、結局ガスバーナーが手に入り、フライパンが手には入った現在だって「お総菜レベル」に毛が生えた程度のモノしか作れていない。ただ、コスト的にはお総菜を買うよりはるかにやすくはなったが。

【05月30日(土曜日)】<86.4キロ>

昼食:牛肉とほうれんそうの牡蠣油炒め、餃子、玉子スープ、ご飯、おしんこ
夕食:焼きそば
晩酌:ウィスキーロック100cc程度、バタピー

「5月の実績が確定する重要な時期だ」という認識は今週に入ってから常に意識はしていた。だけど、勘違いしていて5月31日の夕食までが「重要な時期」という認識だったのだな。「5月最後の体重」は、当然のことながら5月31日の朝の体重の事だ。うっかりしていた・・・。「85キロ台突入は月曜日朝までに達成すればいいや、ならば週末二日かけて徐々に体を絞り上げていこう」なんてのんきな事を考えていたのは浅はか、っつー事だ。

さらにつっこみを入れると、昨日の体重を「96.2キロ」と表記していた。もちろん、この日記が掲載される時には訂正されているんだけど、いまだに「自分の体重は90キロオーバー」という認識をもっているのだな、と痛感。まあ、そりゃそうか。90キロオーバーになってから早数年。体重ってのはそんなもんだ、と信じて疑わなかったから。

ただ、逆に今の体重が80キロ台だ、という事でダイエットに対する手綱の引き締め方が弱くなっているけらいもある。昔はもちっとストイックな生活を志向していたが、最近はそれがないもんなあ・・・。まあ、ストイックな事せんでも痩せる術、ってのを身につけたからに他ならないんだけど。

「今日が5月の決算日だ」とばかりに、張り切る。インラインスケートに朝から出かけた。2時間ものあいだ、休み休み滑ったが、果たして本当にこれでダイエット効果などあるのだろうか。過去2回の実績から「あるのだろうか」という問いかけの必要は全くないんだけど、それでも不思議だ。山に登った方がよっぽど痩せそうなモンなのに…。まあ、瘠せる・瘠せないという下衆な根性はおいといて、とにかくまともに滑れるようになるために練習練習。

水道橋といったら、東京ではあまりメジャーではない「餃子の王将」が存在する。だから、問答無用でこのお店に入る事が確定してしまった。「餃子の王将」について語り出すと長くなるので割愛するが、餃子180円という良心的な値段に涙を流さないものはいるまい。

と、お店に入ったはいいが、いざ「ポパイ定食」なるものを注文して困惑してしまった。出てきた料理がえっらくボリュームがあるのだ。しまった、餃子の王将ってのは安くておなかいっぱいになれるお店だ、という事をすっかり忘れていた。最後に来たのが1年以上前で、「とにかくおなかいっぱいになりたい」というキモチでいっぱいだった頃。その頃のイメージで来店したのが運の尽き、こりゃカロリー高いわぁ…。

さすがにおなかいっぱいになり、インラインスケートで疲れ果てたというよりも餃子の王将に疲れ果てた状態でとぼとぼと自宅に引き上げた。うう、体が重い…。スケートは楽しかったし、王将もおいしかったし、何も文句はないんだけどどうしてこんなにむなしいくらいにつかれきっているんだろう。

家に帰って体重を計測してみた。<86.2キロ>だった。結構ボリュームがある昼食を食べた後だというのに、今朝の体重と同じということは…やっぱ、インライン様様だな、瘠せてるんだ。やってみるもんだ。

さて、そうは言ってもやっぱりお昼にしてはカロリー摂りすぎだったので、晩飯は抜きにしよう、ということが閣議決定された。といっても、晩飯抜きというのは体に悪いので、いつもよりも早いタイミングでさくっと晩御飯「らしきものを」、というわけだ。さすが5月最終日を控えているだけある、非常に慎重だな、我ながら。

4時頃、残っていた焼きそばの玉と野菜・肉を使ってあらためてやきそばを作った。こんな時間から作るこたぁないんだけど、どーももやしが相当痛んでしまっているらしく、怪しげな香りを部屋中に醸し出しているのだ。室内の芳香剤よりも香りが強いんだから、たちが悪い。さすがにこれにはビビってしまい、「とにかく早く火を通さないと」と焦ったのである。だから、4時過ぎという時間にフライパンをじゅーじゅー言わせて焼きそばづくり。あほらしいけど仕方が無い。

で、作っちゃうと食べたくなるってのが人情ってもんだ。食べちゃいました、ええ。おいしゅうございました。ちょっと野菜がサワーな味わいだったのがいただけなかったが、今現在おなかを壊したという事は特に無いので、腐ってはいなかったのだろう。社会人なんだから、ここらへんは自省すりゃいいのにね…。

雑務に追われ、部屋の片づけすらままならない。雑然と積み上げられた洗濯物(すでに洗ってあるんだけど、片づけられていない…)やら、なんやら。一見きれいそうに見える場所でも、死角にモノを押し込んでいたりして油断してはいけない。

「もういいや」と半分投げ出して、夜食代わりにばたぴーとウィスキーをちょっと頂く。

ウィスキーの場合、ビールと違い「どれだけ飲んだか」というのがはっきりわからないから困る。氷や水で溶かしつつ飲むから、ペースがつかめないのだ。それにしても、あれだけウィスキーは飲まない、とやっていた俺がここ最近ウィスキーづいてしまっているから不思議だ。ビールと違い、その重さが体重に響きにくいから、なんだけどそれ以外にも「ビールと違いおつまみをばくばく食べずに済むので良い」「実はビールよりはるかにコストパフォーマンスが良い」「ちびちび飲む事になるので、結果的にアルコール摂取量を抑えることができる」といった事もあるのだな。

一昔前は、自分の部屋でお酒飲むときといったら大体昔とったビデオをみながら、というパターンだった。酔って喜怒哀楽が激しくなっているもんだから、ビデオみながら泣いちゃったり大笑いしたり。それが楽しかった。しかし、ここ最近お酒に強くなってしまったこともあり、「めろめろに酔う」という事がなくなってしまいそういう習慣もうせた。「めろめろ」になるまで飲んでいたら、ほんとに肝臓がツブれてしまう。自省してんのよ、これでも。

さて、今日はお酒の相手としてバタピーについていろいろ考察していたんだけど、袋を何気なくみていてきがついた事があった。原材料が、「落花生、植物油脂、塩」と書かれていたのだ。「植物油脂」?おいおい、それって…マーガリンなのでは?さ、詐欺だぁ!「バタピー」ってのはてっきり「バター」なんだとばかり思っていたのに、大間違いだったのである。それだったら、最初っから「マーガリンピーナツ」もしくは略して「マガピー」なんて名乗ってればいいのに。まあ、日本人の感性として「バター>マーガリン」という評価が成り立っているので、精いっぱいのせのびをしたかったのかもしれない。そっとしておいてあげるのが一番なのかもね。

(つづく)

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