1998年10月第3週(10/18-10/24)

【10月18日(日曜日)】<81.6キロ>

水分補給:さらさらトマト350ml
朝食:パン、シチュー
昼食:結婚披露宴

うぃー。寝たのが3時前で、起きたのが朝6時。何でこんなに早起きせにゃならんのだ。しかし、昨日の深酒のせいだろう、えらくのどが乾いていた。「み、みずー」と情けない姿勢でベッドから手を伸ばしたけど、ペットボトルなどはどこにも存在せず。あ、そっか。最近は清涼飲料水を全く買っていないんだっけ。

ギムネマ茶を飲むようになってからというもの、ウーロン茶やオー・プラスなどの清涼飲料水はほとんど買わなくなった。以前は必ずストックしてあったのだけど、「そんなものを飲む余裕があるんだったら、ギムネマ茶を飲めっ!」というわけで買うのを自粛しているのだ。まあ、汗をだらだらかかない季節にもなったという理由もあるけど。

そんなこんなで、今回みたいに急にのどが乾いたときというのは全く無防備なのだな。今からギムネマ茶を煮出すなんてアホらしいし、熱くて飲むのに苦労しそうだ。かといって、洗面所の水はまずくて飲みたくない。・・・しゃーない、外の自動販売機で買ってくるか。

オープラス350mlを自動販売機の前で一気に飲み干し、さらに「さらさらトマト」を購入して自室に戻った。これもあっという間に消費。普通、700mlも水分を補充したらテキメンにおなかがだぼんだぼん言うものだけど、今回はそういうこともなし。さも当然、あったりまえじゃん!という態度で胃袋にせせら笑われた。きっと、この水分は4次元ポケットか何かで別の場所に移されたに違いない。そうじゃなきゃ、合点がいかん。

ついでといってはナンだけど、朝食。昨晩の残りのシチューを食べた。うむ、一晩おくとこれがまたおいしいんだな、シチューやカレーっつーのは。朝から至福の時。

しっかし、至福じゃない事だって当然ある。忘れちゃいません、本日の体重。やっぱり・・・思ったとおり。81.6キロという結果。一晩で1.6キロも太るなんて、過去に例があったっけ?まあ、食べてからそれほど時間がたってないこともあり、この重さがすべて体重そのものではない、って事はわかってる。数百グラム規模で、未消化の食べ物そのものの重さが含まれているだろう。しっかし、なかなかボディーブローのように効いてくる数値だな、こりゃ。最初は「ああやっぱりね」とへらへら笑っていたんだけど、徐々に「うむ、ここでまた足踏みしてしまったらコワイな」という恐怖に変わってきた。せっかく、ここ2週間くらいでくすぶりつづけていた82キロをクリアしたのだ、もう停滞はいやだ、前進あるのみでいきたい・・・という恐怖。

さて、話はがらりと変わるが、今日は職場の先輩の結婚披露宴にお招きされている。僕にとっては初めての結婚披露宴出席ということで、結構前前から楽しみにしていた。やっぱり新郎新婦はスモークと共にゴンドラから降りてくるんだろうか?とか、お色直しは和服と洋服でキメるのか?とか疑問はいっぱい。

しっかし、行く途中立ち寄った散髪屋で、事件勃発。スーツの上着を待合室のハンガーにかけていたのだけど、散髪屋を出るときに着てみるとあることに気づいたのだ。ポケットの中身がカラだということに。えっ、ここって現ナマ入りご祝儀袋があったはずなのにっ!

さあ大変だ、披露宴が始まるまであまり時間が無いのだけど、何しろ数万円単位の話だ、無くなりましたアハハですむはずがない。散髪屋の店員全員その場で正座させ、「誰がやったか正直に言いなさい」と問いただした。それでも誰も答えないので、数発ずつ「指導」を叩き込んでやった。それでも犯人はわからない。散髪屋にくる途中、道で落とした??いや、そんな馬鹿な。スーツの上着にご祝儀袋を入れたのだぞ、何かの弾みで下に落ちるかぁ?また、それに気づかないかぁ?やっぱ、お店のお客か誰かが盗んだに違いないっ。ああくやしい。

くやしがっているうちにホントにタイムリミットになってしまったので、仕方なくその場は収めて、結婚披露宴会場に急いだ。途中、キオスクで新しいご祝儀袋を買って。もうこの際ピン札だとか言ってられない、しわくちゃなお札を無造作に積めこんだ。おまけとして、本来包む予定だった額より5000円ダウン。

開宴5分前到着。一番最後の登場だったので、職場の諸氏からさんざん冷やかされるハメに。そのたびに、「いやね、実はご祝儀袋盗まれまして」とイイワケ三昧。

さて、披露宴初体験はどうだったか。いやあ、すてきな料理が次々と出てきて、うれしくなっちゃいました。あと、絶妙のタイミングでどんどんお酒が注がれるものだから・・・赤ワイン、白ワイン、ビール、シャンパン。

気がついたら、道端の街路樹の脇に座り込んでいた。あれっ、ここはどこだ。空を見上げると、もう真っ暗。あわてて立ち上がり、「駅に向かわなくちゃ・・・」ととりあえず前方に歩いてみた。結婚式場は駅からタクシーで5分ほどの場所にあるのだ。交通手段を確保しないと。

と思ったら、歩いて10秒で駅が出現。これには酔いつぶれた僕でもめんくらった。「なんでここに駅がっ!?」いつの間にここにきたのだろう、全く記憶がない。タクシーに乗ったのだろうか?それともバス?いや、どちらも記憶が全くない。ひとっかけらさえないのだ。宇宙人にでもさらわれたとしか思えないくらいだ。

一生懸命これまでの経緯を思い出すことにした。新郎新婦がお色直しから戻ってきて、部長がスピーチをしたトコロまでは記憶がある。その後が全く無い。あ、でもシャーベット食べた記憶はあるから、料理はほとんど食べたのかな・・・。で、ロビーでトイレに行って、戻ってきたら職場の仲間の姿を見失ってしまい、途方に暮れたというのは覚えている。それだけ。途方に暮れたはいいけど、その後どうしちゃったんだろう。

まあいい、とりあえず家に帰ってから考えよう。と、駅のホームまで降りた段階で、胸ポケットに入れていた定期券とPHSが無いことに気づいた。今朝ご祝儀袋を無くしたばかり、PHS無くしたらさすがにシャレにならん。青ざめてあわててさっきノビていた所に逆戻りした。しかし、そこには何も無い。どこか途中で落としたか?・・・うなだれて手元にあった引き出物の袋をのぞいてみると、そこにちゃんとあった。あれれ、なんて都合の良い。どうしてこんなところに入っているのだろう。前かがみに座って寝ていたから、胸ポケットから落ちたPHSがすぽっと引き出物袋に落ちた?いや、それにしてはPHSと定期がこんなにすぽっと落ちるか?・・・ひょっとして、通りすがりの善意の人が寝ている僕を見かねて?うむ、考えれば考えるほど、オソロシイ。

どきどきしながら山手線に乗ったら、運良く座ることができた。これが運良くなのか悪くなのかは議論の余地がある。ナゼって、山手線を2周もしてしまったから。とほほ・・・。

もうさすがにこうなると意識が飛ぶってことはないにしろ、さんざんな体で帰宅。家に帰り着いたのが夜9時すぎ。あーあ。あとはもう寝るだけ。

【10月19日(月曜日)】<80.0キロ>

朝食:ピザ3切れ
昼食:白身魚の味噌焼き、マカロニサラダ、ご飯、おみそ汁
夕食:ビール1000ml、かつおのたたき、寄せ鍋、お赤飯

目がさめたら午前2時。酔っ払った時のお約束、ベッド180度逆になって寝ていた。あらためて目覚ましをセットし、眠った。しかし、朝の6時前に目がさめてしまった。茫然とベッドの上で昨日のでき事を振り返ってみたりした。

体重は、80.0キロに逆戻り。1.6キロ太った後は、1.6キロ痩せたというわけだ。まあ、深酒すれば体重が減るという今までのお約束を考えれば、こんなものだろう。よかった、まだ79キロの夢は捨てなくて済む。

出勤までの間に、昨日何枚も写真を撮ったデジカメのデータ吸出しを行った。あらためてデジカメの写真を見てみると、やっぱり全く記憶に無い写真がたくさんあるわあるわ。「なんじゃあ、こりゃあ!」なんて絶叫してしまった。写真を撮った張本人が、全く記憶に無いのだ。これっぽっちのかけらもないのだ。いったいどうしたものだろう。

さすがに記憶を失う状態まで泥酔しながらカメラを向けていただけはある、写真のピンぼけが後半になるとどんどん増えていた。それにしても、普通そこまで酔っ払うと寝てしまうものだけど、よくもまあここまで動き回ったものだ。

どうも部屋がくさいクサイと思っていたら、一昨日作ったシチューの残りが腐ったニオイだった。あわてて始末した。朝食はこれも一昨日の残り物のピザを食べた。体がぐったりしていたので、ここは寮の食堂でご飯とおみそ汁を戴いたほうがよかったのだろうけど・・・残り物を捨てるってのが苦手な性分でして。朝から油のまわったピザを食べたので、よけいぐったりしてしまった。

会社に出勤したら、皆から多いに笑われた。やはり、記憶が無い間に相当すごい事をやっていたらしい。次々と明かされる真実。その都度、「ええっ、そんなことやってたの!」と職場に僕の絶叫がコダマする。「武勇伝」のすべてが、全く記憶に無いのだからしゃーない。酒飲んで記憶を失った、って事は過去1回だけあるけど、しょせん「どうやって家に帰りついたんだっけ?」というレベル。しかも、断片的な記憶欠如。しかし今回は、2時間近くもの間、はちゃめちゃな行動をとりながら記憶を失っていたのだから異常だ。何がどうなったというのだろう。

周りの人々から聞いた情報をまとめると、次のとおり。

・何遍も、イスからずり落ちていた。
・新郎にからんでいた。
・先輩にキスを迫った。
・ロビーのベンチで、ひっくり返って寝ていた。
・余興で大学の校歌を熱唱していた。
・余興を前にして、「なんじゃそりゃ」と悪態をついた。
・後輩にラリアットをかました。
・トイレに連れて行こうと手を引っ張っていた同僚を振りほどき、行方不明になった。
・後半は、顔が真っ青だった。
・僕の記憶は、部長のスピーチで途切れているが、このスピーチは「第二部」のアタマの部分であり、その後1時間以上さまざまな余興が行われていた。

はっきり言います。このすべてに記憶がありません。

昼食食べてようやく気分が落ち着いたというか。今朝はすでにアルコールから脱却していたんだけど、それでも記憶を食い尽くしたために脳細胞が調子悪かった。日本語しゃべっていても、全く違う単語を口走ったり。パソコンのタイプをする時もどうも指のろれつが回っていない始末だった。 「警察署」と言わなければならないところを、何度も「契約書」と言い間違えているんだから、アルツハイマー状態。

実は、家の留守番電話に警察署からデンワが入っていた。どうやら、盗まれたと思っていたご祝儀袋が発見されたらしい。ということは、落し物??・・・昨日、さんざん「盗まれた!」なんて騒いでいたのだから、タチが悪い。課長に恐る恐る「すんません、ちょっと警察行ってきていいですか」「えっ、事情聴取かい?」「いや、それが・・・どうやら落し物として拾われたらしくて・・・」「なんだよ、それっ!」

結局2時間年休を頂戴し、警察に出頭した。やっぱり路上に落ちていたらしい。結婚式の案内状の封筒に僕の住所が記載されていたから、すぐに連絡がついたのだろう、「ゼヒ拾ってくださった方にお礼を・・・」って申し出たら、「いや、お礼はいらないということですから」とのこと。ああ、世の中まだまだ捨てたもんじゃないなあ。こんないい人が世の中にまだまだいたなんて。ちょっとほろりと来てしまった。

家に帰ってから、あらためて引き出物袋をあけてみた。あれだけ酔っていたのに、よくもまあ忘れずに持って帰ったものだ。奇跡の存在。中を開けて見ると、昨日の献立が出てきた。ご丁寧にちゃんと持って帰ったのだな。まあ、当然の礼儀なんだけど、てっきり忘れて帰ったものだとばかり思って、悔しい思いをしたというのに。「なんだ、あるじゃん」なんてちょっとニコヤカに献立を眺めているうちに、顔色が豹変。「な、なんだこりゃあ!」。それもそのはず、昨日食べたシャーベットってのはあれで料理終了ではなかったのだ。献立の中間くらいのところに「ブルーベリーのシャーベットでお口直しを」とかかれていたのだ。あれって、お口直しだったのか。しかも、今回の料理は全10品だったのだが、シャーベットはその5品目。嗚呼、なんということだ残りの5品、その存在すら記憶に無い。多分全然その料理に手をつけていなかった僕のテーブルの前は、たくさん料理が並んだのだろうけど・・・悲しいかな、それすら記憶に無い。

さらに、引き出物袋をあさってみるとドトールの100円割り引きチケットが出てきた。その粗悪な作りから、路上で配るにしてはちょっとおかしい。ということは、ひょっとしてどこかドトールでコーヒーを飲んだ??いや、いくらなんでもそんなはずはないのだが・・・。

さらにさらに、結婚披露宴会場近くの新築マンションのビラまで入っていた。引き出物といっしょにこんな広告を入れるわけがないので、僕がどこかでもらったのだろう。はて、いつだろう。

これほどまで、自分の記憶が全くないということの恐怖って味わったことが無い。人間、記憶がすべて。いやあ、やっぱりお酒飲むときは記憶をなくさない程度までにセーブしないとダメだな、ということをいまさらのように痛感した。

最近は寮の夕食を全てリセット状態にしてある。だから、心おきなくお酒が飲める・・・って、本当はいかんのだけどねえ、こういう食生活。

今日は全然お酒を飲むつもりは無かった。そりゃそうだ、記憶喪失事件をやらかした直後だもん、お酒どころじゃない。しかも、警察に寄った関係で帰宅時間も早い。こうなると、どう考えても寮でおとなしく夕食というプランだ。しっかし、こんな時に限って「夕食を欠食」にしておいた事が足を引っ張るのだな。「あ、そか、寮に帰っても食事はないんだっけ」と悟り、スーパーでご飯を買ってそのついでにビールにも。とまあ結果は見え見えだったけどそういう事になってしまったわけ。

家に帰り着いて体重測定をしてみたら、80.0キロだった。おや、今朝の体重は噛ませ犬じゃなかったのだな。ということは、もうちょっと夕食スタートを我慢したらひょっとして79キロ台突入かも。

しばらくごとごとと部屋の片づけをしているうちに、お手洗いで用を足す機会に恵まれた。「きたーっ」ということで、部屋に戻るやいなや体重計に乗ってみた。おおっ、79.6キロ!一気に400グラムも下がった状態。文句無し、10月のノルマ達成の瞬間であった。わはは、やったやった!

ノルマ達成したのは単純にうれしいし、体重計に70キロ台の数値が表示されているというのは過去に例がないほどエキサイティングな事実だ。しかし、これはあくまでも「瞬間最大風速」としての体重。翌朝の正式測定できっちりと結果を出さないと、なーんも意味がない数値なのだ。その気になりゃ、こんな体重サウナに1時間でも入っていれば実現できるんだから。

ま、要するに今日のこの結果におごり高ぶらず、謙虚な姿勢で今後もガンバロー、という非常に優等生的な事が言いたかったワケです。

さて。

寄せ鍋っていったって、イチから作ったわけじゃない。ほら、よくコンビニなんかで売ってるじゃないですか。ぺらぺらのアルミで作った簡易鍋に入っている、鍋。あれです。具がたくさん入っているので一見豪華だったのでついつい買ってしまったんだけど、どう考えても食べるところがほとんどないカニが入っていたり、たらの切り身にむしゃぶりついたら骨に噛みついてしまったり・・・(この程度の骨、最初から取っておいてくれよぉ)。もうさんざん。白菜だけは期待を裏切らないので、なんかそればっかり食べていたような。

そんなことやっているうちに、今週末から出発を予定しているキャンプの打ち合わせのため、友達と電話で長電話スタート。どこでテントを張るのか、どういう行程をたどるのかとあーでもないこーでもないと議論しているウチに、時間は夜の12時近く。その後になって、お赤飯を食べたりしたものだからたまらない。寝る30分前に、お赤飯お茶碗2杯分程度食べたのだから・・・だーかーらーぁ、寝る前に食べちゃいけないんだってば。

【10月20日(火曜日)】<80.3キロ>

朝食:あじの開き、かまぼこ、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:さばのおろし煮、ほうれんそうのおひたし、ご飯、おみそ汁
夕食:ビール1000ml、筑前煮、ペッパーステーキ、なすとトマトのスパゲティ

朝起きてすぐに気づいたのが、「わっ、顔がむくれているっ」という事。顔がもわーんとしたムードに包まれている。明らかに血液の中に糖分がMAXで流れているな、という実感。おなかもちょっとたるんでいるような。洗面所の鏡をのぞき込んでみたけど、案の定顔がむくれている。体重は思ったより悲観する内容ではなかったものの、どうも煮え切らない。どうせなら、ここでちょっと派手に太ってもよかったのに。

なんか朝起きた直後だというのに血糖値が相当高そうなので、朝食を抜こうかとも考えた。しかし、それじゃダメだろう、ちゃんと朝ご飯を食べなくちゃと最近のワカモノに聴かせてやりたいような名言と共に食堂に向かった。

最近、かまぼこの事を日記に書こうとすると、必ず「えーっと何だっけ、ちくわじゃない、ちくわじゃない・・・えっと、だからちくわじゃなくって!」と、ちくわがアタマに浮かんでしまう。脳細胞がスパークしてしまったのだろうか。相当不安になってしまったが、おせち料理に出てくるような紅白のかまぼこを見ると「あ、かまぼこだ」と即座にその名前が出てくるのだ。どうやら単純にかまぼこという単語が脳から欠落したわけではなさそうだ。

あれこれ調べているうちに、どうも寮の食堂で出されるかまぼこってのは常にでこぼこしたタイプの奴だということに原因がいきついた。僕が「かまぼこっ!」という印象を強く持っているのは、表面がつるつるしているタイプ。なるほどそういうトリックがあったか・・・。って、感心するヒマがあるんだったらもっと脳を鍛えなくては。この程度で悲鳴を上げているんだから。ちょっとボケてきたかな?

お昼はさばの竜田揚げを大根おろしといっしょに煮た料理。最近、「サバって案外カロリー高いんじゃないの疑惑」が急浮上しているんだけど、この定食はすべて込みで530kcal弱。うむ、案外捨てたもんじゃない。

夜、お酒飲むはずじゃなかったのに、やっぱりビールが手元に用意されていた。おかしい、絶対おかしい。何でビールがここにあるのだろう。つらつらと考えるに、夕食をスタンバイさせても「ご飯」が無いからこういう事態になるのだろう。ご飯があれば、自然とビールは飲まなくなるし、おかずの量だって相当減るはずだ。うーん、炊飯器買おうか?

ここではたと気づいた。「なんだ、それだったら最初から食堂で食べればいいんじゃないか」って。全く持って馬鹿馬鹿しい話だ。しかし、なぜか夕食を寮で食べたくないというキモチが働くんだよなあ。食事のお買い物そのものを楽しんでいるからだろうか。

この日は、前日の教訓をいかして早めの時間に食事を終了させた。といっても、10時半くらい、なんだけど。「まあ、寝るまでまだ2時間以上はあるだろうから、大丈夫だろう」なんて思っていたんだけどここ最近のばたばたで疲れ果てていたのか、あっけなくそのまま寝てしまった。やっぱり食後すぐに寝る・・・。

【10月21日(水曜日)】<80.6キロ>

朝食:厚揚げ、塩鮭の切り身、大根おろしなめこあえ、ご飯、おみそ汁
昼食:オニオンリングフライ、きのこサラダ(小皿)、ご飯、おみそ汁
夕食:宴会

朝起きたら、またもや「あーあ」。今日も顔がむくれている。明らかに昨晩の影響だ。顔がむくれ、体がだるい。全然懲りていないんだから始末に終えない。体重測ってみると、案の定また増加傾向。80.6キロをマークした。

「こりゃいかん、今週はもうお酒はやめよう」とすがすがしい朝にふさわしい誓いをたてる。

お酒飲んだ翌朝ってのはなぜか納豆ご飯を食べたくなる。ということで納豆を大いに期待して食堂に降りたのだが、今日は存在せず。期待するときに限って納豆がないというのはどういう事だろう。何かの策略だろうか。

お昼は玉ねぎをスライスしたときにできるリングに衣をつけて揚げただけの代物。これ、玉ねぎ1個からいくつのフライができるのだろう?数百個は作れそうな気がするのだが。

食べてみたが、しょせん薄っぺらいオニオンリング。食べた気がほとんどしなかった。カロリーの観点からすればさぞ低いことだろうが・・・と思ったが、中身と一致しないだけのボリュームを誇る衣と、お皿の脇に添えられていたポテトサラダを見るにつけ決して低カロリーなわけでもなさそうだ。うーん。

今日はお酒をやめるはずだったのだけど、こういうのは不可抗力っつーか自分の意志と関係なく飲む機会が転がり込んでくるものなのだな。まあ、いいでしょうそれも人生。今回は職場の部長の海外出張壮行会、参加しないわけにはいかないでしょう。

「今日はおとなしくしていよう、用事もあることだし途中で抜けよう」ということで、席は端を陣取る。これだと両側からビールを注がれることもなかろう。。。。のはずが、幹事と向かい合わせの席だったのが運の尽き。幹事が飲み物の追加をする際、「サワーもってこい」だの「ワインを・・・」なんてちょっかい出してしまった。気が付いたらビールワインサワー日本酒とランニングホームラン状態で各種アルコールを摂取してしまった。

結構よっぱらいつつ、結局最後まで飲んだ。他の人たちはそのまま2次会でカラオケに出撃していったみたいだけど、気分が悪くなってトイレにしばらく滞在した僕は気が付いたら誰もいない状態で一人だけ御帰宅。

僕の場合、酔うと帰巣本能が働くらしく、過去職場での飲み会で二次会をすっぽがした事がたくさんある。いや、おとなしく二次会に参加した回数の方が少ないかもしれない。なんか「おとなしく家で寝たいよぉ」という気分になるのだな、これが。まあ、他の人が1次会・2次会セットにしてようやくいい気分に酔うところを、僕の場合は1次会でMAXまで酔っ払うからこうなっちゃうのだろうけど。

最近はこれでもまだましだ。ちょっと前までは帰巣本能に加えて空腹中枢が刺激され、食べまくっていたからだ。お酒を飲んだ後、よく牛丼をどかんと食べたもんだ。デブ一直線だな、これじゃ。

さて、このままおとなしく帰宅したかというと・・・気分が悪いものだから、電車に揺られるのが耐えられなかった。そのため、一駅電車で移動しては下車して一休み、を繰り返す「各駅停車の旅」を満喫するはめに。

ようやく気分悪いのが落ち着いたかと思ったら、ふと気づくと電車は妙な駅に到着していた。地下鉄に乗っているはずなのに、夜景が見えるのだ。地上?

がばと起きだし、ホームに飛び出てみて合点がいった。乗っていた地下鉄がそのまま地上の別路線に乗り入れして、とんでもない方向に向かっていたのだった。どうりで日常生活では出てこないような駅名の駅にいるわけだ。

結局、乗り換えするべき駅から8駅ほどの大チョンボをやらかしてしまったわけだ。Uターンして乗換駅まで戻ってもよかったけど、また寝過ごしたりするのはいやだ。手ごろな駅まで移動して、そこからタクシーを使って帰った。タクシーの運ちゃんから「もうお客さんの方向に行く電車って終電ないんスかね?」なんて聞かれたけど、「いや、僕酔ってますから」なんてろれつが回らなくなる一歩手前を踏みとどまりつつ回答。

家に帰り着いてそのまま寝るのはしゃくに触るので、テレビゲームをちょっとだけプレイした。もちろん、いつもどおりのパターンで気が付いたらそのまま眠りこけてしまっていたんだけど。

【10月22日(木曜日)】<79.6キロ>

朝食:たまごやき、厚揚げときのこの煮物、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:鉄火丼、おみそ汁
夕食:カツカレー大盛り

朝起きて、真っ先に思ったのが「記憶、なくしていないだろうな」という事。昨日、タクシーでの帰宅途中でも何遍も「記憶大丈夫?」と反芻していたのだけどどうやら大丈夫らしい。どうやって帰ったか記憶はあるし。うんうん。しかし、頭はそうとうぼーっとしている。ほんと、シナプスが焼き切れたって感じだ。鼻炎や風邪で頭がぼーっとするのとはわけが違う。

なんか相当惨めな朝だ。昨晩飲みすぎた。まああらためて思い返すと相当飲んだな、って事に気づくんだけどその時はぜんぜん意識しないんだもんなあ。飲み出すと止まらなくなっている自分。ちょっと恐怖だ。

そんなこんなで、体重が自己最高記録更新・・・しかも、初の79キロ台突入というニュースが舞い込んできても、ひとっつもうれしくなかった。「だから?」という感じだ。まあ、脱水症状を起こしていて喉が渇いて仕方が無かったので、どーせ水分補給で全てがパーだ、というあきらめの気持ちもあったからだ。

会社で昨晩の事を確認してみたが、どうも宴席で話した内容の一部に記憶の欠落があるようだ。隣に座っていた同僚が「それにしてもおかでんってお酒飲むと墓穴掘るタイプだよねえ、昨日あんな事言ってからに」って話を振られても、ぜんぜん記憶に無いでき事だった。まずい、また記憶喪失か。

今までお酒を飲みはじめて数年間。記憶を失うほど飲んだ事ってのは1回しかなかった。それが、先日の結婚式、そして昨日と立て続けに記憶をなくすとはいったいどういう事だ?今回は酒の席上での話題を覚えていないというレベルなので軽微な記憶喪失だけど、かといって自分がしゃべったという事実さえ覚えていないのはちょっと重症だ。

考えるに、100キロオーバーだった時代の飲みかたと同じで、80キロの僕が飲んでいるからなんだろう。トータルで24キロのダイエット。要するに、体重の1/4がこの1年で消えてしまったわけだ。これだと、アルコールに対する耐性だって相当落ちているに決まっている。なのに、飲みかたは従来どおりなものだから、血中アルコール濃度が異常に濃くなって記憶を飛ばしてしまう、という事だろう。

飲みかたを気をつけろ、といわれてもなかなか難しい。でも、痩せた成果だ、喜ばしい事だぞと自分自身を慰めればなんとか我慢できるかもしれない。

数カ月前まではダイエットの救世主として崇め奉られてきた鉄火丼。これを食べれば満腹感が得られると同時に翌日の体重減が約束されたようなものだった。しかし、その効能も最近はさっぱりで、ついに救世主扱いされなくなってしまった。さびた大砲なのである。そんな鉄火丼を今日久しぶりに食べた。

いや、痩せたいとかそういう事じゃなくて、単純に選択肢としてこの程度しかなかったからなんだけど。

久しぶりに食べた鉄火丼はえらくボリューム満点な感じがした。「ご飯、多いなあ」と。やはり胃袋サイズも小さくなったのだろうか?

胃袋サイズが・・・なんてさっきまでほざいておきながら、夕食は大盛りのカレーを食べるあたりがおかでんの真骨頂。しかも、よりによってカツカレーだなんて!まあ、たまにはこういうのがあっても良いだろう。

夕食で、外食で、カレーだなんてめったにやるものじゃない。牛丼だったらオッケーでもなぜかカレーが相手だと「なんか夕食にふさわしく無いなあ・・カレーなんてお昼食べればいいじゃない」って気になるからだ。いや、こうしてカレーを食べてしまった今現在でもそう思ってる。

じゃ、なぜ食べたのか。本当はいつも通り・・・でもないが、会社そばの中華料理屋で食事でもして帰ろうと思っていた。しかし、その隣の隣にカレー屋がオープンしていたのを発見したのだ。吉野屋系列のカレーショップ、POT&POTだ。どうやら昨日オープンしたばかりらしい。「カレー390円」というのぼりが誇らしくはためいていた。店内をのぞくと結構繁盛しているみたいだ。5分ほど店の周りをうろうろして内情偵察し、中に入ってみた。

話が脱線するけど、僕はいつも新しいお店に入る前はそのお店の入口をうろうろするクセがある。店によっていろいろある流儀を頭に入れるためだ。お金は先に払うのか、後に払うのか。勝手に座って良いのか、店員の案内に従って座るのか。そういう「しきたり」を理解した上でスマートにお店に入りたいのだ。おたおたするのがイヤなのだな、まあ要するにつまらない見栄を張りたいだけなんだけど。

脱線終了。さて、味はまあ普通。吉野屋の牛丼が可もなく不可もなくというレベルであるのと同じだな。中庸だった。で、お値段。カツカレー650円+大盛り100円増で750円。これを高いとみるか安いとみるか・・・?まあ、この手のお店の常道ってヤツ。ノーマルでデフォルトのメニューってのはそれなりのコストパフォーマンスを持つ(今回の場合、カレー390円)。しかし、なんだかんだといって様々なトッピングをすることになるので、気がついたら案外高いぞという。まんまとはめられた、ってヤツですな。

オープン2日目ということで、人柱として数名床下に埋めてもよいくらい店員がいた。半分くらいは他店からのヘルプクルーなんだろうけど、残りの半分は当然慣れない作業だからさあ大変。レジ係やっているおにーちゃんはろれつがまわらないやら声がうわずるやら、レジ横のカウンターで食べていた僕はなんだかアワレになってしまった。あと、マニュアル通りみーんな「ありがとうございました、またお越しくださいませぇ」と叫ぶものだから全然ありがたみが感じられなかった。

そりゃそうだ、これだけの長文をお客様にお伝えするには相当早口じゃなくちゃ駄目だ。それを店員全員が絶叫するんだから・・・。「またお越しくださいませ」ってのは全員が言うんじゃなくて、最初にお客様をお見送りした店員1名か2名だけでいいのにね、と昔マクドナルドでマネージャーをやっていた僕は思った。

カツカレー。なんでカツをカレーにのっけたのがここまでブレイクしたのだろう。この類似品として、「コロッケカレー」だの「唐揚げカレー」ってのはカレー専門店にでも行けばよく見かける。しかし、一般的な喫茶店やレストランでは、「カレー」と「カツカレー」がある程度なのだ。それほど、カツカレーは市民権を得ている。なぜだろう?

バレンタインデーが洋菓子業界の「陰謀」であったように、ひょっとするとカツカレーってのはカツ業界が巧妙に仕組んだものなのかもしれない。カツという洋食的食べ物を日本に普及させるため、日本人に絶大なる支持を受けているカレーとドッキングさせ、売ったとか。カレー屋に「カツをカレーに乗せて売ったらインセンティブ出す」と甘い言葉で誘ったとか。

と妄想たくましゅうしていたが、根本的な事に気づいた。「カツ業界」って何だ?

【10月23日(金曜日)】<80.0キロ>

朝食:記憶無し
昼食:記憶無し
夕食:肉ニラ炒め、玉子スープ、ご飯、お漬け物、あんにん豆腐
カフェイン補給:ゾット200ml

体重は80キロ。前日400グラム増。まさかカツカレー大盛りの影響ではないと思うけど、まあ太ってしまったわけだ。ただ、昨日の体重が深酒して脱水症状の状態でのものだからまったくアテにならないわけだけど。

80キロジャストの体重が出ると、なんだかほっとする。懐かしいというかなんというか。そろそろこの体重が定位置になってきたようだ。なかなか79キロ台には足を踏み込めないな。

あれ、そういえば最近また体重が横這いになってきたような?ギムネマ茶を飲むようになって劇的な下降線をたどってきた体重だけど、80キロジャストを叩き出してからというものはしばらく横這い。さすがにギムネマ茶といえども限界があるっていうことか。

実はこの日記、数日遅れで書いている。キャンプに出かけてしまったからなんだけど、そのおかげで朝食に何を食べたか覚えていない。ただでさえ忘れやすい朝食の献立。数日経つと食べた事さえ覚えちゃいない。

まあ、ご飯とおみそ汁は確実に食べたな。

困ったことにお昼ご飯も何を食べたか覚えていない。普通、この日記は会社のお昼休みを使って書いている。だから、長期不在する前日の食事ってのは日記を書くのが遅れる→何を食べたかをメモるのも遅れる→その結果忘れる という事になってしまうのだ。うむむ。

昨日はPOT&POTに浮気したので、今日はちゃんと中華料理屋で定食を食べた。しかし、ここ最近お昼にしても夕食にしても食べているモノがあまり差がなくなってきたので、日記を書くのがムツカシくなってきたぞ。つい先日もこのお店で肉ニラ炒め定食を食べたばかり。これじゃ、今日何を書けというのだろう。

これで今日の日記を書き終えるのでは、10月23日の日記の価値がない。つーことで、もうちょっと記述しておこう。

会社帰り、一人で夕食を食べることが最近非常に多い。しかし、その食生活を見て貰って分かるとおり、一切ビールを飲んでいないことが分かる。そう、あれだけビール好き好き愛してるな僕でさえ、外食の夕食ではビールを飲んでいないのだ。なぜか?

自分自身、何でかよく分かっていなかったので、この際あらためて検討してみることにした。

一人で食事をするときはお酒を飲まない、ってヒトはたくさんいる。「一人でお酒なんて寂しいじゃないの」ってそういうヒトは言う。でも、僕は平気でばんばん部屋でお酒を飲んでいるから、そんな事はない。

じゃ、外でビールを飲むと高くつくから?うん、確かにそうだ。部屋で飲んだ方が圧倒的に安いに決まっている。しかし、夕食のお供、として飲むわけだからせいぜい大瓶1本程度なんだよね、ビールって。部屋でお酒大量に抱え込んで自炊して、というほうがよっぽど高い。

やはりここはこう考えるのが妥当なんだろう。一時、ほぼ毎日お酒飲んでいて「これではイカン」と考えていた。お酒を飲まないためにはどうすればいいか。家に帰る前にもうおなかをいっぱいにしてしまうことが一番良い。ビール好きにとって満腹というのは致命的だからだ。そういうこともあって「ヒトはけんちん定食だけでいきていけるか」イベントをやってみたりしたわけだ。その名残があって、「夜の外食」=「お酒を我慢するためのもの」という潜在意識が頭にインプットされちゃったんだろうね、きっと。

しかししょせんこんなのは思いこみに過ぎないわけで、一度何かのタイミングで夕食食べながらビールを飲む、なんて事を始めちゃったらなし崩し的にビールが定番化しそうな気がする。気をつけなければ・・・。

さて、今晩から月曜日まで、ドライブ&キャンプが実施される事になっている。ということで夜の11時半にクルマ出陣。いざ、韮崎まで・・・。途中、談合坂SAでカフェイン補給。久々に砂糖入りのコーヒーを飲んだけど、ドライブ途中に飲むとその糖分が体に染みわたって生き返った感じがした。

【10月24日(土曜日)】<測定結果無し>

朝食:ブリトー、レタスサンド、低脂肪牛乳500ml
昼食:ほうとう
夕食:ビール、焼き鳥、牛肉の串焼き、いかの丸焼き、さつま汁、ご飯他
晩酌:ウィスキー

韮崎到着午前2時。名古屋からやってくる他のメンバーをクルマの中で仮眠とりつつ待つことになっていたのだが、全然寝られないったらありゃしない。インター出口での待ち合わせという事もあってクルマのヘッドライトがばんばん差し込んでくるし、近くにラブホテルがあるものだから、僕が停車させている広場にクルマがよく止まるのだ。・・・なぜって?一度ラブホテル前を通り過ぎたクルマが、広場で一度停車し、しばらくするとくるっとUターンしてホテルに入って行くからだ。ちぇっ、やってらんねーや!ばっきゃろぉぉぉ・・・と、独り身が寂しい今日この頃のおかでん。

さらに、猛烈に冷えてきた為に寝られないのに拍車。結局朝までアイドリングして寝るハメになった。環境破壊だ。全くもって申し訳ない。

仲間と合流し、2台のクルマを連ねて大行進。途中朝ご飯が食べられるスポットがなかったため、朝7時前にコンビニで朝食を調達。クルマの中で食べるというわびしい目にあった。

さて、旅行においてゴハンをどうするのかというのは非常に重要なテーマなんである。今日は猛烈に冷える。冷えるのであれば、体があたたまるものに限る。となると、鍋だ。ならば、山梨名物ほうとうだ。至って単純な結論。風が吹けば桶屋が儲かるというほどややこしいルールは、食欲には必要なし。

まあ、何しろ入ったお店がほうとうorざるそばしか扱っていないお店だったんだから、迷う余地がなかったんだけど、ね。

2種類しか取り扱っていないお店なのだから、こりゃきっとおいしいに違いない。そう信じて食べてみたら・・・ありゃりゃっ。全然大したことが無くて腰が砕けてしまった。まずくはないけど、うまくもない。そのレベルなのだ。あっけにとられてしまい、ざるそばを食べているヒトの様子をうかがったがこちらも特においしいというレベルでは無かった模様。

要するに、こだわりがあるからたった2品で勝負したるわい!というのではなく、「手間かけられないんで、名物料理だけをメニューにしました」というちょっと腰が引けたスタンスだったというわけ。ダマされたというか、予測が甘かったというか。まあ、しゃーないわなあ、こういうのって判断できるわけがない。

でも、よくあるじゃない。頑固で味にこだわりのあるラーメン屋ってのはメニューに「ラーメン」「ラーメン大盛り」しかないとか。そういうのをちょっとばかり期待しちゃたんだよなあ。

ついでに言うと、寿司屋でカツ丼やらカレーやら扱っているお店って何か味としては落ちるような気がするじゃない。やっぱり、おいしいお店=単品で勝負!っていうイメージがある。妄想だって事はわかってんだけどね。

日が沈んでからもしばらくキャンプできる場所を探し、ようやく見つけたのが富士山中腹の自衛隊北富士演習場入口そばの空き地だった。「射撃訓練の格好の対象にされるんじゃないか」とかそういう冗談を口にしながら、テントを張った。

よくキャンプを共にしている仲間の中に、料理が上手なヤツがいるのでメニューは完全に彼に任せた。いろいろ食べたけど、おいしかったなあ。

なぜか、キャンプ参加常連メンバーってのはお酒が余り強くないヒトが多い。というか、全く飲めないヤツもいる。そんな中、大酒飲みの僕は結構居心地が悪く一人でぐいぐい飲んだりしていたものだ。しかし、今回初参加の女性がウワバミという事で、非常にヨロコバシイ事だ。

まあ、その「ウワバミ」という話は全くお酒が飲めないヤツの証言だったので、誇張表現を多分に含んでいるに違いないと踏んでいた。しかし、しかしっ!これが飲むのである。まあ初日である今日はお酒の量は少な目にしてあったので、その神髄を見極める事はできなかったモノの普通の女の子よりははるかに飲むと言うことだけはしかと確認できた。酒飲みが酒飲みを発見したときの喜びってのは下戸には理解できないだろうなあ。

お酒を飲むときは、ほぼ同じ量だけ飲める相手がいると一番安心して飲める。なぜなら、割り勘であるとかそういう金銭が絡むときにお互い後腐れがないから。なぜか僕の周りには下戸が相当数居て、お酒を飲むときは結構気疲れするものだ。

僕の場合、自分の部屋で調理しつつビールを飲むときってのは「これでもか、これでもか」という量の食事を用意するという大馬鹿たれなんだけど、なぜかキャンプに出陣すると途端に食事の量が減ってしまう。いろいろしゃべり、ぐいぐい飲んで、ちょっと食べて。だから、他の人間が食事を終えて一段落ついたころになって、僕はようやく本格的に食べに入ろうか、うーんご飯食べようかどうしようかナ、という次元。今回もご多分に漏れずにそうなった。

気がついたら外はぐいぐいと寒くなってきている。標高1000メートル近くはあるだろうし、雨上がりだし、寒いったらありゃしない。我慢がならないので、テントの中でウィスキーを飲むことにした。

まあ、このウィスキーだってウワバミ女史のリクエストに依るところが大きいんだけど、気がついたら原液をちびちびと飲みながらおしゃべりしていた。他の面子はもうみんな寝ていたんだけど、二人で1時間近くウィスキーを飲んでしまった。最後は、「もう眠いから寝よう」とこっちの方が折れてしまう始末。やっぱこの女、ホントのウワバミかも・・・

後注:ここででてくる「ウワバミ女史」が後に「ひびさん」と呼ばれるようになり、アワレみ隊メンバーとなった。

(つづく)

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