1998年12月第4週(12/20-12/26)

【12月20日(日曜日)】<79.8キロ>

昼食:お赤飯、チリ・コン・カン
夕食:ビール500ml、ロゼワイン一本、パスタ、チリ・コン・カン

うみゅ。やっぱり79.8キロという体重は見栄えがよい。もうこの生活状況では80キロ台で安定してしまうのではなかろうか、と思っていたのだけどまだまだやせる要素はあるみたいだ。一安心。

とりあえず、今月の目標は79キロ台にて安定、なんて事にしてあるわけだけど、ようやくその入り口に到着したってレベル。それにしても11月以降まったく進展しないよなあ・・・ほんと、ダイエット日記じゃなくなってきた。考えてみりゃ、82キロででーんと安定しきっていた体重を、ギムネマ茶によって強引に80キロにしたわけで、この80キロという値を維持するだけで体のほうはあっぷあっぷしているのかもしれない。

この季節、外で運動する気にもならないしそんな暇はそもそもないし、かといって食生活をこれ以上切り刻むのもちょっとやりたくないし、ってわけで日常生活の改造で痩せるのはほぼ絶望的。ってぇ事は、運動したくてうずうずしてくる春先まではこの体重で安定しちゃう、って事かぁ?

やっぱり、痩せようとするのであればドーピングするしかないのだろうか。まあ、薬なんてそもそも効き目があるわけがないって事は百も承知。でも、ダイエットスタートから1年経過してみると、当初のやる気なんてどーこにもなくなっちゃってるわけだ。となると、痩せるためには何かの起爆剤が必要であるという結論。たまたま手を染めたギムネマ茶が予想以上の効果をはじき出した事もあって、バカにしつつもやっぱりダイエット薬に羨望のまなざしを送ってる自分。

チリ・コン・カンがまだ残っていた・・・というより、ほとんど手が着けられていない状態なので、辛いのをお赤飯で中和させつつ食べた。おお、よく考えてみると純和風と準メキシカンな料理の融合だ。地球なんて案外狭いものだな。

まだ昨晩の料理がまるまる残っていたので、晩ご飯の準備が全く必要なかった。和風の次は、イタリアンだ。イタリアンとメキシカンをつまみに、米が配合されているビールを飲む。うむ、世界を満喫。これだから日本の食料自給率が下がるのだな。

【12月21日(月曜日)】<79.2キロ>

昼食:豚肉の生姜焼き、豚汁風野菜煮込み、サラダ、ご飯
夕食:五目チャーハン、餃子
夜食:シーチキンおにぎり、菓子パン2個、目玉焼き2個、低脂肪牛乳500ml

外が明るいし、体内時計が「なんか余裕ありすぎない?今朝ってば」って警報を鳴らしていたのでがばっと起きてみると、なんとちょうど家を出る時間だった。完全な遅刻だ。朝寝坊だ。こりゃいかんとトイレにもいかずにばばばっと着替え、出勤。目が覚めてから寮を飛び出すまでの所要時間、わずか6分。しまったなあ、職業間違えたかな、これだったら消防隊員になれたに違いない。

こんなあわただしい時でも体重測定を忘れなかったのが効を奏したのか、体重は79.2キロと減少。昨日の食事ってそんなに少なかったっけ、とクビをひねりつつ最寄り駅まで全力疾走したら、危うく電柱にぶつかりそうになった。半分寝ぼけているときにお茶目ぶってクビなんてひねるもんじゃあないな。

結局、この日は朝食抜き。うーん。

朝食抜き、ということだったのでお昼はちょっとだけカロリーオーバーな料理選択をした。ただまあ、ショウガ焼きが210kcalで野菜煮込みが160kcalであることを考えれば、ぎりぎり許容範囲というところか。

それにしても、生姜焼き=豚肉という構図はどうしてだろう。「牛肉の生姜焼き」であるとか「鶏肉の生姜焼き」ってみたことが無い。おいしくないのだろうか?絶対、先達はトライしているに違いないメニューなだけに、社会に普及していないのはきっと万人がまずいと判断するだけの味なんだろう。ためしに、一生懸命味をアタマの中でシミュレーションしてみようとしたが、どうしても連想できなかった。それほど、見かけない調理法なんだろう。生姜を細く刻んだものを肉と一緒に炒める、というのなら想像できるんだけど。情報求む。

たまーにチャーハンが食べたくなる。もりもりとご飯が食べたい、という欲求の時は、カレーかチャーハンに限る。ただし、カレーは僕にとっては12月10日の因縁があるためにしばらく休止。ってぇ事で必然的にチャーハンと相成った。で、止せばいいのにギョウザも一緒に注文してみたりなんかして。

チャーハンを漢字で書くと炒飯。しかし、この料理が日本語に訳されると「焼きめし」になってしまうのはどういう事だろう。「焼く」と「炒める」を同じ行為だと昔の人は解釈していたのだろうか。では、逆に「焼おにぎり」ってのを「炒おにぎり」と表現しても全く日本語的には問題ないのだろうか?

なんてどーでもいいことをうだうだと考えているうちに、えらく満腹となってしまった。職場に戻る道すがら、おなかをさすりながら「いやー、満腹だなあ」って至福だか後悔だかわかんないような気分だった。確か2カ月か3カ月前、今晩と全く同じメニューを食べて「しまった、食べすぎた」って後悔したのに、全く懲りていなかったわけだ。

それにしても、この満腹感っていったい何なんだろう?胃袋にずっしりとした重さは伝わってくるのだけど、ちょっと空虚な満腹感なのだ。砂の城、とでも表現できそうな感じ。やはり、チャーハン、チャーハンと単一の料理を胃袋に詰め込んだのがいけなかったのだろうか?野菜炒め定食を食べたときには絶対に考えられない、空虚な満腹感・・・

不安、的中。帰宅途中、ふらふらとコンビニに立ち寄ってしまい、ふらふらとおにぎりやらパンやらを買い込んでしまった。なんか、中途半端に小腹が空いてしまったのだ。これが露骨に空腹だったら、「いや、ここでガマンしないと」っていう強い正義感で食事を抑制する事ができるのだけど、なんかあまりに煮え切らない腹具合なので、ついついあれこれ買ってしまった。明日の朝はちょっと遅く起きるということで、寮の食堂を利用しない予定だったというのも災いした。「明日の朝ご飯用ね、これっ」とかいいながら、気がついたら絶対に朝ご飯ではないボリュームになってしまっていた。どーすんだ、これっ。
いや、どーするもこーするもない。食べるあるのみ。で、明日の朝に食べればまだかわいいものだけど、小腹が空いていた事をたてにどんどん食べ初めてしまった。あれよあれよという間に、本来明日の朝食べるべきものまですべて胃袋の中へ。人間バキュームだ、これじゃ。

どうするんだよ、時刻は12時すぎ。寝る直前にこんなに食べるなんて・・・。せっかく痩せてきていたのに・・・。

【12月22日(火曜日)】<81.0キロ>

昼食:さつま汁定食
夕食:ビール1000ml、清酒4合、野菜炒め、おでん、クリームチーズ

やっぱなあ。太るとは思っていたんだけど、ひさびさの81キロ台復帰に思わず体重計に対して「お帰りなさい」という言葉を投げかけてしまった。こんな体重に行き着いたところで、うれしくも何ともないんだけど。

昨晩は夜食を食べたという太る要素の他にも、水分をえらく摂取したものだからここまで太っても仕方がないといえば仕方がない。そっれにしても、昨日はよく水を飲んだよなあ・・・。たぶん、炒飯が諸悪の根元なのだろう。あんなぱさぱさした料理を山盛りいっぱい食べたから、胃袋の方で「すまん水分が足りん」と悲鳴を上げたに違いない。恐るべし、炒飯。

ここで結論。炒飯を食べるのはお昼に限る。夜に食べると、水分を無性に欲してしまうために翌朝の体重が増える、と。

お昼食べたさつま汁とは、いうまでもなく豚汁にサツマイモが入っているものを指す。では、サツマイモのかわりに里芋が入っていた場合はなんというのだろうか。大和汁とでもいうのだろうか?

それにしても薩摩というのはいろいろな料理名になっている特殊な地名だ。さつま汁をはじめとして、さつまいも、薩摩揚げ、薩摩白波。あれれ、薩摩白波ってのは焼酎の名前だっけ。薩摩といえばその対比としてよくでてくる地名が長州なんだけど、長州って名前が付く料理なんて聞いたことがない。せいぜい、長州力ってプロレスラーがいるくらいじゃなかろうか。

純米大吟醸のお酒「一気呵成」を手に入れ、それこそ一気呵成に飲んでしまった。途中でおつまみがなくなってしまったので、部屋の片隅に転がっていたクリームチーズをなめなめ、日本酒を飲んだ。バターナイフをしゃぶる、ってのは結構奇妙な感覚。なんかやっちゃいけないことをこっそりやっているような悪い気分になり、一人でどきどきしてしまった。「親のしつけ」ってのは、体にしみつくものなんだな。この年になっても、お行儀の悪い事をするとついついどきどきしちまう。

ただまあ、やっぱり予想通り日本酒と安クリームチーズなんてあわないわなあ。チーズのまったり感が日本酒の米がもつまったり感と反発しあって、口の中で険悪な雰囲気になってしまった。露骨にあわないならまだしも、なんとなーくお互いが睨み合いをしているような、冷戦状態。頼むから口の中で冷戦はやめてくれ・・・。

【12月23日(水曜日)】<80.8キロ>

昼食:きしめん
夕食:ビール500ml、ロゼワイン、中華盛り合わせ、刺身ミックス

昨晩あれだけ飲んでおきながら、体重は200グラム減少。まあ、それを見越して昨日は飲んだっていうのがあるんだけど予想通りどんぴしゃで体重が減ったので朝から気分がよい。

ただ、お休みの日ということで体重測定時間がふつうよりも遅かった、ってのが体重減少に好影響を与えたということは間違いない。その結果前日比200グラム減少・・・いや、こういうことは考えるまい。少なくとも、本日の体重は80.8キロ。この事実は結果として後世に残る訳なんだから、どんなインチキだろうとかまわない。もうこうなったら開き直るのが一番。

昨晩のおでんの残り汁できしめんをゆでて食べた。これを廃物利用ということでほめるべきか、それとも塩分とりすぎということで「ご愁傷様」というべきなのか。

うどんやそばのつゆを全部飲むのは塩分とりすぎで体に悪い、なんてことはテレビ雑誌等でさんざん告知された話なので、ほぼ日本人全員に浸透した認識だと思う。しかし、しかし。なぜか鍋の残り汁で雑炊を作るだとかうどんを作るといったことに関しては、全く無視されているという現実がある。うどんのつゆが体によくないなら、鍋のつゆだって体によくないに決まっている。

結局、「でも鍋の後の雑炊って鍋料理最大のイベントじゃない」なんてことになって、とりあえず目をつぶってもらっている、というところなんだろう。天皇陛下の悪口言ったら右翼の方々から厳しいご指摘を頂戴するように、鍋の後の雑炊の悪口を言うと、どこかの市民団体から抗議をうけたりするのかもしれない。恐るべし。

その証拠に鍋で雑炊を作っている人の顔をみよ!その恍惚としつつも、いっぱしの通ぶった顔を。さっきまで大人しかった奴が、雑炊になるととたんに元気になって「まだもう少し煮た方がよい」とか「それ、今こそ玉子を投入するタイミングだ」なんて陣頭指揮に立ったりするんだから、呆れる。「鍋奉行」ってのはよく知られた存在だけど、それとは別に「雑炊奉行」ってのが存在するのではないか、と僕は踏んでいる。まあ、大体のシチュエーションにおいて鍋奉行が圧倒的存在感を醸し出しているがために、雑炊奉行を兼務しているようだけど。

クリスマスシーズンと言うことだからか、お総菜コーナーに行ってみると骨付きチキンやらなんやら、鶏肉オンパレードだった。何でクリスマスに鶏肉を食べないといかのだ、と日本人の誰しもが思っていながらも誰も口にしないまま気がつくと鶏肉を食べていたりなんかする。

大体、アメリカとかの方じゃ詰め物をした七面鳥をグレービーソースでいただく、ってのが定番のはず。それが日本に文化移植されたときになぜか七面鳥が鶏に化けてしまったようだ。七面鳥という存在が日本にはあまりなじみが無いからだろうか。でも、ありきたりな鶏肉に「クリスマス文化」を着地させてしまったのは大失敗だった。ほっといたって、鶏肉なんて年中売れる食材なんだから。せっかく年に一度のクリスマスなんだから、この日はカルガモを食べるだとか白鳥を食べるだとか、そういうちょっとイレギュラーな食材を食べるのが通だ、って吹聴してりゃもっと日本の食文化の裾野が広がっただろうにね。

クリスマスの日は、鶏肉の他にも寿司が案外売れる、と「食卓データベースマーケティングシステム『食MAP』」は教えてくれている。その通り、鶏肉が幅を利かせているお総菜コーナーの隅で、渋く「日本のファストフードだって忘れちゃいけないぜ奥さんっ」とばかりに白と黒のコントラストを見せつけながらたくさん売られていた。鶏肉でクリスマスってのもいいけど、お寿司でクリスマスを祝おうというその風潮や、よし。やっぱ日本人たるもの、こういう事やらなくちゃ。

さて、お刺身のコーナーに行ってみると普段は売られていないパック商品がおいてあった。いわく、「刺身ミックス」。中をのぞいてみると、刺身盛り合わせを家に持ち帰る途中、容器が傾いていたために片隅に刺身がぐちゃーっと寄ってしまったもの悲しい光景、を地でいくような刺身の魑魅魍魎ごちゃまぜが存在していた。なるほど、刺身の余り物や切れ端をパックにして売ってるわけだな。パックの上から下からのぞき込んでみると、かつおのたたき、いか、たい、はまち、まぐろの赤身他が入っているようだ。なかなか豪華・・・かもしれないけど、見た目は残飯一歩手前。よござんしょ、買わせてもらいます。閉店間際の割引価格ということもあり、198円でget。

さて、その刺身ミックスだが、やはりしょせんは余り物の域を超えていなかった。刺身だというのに骨があったり、身がでろんでろんしていたり。「残り物には福がある」なんてことわざ作った奴でてこい、って感じだ。「安物買いの銭失い」ということわざはほんとずばりその通りだと思ったね、さすがに。

【12月24日(木曜日)】<80.0キロ>

朝食:さばの味噌煮、切り干し大根、大根おろし、ご飯、おみそ汁
昼食:豚汁、グリーンサラダ、ご飯
夕食:肉野菜炒め定食

体重減りましたね。80.0キロ。しかしまあ、代わり映えのない日常って奴で、いい加減「ダイエット!?日記」の体をなさなくなってきた。いちいち体重の細かな増減で喜んだり悲しんだりしているから体重がつけあがるのかもしれない。もう、てんで体重についての記述を無視してりゃ、体重側が「あれ、最近無視されてるな、いかんいかんもっと話題を提供しないと」って気になってくれる・・・わけないか。

さばの寄生虫といえば、アニサキス。ちゃんと加熱調理しておかないと、このアニサキスが胃袋に噛みついてくるので相当痛いらしい。そういえば、自分の部屋でさばを焼くときがあるのだけど本当に寄生虫は死んでいるのだろうか。ちょっと心配になってきた。

東南アジアの方じゃ、ダイエット用として寄生虫の卵が売られているらしい。なんともサディスティックっつーかマゾというか、すごいダイエットだ。そりゃ、自分が食べたものを寄生虫が食べてくれるんだから、痩せることはできるかもしれない。だけど、だけどだよ、腸の中をうぞぞぞぞぞっと寄生虫がとぐろを巻いている姿を想像すると、気分が悪くなる。ギムネマ茶をはじめとして各種ダイエット薬をためしてみたけど、寄生虫だけは勘弁願いたい。

お昼。とりたてていいメニューがなかったので、このようなメニューとなった。困ったときには豚汁に限る。おかずになってなおかつ汁ものとしても活用できる。

クリスマスなのである。今日は職場の女の子たち、明らかに通常の格好とは違うおしゃれぇな姿になっていやがる。けっ、クリスマスだからってうかれてんじゃねーや仏教徒の分際しやがって、っていう僕の意見は単なるやっかみによるものなのであまり説得力はない。

そういう女の子は職場の定時である17時半になるとずずずいと帰ってしまった。僕はといえば、仕事があるということもあって「いつもの」中華料理屋で一人肉野菜炒め定食。このギャップは一体なんなんだ、なんて言い出すとねちねちと「おかでんにおける24年間の人生」に話が展開されていきそうなので、やめておこう。

中華料理屋で料理がでてくるのを待っていたら、店員がコックとしゃべっている声が耳に入った。「今日はお客さんちょっと少ないネー」「そりゃクリスマスだからね、若い人なんてみんな今日は早く帰ってどこかに遊びに行ってるよ」・・・あのー、若い人が約一名、ここで料理がでてくるのを待っている最中なんですけど。

でてきた肉野菜炒めは、いつもよりもちょっと多めだった。お皿から半分キャベツが漏れているくらい。きっと、お店なりのクリスマスプレゼントなんだろう。「ありがたや、ありがたや」と心の中で手をあわせつつ、おいしく野菜炒めを頂戴した。

【12月25日(金曜日)】<80.6キロ>

朝食:卵焼き、きんぴらごぼう、ご飯、おみそ汁
昼食:春巻き2本、コーンサラダ(小皿)、ご飯、おみそ汁
夕食:牛丼大盛り、生卵、サラダ
夜食:チップスター、バタピー、ウィスキー

体重が増えたのは肉野菜炒めのせいではあるまい。まあ、昨日の体重が低すぎたという事なんだろう。だから、今日こうして600グラム増量になったとはいえ、単純に驚いたりするような事は特になし。

なんか最近、徐々にながらも朝ご飯の質が落ちているような・・・気のせいか?ちょっと前までは大体3品、朝食の食卓にはおかずとして上っていたと記憶しているのだけど、最近は2品になっている。ひょっとして、朝食のお金が夕食費の方に回されているんじゃ無かろうか疑惑急浮上。夕食を全く寮では食べない僕としては、この疑惑がもし本当だとするとゆゆしき事態である。今後、しばらくは朝食のメニューと予想される原価とを厳重にチェックしていかねばなるまい。

春巻をなぜ春巻というのか、なんて考えつつ食べてみると案外おもしろい。なるほど中身をみてみると、春には欠かせない食べ物である。タケノコが入っている。タケノコなしの春巻なんて聞いたことがないことから、多分春巻の春は「タケノコのような春の素材をぎゅっと巻いてみました」という意味があるのだろう。ということであれば、日本で言うところの七草粥みたいなものなのだろう。だったら、せっかくだからつくしんぼうだとか春菊だとか容赦なく皮の中に投入すべきではなかろうか、とむちゃな事を考えてみたりする。

そういえば、つくしってのは「いやあ春ですねえ」というほのぼのとした風景を表す代表的な草花ではあるけど、いまいちメジャーな食べ物ではないような気がする。以前、裏山でいっぱいつくしを「伐採」してきて意気揚々と母親に献上したけど、化けた料理が砂糖をまぶした甘いつくしだったので遠慮願ったっけ。一口食べただけで「あ、もういいです」って。

やはり、季節の風物詩たるものはおいしくなくてはいかん。これ、結論だな。・・・って、何の結論なんだろう。

家に帰ってお酒を飲もうかそれともそこらへんで食事を済ませてから帰ろうか、としばらく駅の雑踏の中で思案。人通りが多いところで困り切った顔をして立ちつくしていたので、周りの人が不思議そうな顔をしながら通り過ぎていった。上野駅でこんな事をやっていたら、ちょっとわけありなおじさんが「おにいちゃん、仕事ほしくて上京してきたんだろ?今晩の宿はあるかい?」なんてすり寄ってきそうだ。

結局、牛丼屋という一番安直なパターンに落ち着く。

ただ、せっかくの週末なんだし、なんかこうお酒でも飲んでぱーっといきたいもんだよねえ・・・なんてよからぬたくらみを抱いてしまい、帰宅途中にスナック類を買い込んでしまった。ウィスキーは数カ月前に買ったまま、封すら開けていなかった奴を部屋の隅から引っぱり出してきた。いや、引っぱり出したというよりも「引っこ抜いた」だった。パソコンやMIDIのケーブルに巻き付かれてしまっていたので、まるでゴボウかカブを地面からぬくがごとく・・・。

【12月26日(土曜日)】<81.0キロ>

昼食:天ぷらそば定食
夕食:赤/ロゼワイン、ビール、生牡蠣、チーズフォンドュ、炭火焼き、チーズ盛り合わせ他
夜食:カップヌードルBIG

ありゃっ。81キロだ。・・・いや、この驚き方は素直じゃないな。えーっと、体重計みたときの衝撃をもう一度頭の中で反復すると。「あちゃーっ、やってもうた、81キロぉ?うげえ」ってあたりか。ま、そこらへんのニュアンスはしょせん文章じゃ伝えられないとしても、ごく久々に81キロを叩き出したという事実に結構な衝撃を受けてしまった。年末も押し迫っているっていうのに、物騒なご時世だ。株価は一向に上がらず、僕自身のうだつも全然あがりゃしないっていうのに体重だけは平然と我が物顔で上がっていきおる。何様のつもりだ。

まあ、そんな悪口を言っても始まらないのは百も承知。そりゃそうだろう、昨晩は夜食食べているんだから。

昨日の日記通り、大人しく「チップスター+バタピー+ウィスキー」の組み合わせで終わっていれば本当はまだここまで太りはしなかったはずだ。ウィスキーそのものを消化するために結構な量のカロリーを消費するからだ。しかし、「ええい、ウィスキー飲みながらポテトチップ食べるよりもジュース飲みながらのほうがおいしいにきまっとるやんけ」とウィスキーに腹を立て、「オー・プラス」のペットボトルをラッパ飲みしたというのがいかんかったらしい。いくらオー・プラスがノンカロリーだと中田センセが無言で諭されても、水の重さだけはどうしようもないわなあ。

ま、水の重さで太っているんだとすれば、じきに痩せることでしょう。年末までにはなんとかしよう。

我が町の料理屋再発掘企画「暴飲暴食倶楽部」が本日も開催された。今日のターゲットは蕎麦屋だ。先週の寿司屋といい今週の蕎麦屋といい、まだ若い?人間にとっては案外和食系のお店には縁が薄いと言うことをあらためて実感する。中華料理のお店や洋食屋は結構参加者各位の手垢がついていたりするものなのだが。

「天ぷらそば」をご存じか。・・・という問いかけをして、答えられない日本人はまずいないだろう。なに、なんのことはないそばの上に天ぷらがのっている、そんな料理だ。

じゃ、さらに問うけど「天ぷらそば定食」とは何だ。こう問いかけると、多分大半の人が「ん?」という顔をするだろう。で、苦し紛れに思いつきで「天ぷらそばにご飯がついているセットでは?」なんて答えるに決まっている。・・・ノーなんだな、これが。

初めて入る蕎麦屋でその味を評価するには、ざるそばと天ぷらを味わうに限る、なんてどこで聞きかじったかいっぱしの通ぶった事をのたまった僕が注文したのがその「天ぷらそば定食」だった。お値段は・・・1400円。わわっ、高い!お昼ご飯にしては高すぎるお値段。
まあ、ここはぐっっと我慢。

でてきた料理をみて二度びっくり。お重が二段重ねででてきたからだ。上の段にはそばと各種おかず、下の段にはご飯と天ぷら。なかなかのボリュームだ。「これで1400円なんてとるなんて馬鹿じゃねーの」的な悪口を言いたくて仕方がなかった僕の意欲を見事になえさせてくれた。うーん、これだけのボリュームがあったら・・・暴利ってほどじゃないなあ。

結局、「天ぷらそば定食」とは、「『天ぷら・そば』定食」だったわけだ。天ぷらおよびそばおよびごはん、というわけ。コロンブスの卵といわれりゃそれまでだけど、まぎらわしいネーミングであることだけは確かだ。まあ、でも「天ぷらそば」にご飯がついて1400円だったら確実に暴動を起こしていたけど。

1年半以上前から行こう行こうと思っていたイタリア料理屋に行くことにした。いつもお店の前を通るたびに「チーズフォンデュ」とかなんちゃらワインとか、店頭に立てかけてあるレシピの黒板が目に入り気になって仕方がなかったのだ。ようやく念願、かなう。

ということでちょっと期待しつつメニューをみて「ん?」。思わず同席した友達の顔を見てしまった。コロッケだとか唐揚げだとか、まるで居酒屋のメニューなのである。いや、そんなはずはないといろいろメニューをみれば、確かにイタリア料理っぽいものも散見される。ああよかった、ここはイタリア料理屋なんだ、と安心する・・・間もなく、その隣には「炭火焼き・しいたけ」なんてあったりするんだから腰が砕けた。

気を取り直してピザを頼もうとしたら、「今日は生地の関係で作れません」と断られてしまった。何をどう間違えたらピザが提供されないという異常事態を導き出せるんだろう。全く持って不思議だ。パスタも、頼もうとした二品が「作れません」と断られ、あやうくミートソースのスパゲティを食べさせられるところだった。何が悲しくてちゃんとしたお店にきてまでミートソース食べないといけないんじゃ。

「やっとれん」とワインを飲みつつ生牡蠣の殻と戯れていると、炭火焼き登場。おいおいおいおい、こりゃ何だ、七輪ではないか。炭火焼きという概念自体は西洋料理でも珍しくはないのでいいとしてもだ、七輪で提供した段階でもう完全に和風テイスト。これじゃ、いくら西洋料理を調理したって日本料理になっちまう。

よせばいいのに友達がカルビを愛し、ばんばん頼んだ挙げ句に網いっぱいに焼くものだからお店中がカルビによって薫製されてしまった。火災報知器が鳴らなかったのが不思議なくらいだ。

夜食なんて食べるつもりは全然なかったんだけど、気がついたら食べていた。夕食のイタリア料理屋からの帰りがけ、コンビニに寄ったのがいけなかったらしい。「大きいカップラーメンを買っておいたら、『ちょっと小腹が空いたな』っていう夜中に食べるわけにはいかないでしょ?だから、ダイエットのじゃまにならないためにも大きいのを買っておくんだ」なんてもっともらしい事を言いながら買い物かごにカップヌードルを投入してい僕のような人を、「恥知らず」って言うんだろうなあ。

ここ最近、どうも夜食を食べるようになってきた気がする。精神的にすさんでいるのだろうか?それとも、ダイエットに疲れた?はたまた、体が栄養を求めている?

(つづく)

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