1999年03月第1週(02/28-03/05)

【02月28日(日曜日)】<80.0キロ>

昼食:菓子パン2個、牛乳500ml
夕食:豚肉ステーキ、肉じゃが、ご飯、おみそ汁

時々ミラクルってのは起きるものである。まあ、「時々」だからこそミラクルなんであって、頻繁に起きてりゃ日常でしかないんだから当然か。ちなみに、たっくさんある情報をDBとして整理できるのはオラクル。全く関係ないけど。

話が脱線した。何がどうミラクルで、何がどうオラクルなのかをはっきりさせないと。いや、オラクルは余計か。

そう、昨日あれだけ飲み食いしたはずなのに、体重が80.0キロであったということだ。確実に太るはずだったのに、何がどうなればこうなるのだろう?摂取したビールの量だけでも東京ドームの1.5杯分・・・ってことはないにしろ、霞ヶ関ビル3杯分くらいはあるはずだ。あ、もちろんミニチュア模型の霞ヶ関ビルを基準にしているんだけど。

まあ、もらえるモノはもらっときまひょ、っっていうおばちゃんと同じで、都合のいい結果はありがたくちょうだいすることにしよう。「この体重には納得いかん!断固糾弾する!」なんてわめいて、体重の神様が「あ、そうなの?じゃいいや」って一気に体重を90キロまでリバウンドさせる、なんて目にあったらたまらんから。

今日の体重が80キロちょうどだったおかげで、先月の平均体重(79.37キロ)から比べて1キロ増以内の範囲でリバウンドは収まった。2月の平均体重は、今日の体重をふまえて80.35キロだったのだ。ちなみに、昨日時点では平均体重が80.36だったことを考えると、今日間違って太ってしまっていたら先月より1キロ以上太った、っていうレッテルを貼られるところだったのだ。崖っぷちで踏みとどまった、ってところか。

・・・という、「1キロ太った」「なんとか太ったのは1キロ以下で収まった」なんて偏差値35近辺な事で一気一憂してる僕。いいのかねえ、こんなんで。目指せ!ヒロスエと同じ学部!なんて口が裂けてもいえないほど低いレベルのタタカイだ。

今日はやたらと話が脱線するので、脱線ついでに。「一芸入学」って制度を採用している大学って時々みかけるよね、けんだま日本一で亜細亜大学入学、とか。「1年で体重を25キロ近く落としました」ってのも、一芸入試の対象にならんかなあ?なんて、今ふと思った。まあ、今更大学に入り直したって何のメリットもないんだけど。卒業する頃には、30歳目前・・・なんて、考えただけで身震いがする。

この「ダイエット!?日記」がお世話になっているgeocities.co.jpだけど、HeartLand内で「ダイエット」をキーワードにして検索をかけてみたらわらわらとこのダイエット!?日記がヒットしてしまった。毎週それぞれの日記が、すべてヒットするわけだからその数60以上。他のダイエット関連のページを「えいアッチ行け」と押しのけているようで、非常に申し訳がない。

で、そのヒットした項目には、当然内容紹介としてそのページの最初の数行が表示されているわけだ。興味半分でそれらにざーっと目を通してみたが、そのうちだんだん気分が悪くなってきた。そりゃそうだ、どのヒットした項目についても「今日は太ってしまった」だの「痩せるっていいことだ」とか、そんな記述ばっかり。俺は偏執狂か?

こりゃいかん、もっと気の利いたせりふでも書かないと、ということで今週のこのページは「ミラクル」について語ってみた、ってわけ。ばかばかしいということなかれ、こういう小さな積み重ねが商いを産むんでっせ。

【03月01日(月曜日)】<79.8キロ>

朝食:ししゃも、粗挽きウィンナ、シュウマイ、ご飯、おみそ汁
昼食:ラーメン、ツナサラダ
夕食:焼き豚チャーハン、煮込みうどん、チャイ500ml

久々の79キロ台。あまりに久々なので、喜ぶ気にもなれなかった。喜ぶよりも、どっちかというと「どうせすぐに80キロに戻るんだろう、そう簡単に信じられっかよ」って気分。おお、なんかデカダンな発想。体重痩せた!ビバ!って喜んでいるようじゃ、この日記の意義がない。「くそっ、痩せちまったぜ、ふぁっく!」って叫んでいる方が、アナーキーで意義深いはずだ。・・・って考えはおかしいか?

先日、ダイエット日記スタート当初から助言をもらっている友達から、「もうちょっと日記に工夫したら?たとえば、カロリーメイトだけで一週間過ごすとか」って提案された。

読みてぇ!そんなダイエット記録が書かれた馬鹿たれな日記、ぜひ読みたいっ!でも、自分でやるのはちょっと遠慮願いたいっ!

だって、こちとら学生様じゃないんだから、毎日お給料もらうためにもお仕事やってるわけだ。カロリーメイトだけで生きていこうとしたら、どう考えても仕事に支障がでるに決まってる。空腹のあまり幻覚を見て、気がついたらお客様に襲いかかったなんて事件が勃発すりゃ、たちどころにクビだ。

「おかでん、空腹のあまりお客に暴行、即日解雇処分!過度のダイエットが原因か」なんて社内の新聞に掲載されちまいそうだ。それはそれでものすごく面白いんだけど、「じゃあやってくれ」と言われると・・・・ねえ。

ただ、最近はどうも単なる食生活日記となりつつあるこのダイエット!?日記。ここらで一発「いかにもダイエットじゃないッスか先輩っ!」ってな内容のイベントをやってもいいかな、って考えているのは事実。

ということで、「こんな企画をやって欲しい」という情報を募集します。カロリーメイトだけ食べて生きろ、とかこんにゃく食べろ、とか会社まで走って通勤しろ、とかそういうアイディアください。明らかにウケねらいのギャグでも可。

おかでん宛にメールくれてもいいですが、「懺悔の部屋」に書き込みしてくださればなおよろし。

・・・って、読者がいることを前提に最近日記を書いているなあ。なんか違うような気がするけど。

話は変わって夕食。帰宅時間が午後11時を回ったので本来はほとんど食べずにいた方が良いのだが、ついついコンビニでいろいろ買ってしまった。

冷凍すき焼き風うどん。鍋を火にかけるだけでできあがりのその気軽さでおいしゅうございました。

冷凍焼き豚チャーハン・・・がふっ。

一口ほおばった瞬間、むせてしまった。何だ、この味は。においは?

本来、焼き豚の香ばしい香りが口の中に広がるはずなのに、その対極にあるにおいが大脳から延髄まで駆け抜けたため、何がなんだか一瞬わけがわからなくなってしまった。「こりゃいかん」モード発令で、脳内でエンドルフィンが大量放出。

二三口もぐもぐやって、ようやく事の重大さに気がついた。このにおい、鯖の生臭さじゃないか。さばーっ。

考えてみれば、先日サバを焼いた後、フライパンをきれいに処分しないまま放置していたんだった。僕はフライパンは傷がつかないように洗わない主義。きれいに鉄板をふいて、油を薄く塗ることにしている。で、前回サバを焼いたときはそこらへんの作業がまるごとごっそりと抜け落ちていたらしい。「油を薄く塗る・・・」ってのは、サラダ油の代わりにサバからにじみ出た油で代用されていたというわけだ。こんなのでチャーハンを傷めたら、どういう事になるか想像に難くない。いや、想像レベルなんかじゃない、現実にこうして僕は今さばチャーハンを食べているんだから!

結局、くそ甘ったるい「チャイ」なるインドの紅茶を飲みのみ、チャーハンを食べたが後にはむなしさだけがのこった。とほほ・・・。

【03月02日(火曜日)】<80.6キロ>

朝食:きんめだいの西京焼き、炒り卵、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:カレーライス、かき揚げの煮物、みそ汁
夕食:ビール500ml、きのこスパゲティ、チキンカツサンド

さばチャーハンのたたりだ。朝起きたら、久々に顔がむくれていた。そりゃそうだ、日付が変わるような時間帯に夕ご飯を食べているんだから。体重だって、せっかくの79キロ台を台無しにしてくれた。「いやそんなこと言ったって、昨日はそれなりに遠慮して夜中の2時過ぎまで寝なかったんだから」って一人いいわけをするが、太ってしまったものはしょうがあるまい。

今日からまた3日間の行程で研修センター通いとなった。まずい飯よ、いらっしゃいてなわけだ。本当は外食にしたかったのだけ・・・タダでさえ今朝は太ってしまったのだ、外食でこれ以上カロリー超過にするわけにはいかん。財布の中の夏目漱石くんも「あんまり僕を邪険に扱うなよ、残り少ないだろうにこの貧乏人」と蔑んだ目で忠告してくれた。あれ、そういえば新渡戸くんや諭吉くんが見あたらない・・・。

ということで、おとなしく研修所の食堂でカレーを食べた。さて、お昼ご飯の項目で何かいつもと違う、て事に気づいた人はどれだけいるだろうか。わかればえらい。そう、僕は食べ物に対して敬意を示すべく、「おみそ汁」と「お」をつけることにしているのだが、今回に限っては「みそ汁」と呼び捨てにしているのだ。この際の呼び捨ては、同期の友達とかに対する「親愛の情」って意味ではなく「ふざけんな、コラ」という見下した態度、と思ってくれてけっこうだ。

なぜか。以前からこの研修センターのみそ汁は薄い、まずいと日記でも書いてきたが、今回特にそれがひどかったからだ。もう、色つき湯の塩味つき、って状態。どうやら、食堂の調理人には「だし」という概念がないらしい。「ひょっとしたら、『いやあ、ごめんなさいねえ、おみその量が少なかったよ、今作り直したから交換するよ』って調理人があわててこっちにくるんじゃないか」なんて淡い考えを持ってしまう、そんなでき。調理人の日本国籍を剥奪し、海外追放しろ!っていう事を考えるのはちょっとラディカルすぎるか?

そもそも、おみそ汁のあるべき姿というのは、「味」がほとんどない主食・米をサポートするというものだ。もちろん、食べているウチに口がぼそぼそするのを潤すという、水分補充の役割だって重要。だけど、米をサポートするのでなければ、わざわざ味噌なんて入れる必要はないのだ。水でもお茶でも飲んでればいい。
で、米をサポートする以上はしっかりとした味付けがされていないと何にもならんのだ。おいしいおみそ汁を見よ。どっしりとお椀に鎮座、っていう感じで味が存在感を発揮しているではないか。おみそ汁の味が細かったら、ご飯と共倒れだ。二重遭難だ。悲劇以外の何者でもない。悲劇を見慣れたギリシャ貴族も、きっと号泣してこのみそ汁を嘆くことだろう。

そこらへんを、食堂の人は気づかないとイカン。味噌けちるくらいだったら、最初から作らない方がいいんでないか?ワカメスープでもコンソメスープでも、調理が楽なスープはいくらでもあるんだし。(あ、でもコンソメスープは手間がかかるか・・・)

【03月03日(水曜日)】<80.8キロ>

朝食:卵焼き、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:カレーライス、ミニオムレツ、オニオンスープ
夕食:ビール1000ml、野菜炒め、ししゃも5匹

さすがに昨晩の夕食が午後11時を回っていたので、今日もまた体重増。だーかーらぁ、食べちゃだめなんだってば、そんなに夜遅くに。ダイエットの基本中の基本って事をいまだに破っているんだから、学習効果はゴキブリなみに悪い。しかも、ビールなんて飲んでいるんだから。

二日連続、夜遅くになってご飯を食べるとてきめんだね。翌朝、顔がむくんでしょうがない。おなかだっていっぱいだ。もう、今まさに血液中の糖分が全身を「ひゃっほう」とか叫びながら我が世の春を謳歌しているナ、っていう感じだ。

よっぽど朝食抜きにしようかと思ったが、今日も研修である事を考えるとそういうわけにもいかなかった。実習が多いので、ちゃんと栄養補充をして脳を活性化させないと。

最近、革靴から「かっぽん、かっぽん」という音が聞かれるようになった。いったいどうしたのだろう。底がはずれかかっているのだろうか。そういえば、最近歩きにくくなった・・・。その原因は至って簡単だった。靴がぶかぶかになってしまったのだ。おかげで、サンダルを履いている時みたいに「靴がぬげかかっては収まり」を繰り返し、かっぽん!という音がでる仕組み。

以前から靴が緩くなったな、という認識はあったが、歩くのが困難になるほど靴とサイズが合わなくなるとは思わなかった。痩せるということは、足も小さくなるということだったのだ!痩せたからズボンがあわなくなりました、買い換えましたって話は雑誌のダイエット薬広告なんかでよく見かける話。しかし、靴を買い換えたって話は聞いたことがない。静かにオドロいてしまった。
顔はむくれて、足は小さく。なんか矛盾している気がする。僕の周辺だけ重力の作用方向が逆を向いているのではないか?

お昼ご飯として、またもやカレーなんである。これ以外のメニューを選択するのは恐怖だ。選択の余地なんて、あるようで全然ない。

昨日、カレーについてきたみそ汁についてめちゃめちゃにこき下ろしたが、その日記をさも読んだかのように今日はオニオンスープだった。わかってるじゃん、食堂!と喝采。味は当然のごとくまずかったが、まあみそ汁ほど末期症状じゃなかっただけマシだ。

ということで、今日はせっかくだからメインのカレーの方に毒舌を向けようかねっと。

カレーの醍醐味(だいごみ)とは、白米とカレーとのコントラストにある、っていう人は結構な数、いると思う。僕だってそうだ。だから、カレー皿の中身を、わざわざカオスの状態にしようとぐっちゃぐっちゃかき混ぜている人を見ると「嗚呼なんたるもったいなきこと哉」と哀れみの目でみてしまう。カレーとご飯を混ぜるのが好きな人いわく、「味が均一化して良い」とのこと。しかし、白米として楽しみ、ルーだけで楽しみ、最後にカレーとご飯を一緒にして楽しみ、という三段階の楽しみがある「混ぜない食べ方」の方が、はるかにお楽しみ度数が高いと思うのは贔屓目だろうか。

と、ここまでだらだら何を書いてきたか、というと。今日のカレーは、よりにもよってご飯の真上からどばーっとカレールーを注いであったため、白米部分が全く存在しなかった。これでおかでんご立腹、というわけ。冗談じゃない、混ぜる混ぜないはこっちの自由だ。最初からその権利を奪ってしまうような盛りつけをするとはナニゴトか、というのがこっちの主張。多分、カレーをよそったおばちゃんはいつもぐりぐりと混ぜちゃう人なのだろう。混ぜない人の心理を全くもってわかっちゃいない。

ほら、洋食屋なんかに行ったら、カレールーはご飯と別にでてくるじゃない。アラビアンナイトのランプみたいな金物に入れられて。で、「ご自由にお好きな量をおかけください」状態。これぞ、真のサービスぞ。白米をカレー色に染め上げるもよし、白と茶色のコントラストを楽しむもよし、ご飯だけ食べて、カレールーだけすするという食べ方を楽しむもよし。

その点、今日の食堂のおばちゃんは全くもって「食におけるエンタテイメント」ってのをわかってないなと。まあ、社員食堂のパートのおばちゃんにそれを求めるのは酷ってもんだけど、食べる人間からしてみれば「貴重なお昼ご飯」なんだもん、もうちょっと気を配って欲しいなあ。

とりあえず判決。今日カレーをよそったおばちゃんは、食のエンタテイメントを勉強するために「お子さまランチのチャーハンにささっている日の丸」を1000本、手作りで作ること。以上。

住んでいるトコロの最寄り駅は、夜になると石焼きいも屋とラーメン屋が軒をつらねて営業を始める。どっちが儲かっているかな、と様子をうかがうのだけど、どっちも儲かってなさそうな気配だ。僕としては、会社帰り(学校帰りでも可)というシチュエーションで石焼きいもを買って帰るというシチュエーションは全く思いつかない。家に帰って、もぐもぐ食べているんだろうか。

「どんなやつが買ってるのか」としばらく様子をうかがっていると、これが面白いことに100%女性が買っているのだ。男性は一人もいなかった。女性の年齢層は、まあ時間が時間だけに女子高生などはいなかった(午後10時を回っていたから)けど、若いOLからおばちゃんまで、結構幅広い模様。男性はともかく、女性は年齢関係なく石焼き芋がお好きとみた。いやあ、昔のアニメやマンガにある「女性は芋が好き」ってのは本当だったんだな。思わずサザエさんを思い出してしまった

しかし、それはいいとしても、一つだけ気になる点がある。石焼き芋屋のクルマ、頭部に「石焼きいもだっちゆの」って書いてあるのはいただけないぞと。いも屋のおやじさん、パイレーツの「だっちゅーの」を「流行語を使えばヤングにモテモテに違いない」って思ったんだろうけど、見事にはずしてますぜ、旦那。しかも、「だっちゅーの」じゃなくて「だっちゆの」って書いてしまったあたり、なんだかもの悲しい。冬の寒さに相まって、なんかしみじみとする瞬間であった。

ちなみに、ラーメン屋台の方は100%お客が男性だった。まあ、ああいうこきたないところで女性は食べないよなあ・・・。

【03月04日(木曜日)】<80.8キロ>

朝食:ひじきの煮物、じゃがいもの煮物、ご飯、おみそ汁
昼食:メンチカツ、ご飯、お吸い物
夕食:日本酒4合、豚タンの塩焼き、木綿豆腐、油揚げ、野菜炒め少々

昨晩は夜の早い時間に夕食を食べたので、さすがに「うう、顔がむくれる」とうめきながら目が覚めるという事はなかった。しかし、体重は横這い。そりゃそうだな、ビール飲んでるんだから。今まで、ビール飲んでおきながら痩せていたっていう方が不思議だったくらいだ。

昨晩はししゃもを焼いたのだけど、その話を昨日の日記に書きそびれていたので、今日あらためて書くことにする。

ししゃも。さばを部屋で焼いて部屋を薫製してしまったという苦い経験から、「ならばししゃもなら大丈夫だろう」とリターンマッチを挑んだ過日。結果、さば同様に部屋が生臭くなるという最悪のシナリオで幕を閉じた。それ以降、さばもししゃもも、いや魚を焼く行為そのものをも敬遠するようになってしまった。

そんな中、「フライパンにふたをすればいいじゃん」というコロンブスの卵的発想でさばを無臭で焼くことに成功。ならば、ししゃもだって焼けるのではなかろうかしらん、というのが今回のチャレンジの意義なんである。

もちろん、さば同様にくっさい煙を部屋に充満させることなく、ししゃもを焼き上げる事に成功。しかし、ししゃもという細くて小さい魚を焼くというのに、フライパンにふたをして別作業をやっていたため、危うく魚を炭化させてしまうところだった。臭いで判断できないっていうのはこういう時にリスクを背負うのだな。

お昼。今日が研修最終日ということで最後の研修センターの飯なんである。しかも、この研修センターは来週から取り壊しが始まり、移転されることが決まっている。いままで、さんざん「まずい」とこき下ろしてきた食堂の味も今日コレで最後というわけだ。

しかし残念だよなあ。心おきなく「まずい」っていえる食堂だったんだから。批判するのって、けなしているようであまりいい気持ちがしないもんだけど、この食堂だけに関してはけなしたって全然平気、っていう感じだった。ある意味、畏敬の念をもって「まずい」っていってた節がある。

そんな食堂のフィニッシュを飾るのは、いつものカレーっ・・・てのも物足りないので定食ものにすることにした。メニュー板を眺めると・・・おおっ!すばらしいメニューを発見した。「A定食:メンチカシ定食」。生まれて初めてこんな定食を見た。「メンチカシ」だって?ミンチ状態になったお菓子だろうか。どきどき。一体どんな料理か、想像すらつかない。これはもう、選択するしかないでしょう。迷わず、メンチカシ定食をセレクト。

注文カウンターのところで、食券を渡した。「おねがいしまーす」「はいー、えっと、メンチカツね。ちょっと待ってて」・・・えっ。メンチカツ?メンチカシじゃないの?メンチカツなんてあまりに平凡な料理でてきちゃ、意味がない。メンチカシじゃなくちゃ。おばちゃーん。

・・・案の定、でてきたのはメンチカツだった。あまりに見慣れたヤツが「どうもぉ」って皿に鎮座していらっしゃったので、拍子抜けしてしまった。って、まあ結果は当然わかってたんだけど、ね。

まずい食堂最後の飯だ。ここは思いっきりマズくないと笑い話にならない。間違ってもおいしかったらいかん。しかし、たまたま揚げたてのカツに出会ってしまったため、「まずいっ。やっぱりこの食堂、最後まで駄目だったぁ!」と悪口言う事ができずに「もぐもぐ・・・うーん。おいしい・・・かもしれない。ただ、揚げたてだから、っていう理由だけど・・・でも・・・」なんて、なんともはや歯切れの悪い内容になってしまった。こんなはずではなかったんだけどねえ。

ちなみに、今日のお昼も、おみそ汁じゃなかった。お吸い物。今まであの食堂は決まっておみそ汁だったのに、このダイエット!?日記で「日本国籍剥奪だ」なんてみそ汁をこき下ろした翌日から、とたんにみそ汁が消えてしまっている。まるでこの日記を読んだかのごとく偶然で、ちょっと気味が悪い。まあ、間違っても読まれていることはないけど。

3日間の研修が終わった、ということで打ち上げをかねてちょっといいお酒を買って帰る事にした。お酒を買うならここ、っていうデパートのお酒コーナーに押し掛けてみると、そこはワインの国と化していたので、ちょっとひるむ。どうやらワインフェアをやっているらしい。こちらはすでに清酒を買っていたので、これ以上アルコールを買うわけにはいかなかったのだが、とりあえず試飲だけはやらせてもらった。二種類・・・ふむ。なかなかおいしい。ちょっと通ぶってにおいをかいでみたり、口の中でワインを転がしてみたり。こういう振りをするってのが馬鹿だ。

しかし災難はいつどこから降ってくるかわからないものだ。そのたった二口のワインにもかかわらず、胃袋がえらく刺激されてしまったのだ。後もう少しで近くの牛丼屋に突撃して牛丼を食べてしまうところだった。危ないアブナい。何のためにお酒を買ったのだか。「なるほど、食前酒とはこういう意味があるのか」と深く感心。

ほら、旅館に行くとだいたい梅酒とかの食前酒ってでてくるじゃないですか。「どうも・・・はずかしいなあ、もじもじ」ってな感じで小さなグラスに入ってる。だから僕は完全に見下していたわけだ、今までは。「なんでぇ、こんな少量。もっと豪快にグラスでよこせばいいのに」って。で、くいっと食前酒を飲み干すと、そのままビールビールビール・・・。何のための食前酒か、さっぱりわからなかったのも当然だろう。僕が食前酒に抱いていたイメージってのは、「温泉旅行ツアーのパンフに書かれている『ビール・お酒1本つき』」程度のものだったわけだし。

野菜炒めを食べつつ今回買ってきた清酒をいただく。「北国燦花」っていう純米吟醸酒だ。しかし、良いお酒を楽しむ時に野菜炒めってのがいかにあわないかってのを痛感。大体、清酒に対して失礼だ。お酒の味を楽しもうにも、野菜炒めが味を阻害するのだ。しまった、ここ最近ビールやらワインばっかり飲んでいたから、すっかりおつまみがおおざっぱになってしまっていた。

気を取り直して、豆腐と油揚げで清酒をいただいた。うむ、非常によくあう。それにしても、今まではお酒ってのをさんざん粗末に扱ってきたのだな、ってつくづく思う。本当にお酒を楽しむのであれば、食べる物ってのはホントに「おつまみ」程度でいいんだよね、「つまむ」というコトバが本来意味しているとおり。しかし、ビールになれてしまうとそこらへんの概念がすっかり薄れてしまう。今の今まで、「あっ、食べちゃいけないんだな」って気づかなかった。ちょっと認識が変わったかな。

この「北国燦花」ってお酒、しっかりとした味をしているので肉料理にもよくあう。豆腐とか淡泊な料理よりも、むしろちょっと油っけがある豚タンなどのほうがあった。

こうやって、久々にお酒を楽しみ、相乗効果で食をも楽しんでいるうちに4合瓶が空っぽに。さらに、二本目の4合瓶の封を開けたところで体力の限界。疲れ果てて寝てしまった。

【03月05日(金曜日)】<80.0キロ>

朝食:あじの開き、ハムサラダ、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:揚げ焼売、大根サラダ、ご飯、おみそ汁

朝5時くらいに目が覚める。「うん?・・・ああ、そうか。お酒飲んでそのまま寝たんだっけ・・・」ちょっと憂鬱になる。また太ってしまった。確実だ、食べて飲んですぐに寝ているんだから、太らないワケがない。のどが渇いて仕方がなかったので、枕元に転がっていたウーロン茶をペットボトルごとラッパ飲み。これでまた朝の測量時の体重が増えた。

起床時間になって布団からでてみたが、思ったよりも体が軽い。昨晩はどばーっと酔ってずどーんと寝てしまったので、気分が爽快なんだろう。ビールだとこうはいかない。中途半端に酔って、意味もなく腹が膨れて、翌朝顔がむくれて、ってなっちゃう。清酒様々だな、こりゃ。

ただ、そうはいっても食べた分は太るだろう。「まあしゃあないなあ」と半ばあきらめムードで体重計に乗ってみた。

わっ。わわわっ。何なんだ、これはっ?体重、80.0キロ。またもやミラクルが発生。今週頭でミラクルはあったので、もうしばらくはミラクルなんてありっこないものだとばかり思っていたのだが。

結構飲み食いしたような気がしたんだけど、どうしてこんなに痩せちゃったのだろう。振り返ってみると、昨日はやたらとお手洗いが近かったような気がする。体内の余分な水分が排出され、体重が減ったのかもしれない。あと、いくら飲み食いしたとはいえ、お豆腐だとか油揚げといったそれほどぎとぎとしていないものが中心だったのが要因として大きいかもしれない。清酒だって、4合空けたとはいえ重量としては700グラムちょっと、の世界。ビールを1000ml飲むよりは目方が少ない。

それにしても、ここまで痩せるのは謎。「昨日、ひょっとして酔って吐いたりしたのかナ?」と記憶をたぐってみたが、そんな事実なんぞどこにもない。うーむ、わからん。

まあ、さすがに体が水分を欲してやまない状態だったので、今日一日水分補給をしているうちに体重は元に戻る事だろう。あまり今日の結果をニコヤカに受け止めていると、とんでもないしっぺ返しがきそうだ。

ただ、一過性のモノとはいえこういう体重がぽーんとでてきて気分が悪かろうはずがない。「よし、ちょっとは努力らしきことをしてみっかな」って少々ご満悦なおかでんであった。

(つづく)

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