番外編:それからのますゐ

ますゐ全メニュー制覇プロジェクト(その13)

ますゐ全メニュー制覇企画を終了させ、新聞の連載記事掲載も終了し、一連の「ますゐ騒動」は終止符を打った。相変わらずますゐには時折訪問し、その味を満喫しているのだが、敢えて代わり映えのない「お食事風景」をこのサイトで紹介するまでもあるまい。そのため、最近はますゐ記事をお休みしていた。

今回、「それからのますゐ」ということで、最近のますゐ詣で状況について簡単に報告をしたいと思う。

報告1:ますゐソースの製法について

ますゐソース三昧

社長さんに聞いてみたところ、ますゐソースは丸鶏と牛タンをベースに、各種野菜を入れて一日煮込んだものだという。寸胴いっぱいに作って、一日で使い切るため、「50年来継ぎ足してきた秘伝の味」というわけではなさそうだ。

ちなみに、舛井社長はこのソースのことを「ドミグラス」と呼んでいた。

報告2:ますゐ中毒の真相

サービストンカツ

ますゐソースもさることながら、カツに独特の風味があり、それが中毒性を招く。

トンカツを揚げる際には、ヘット(牛脂)を溶かしたものを使っているとのこと。その他の揚げ物はラードを使ったりしており、揚げる対象に応じて油を使い分けている。

なお、油は当然自家製。朝、脂身を溶かして液体にするところから始めているから大変らしい。

報告3:ますゐソース味のカレーについて

カレー

「まあこれを食べてご覧なさい」と出してもらったカレー。見た目普通のカレーだし、実際味わってみたら、普通の味がするカレーだった。ますゐ味など、しない。

そもそも、ますゐのカレーとは、ますゐソース色っぽい、もう少し明るい色だったはずだが・・・?

社長によると、カツカレーの場合に限り、カレーの上にますゐソースをかけるという「ダブルソース仕様」になっているんだという。ノーマルカレーは、ますゐソース味ではない。

これは完全に見落としていた。カツカレー=ますゐソース味、という印象が強すぎて、このお店のカレーはそういうものだ、と信じ込んでいたのだった。

報告4:新聞連載の影響

中国新聞記事

中国新聞朝刊に2006年8月24日から10月26日の間、10回に渡って連載された「私の口福-はじまりは、トンカツ。」。ますゐ賛歌として、公共の紙面を私的に使い大絶賛しまくった。

その影響だが、ますゐソース単品で買い求める人が激増した。あまりにますゐソースが売れてしまうために、しまいには販売規制をかけて、現在では「お一人様2本まで」ということにしているとのこと。

お店の来客数も、9月頃は非常に増え、通常の倍くらいのお客さんをさばいた日もあったらしい。しかし、注文されるのは「サービストンカツ」が多く、客単価が低い割に忙しくなってしまい、非常に大変だったとか。

隠れメニューである「上特特寿き焼き」。新聞記事でその存在が公のものとなり人気急上昇を予感させた。しかし、値段が高価(2,800円)であるためか、新聞掲載以降もそれほどオーダー数は増えていない模様。

<新聞記事:中国新聞2006年8月24日朝刊>

報告5:ますゐTシャツの反響

ますゐTシャツを着る

調子に乗って、新聞に掲載された全10枚のイラスト(画:ばばろあ)をあしらったTシャツを作成。

10月に、希望者に実費で頒布し、また、5枚をいつもお世話になっている舛井社長に贈呈した。

ますゐ社長は感激し、「これは従業員に着させません。全部自分のものにします」と独占宣言。その上で、「従業員用に20枚くらい欲しいので、作ってくれないか」というオーダーも頂いた。(すいません社長、忙しくてまだ対応できていません。今度お会いした際にでも打ち合わせさせてください)

ますゐイラスト入りのTシャツを着たおばちゃん達がお店で給仕していたら、さぞや壮観だろうなあ・・・。

なお、BBSでの募集に対して応募してきた人の中には小学生も含まれていた。Tシャツを着てますゐでお食事をするのが楽しいとのこと。こういう頼もしい少年が日本にいることに対し、わたくしは大変に心強く思っております。僕の年金もこれで安泰だ。頑張れ。

報告6:松茸入り寿き焼き

なんと寿き焼きに松茸が!

秋限定で、松茸入りの寿き焼きがあるといううわさは以前から耳にしていた。まさか、ホンマかいな、と店員さんからの聞いた情報にもかかわらず信じられなかった。あまりにゴージャスすぎて、想像できないからだ。

2006年10月、帰省する機会があったのでますゐに立ち寄ってみた。すると・・・

ありました。ホントにあったんですねえ。

下に小さなポストイットで、「2,500-」と貼り付けられていた。どうやら2,500円らしい。

松茸あります

2階のカウンターにも、色紙で「松茸あります」の字が。素晴らしい。

松茸だぞおい

で、これが松茸寿き焼き。

なんともぜいたく!

松茸のしゃくしゃくした食感と、香りがうま味たっぷりの寿き焼きの肉、たれと絶妙に絡み合って、もうこれはエロスの境地でござんす。

食べた全員が悶絶してしまった。これはいかんですね、美味すぎて体に毒です。秋、ますゐで会食する予定があるならば、ぜひに注文すべきです。鼻息荒く、そう宣言しちゃう。

なお、写真の松茸は結構ボリューム満点だけど、実際に頼んだらこれだけの量が出てくる保証はないのでご注意を。これ、何人分かの松茸をかき集めたものなので。

報告7:幻のメニュー

お店では、当然いろいろな「まかない料理」が存在しているらしい。ただ、当然「まかない」なので、一般のお客さんが目にすることも口にすることもない。

以前はあったけど、現在は消えてしまったメニューとしては、「タンカツ」というものがあったという。聞くからにすごく美味そうな料理で、対象外となったのは非常に残念な話だ。なぜメニューから外したのかというと、下ごしらえが非常に大変であるためだとのこと。

牛タンを下ゆでして、皮を剥いて、スープで煮込んで、切って、表面に辛子を塗って、衣をつけて、揚げる。相当手間がかかるんだそうな。

報告8:お店の経営

以前は横川にもお店があったが、そちらが発祥の地であり、八丁堀の現店舗は後からできたお店だという。ちなみに、「2006年で50周年」というのは八丁堀店ができてからのカウントであり、横川店の歴史まで勘案するともっと長い。

現在は、社長の息子さんが精肉部の方で働いており、将来的な跡継ぎは問題なくできそうな感じ。

社長は相当なお客様満足野郎で、安く、良いものを、ということにこだわっている。そのため、原価率が50%を上回る月が多いらしい。一般的な飲食店の原価率は30%が相場で、家族経営のお店でもギリギリ40%がいいところだ。それを考えると、もの凄い採算ラインで商売をやっていることになる。ホント、350円サービストンカツをはじめとし、このお店の頑張りには頭がさがりっぱなしだ。こういう話を聞くにつけ、ますますますゐを大事にしていきたいものだ、と思う次第。

(つづく)