とんかつ中華

とんかつ中華

蕎麦屋にラーメンが置いてあってもさほど驚かない。出前を承っているようなお店の場合、さまざまな客のニーズに応えないといけないからだ。あれもこれもとやっているうちに、気がついたら総合レストランみたいにメニューが増えたお店というのはある。

しかし、「とんかつ 中華」という看板を見たとき、「これは新しい!」と驚いた。ありそうでなかった組み合わせだ。

そういえば、とんかつ屋を標榜するお店って、結構ストイックだと思う。とんかつの傍らで、油つながりでてんぷらも揚げてます、というようなお店はみたことがない。ひたすらパン粉と油。きっと、「幅広いメニューを出すとんかつ屋」となったら、それはもう「洋食屋」の看板になってしまうからだろう。

一方このお店、「とんかつ」を前面に押し出しつつ、「中華」も謳っている。この組み合わせはいいな。メニューがトンカツまたは酢豚しかないかもしれないけど。

かわったサンプル

店頭にはいまや懐かしくなりつつある食品サンプルがたくさん陳列されていた。

その中で見かけた変わったサンプル。

「カレーライスセット(1) 1,200円 みそ汁付」

ワンプレートでカレーライスとそれ以外の料理が載っているというのがそもそも変わっているが、乗っているのがアジフライと目玉焼き(しかも2玉)というのがいい。キャベツの千切りとポテトサラダらしきものも一緒だ。みそ汁は・・・さすがにワンプレートじゃないか。

これで1,200円は高いような気がするが、カレーに飽き足らずアジフライも目玉焼きも食べたい!というピンポイントなニーズがある方には垂涎の的だ。でも僕なら、カレーにはアジフライではない別の揚げ物のほうが嬉しいけど。

ヤキメシ

食品サンプルって、どうしても時間とともに焼けるんだよな。最初のうちはとてもおいしそうな出来だったんだと思うが、時間の経過はかくも残酷だ。

むしろ食欲を失わせるような状態になっているわけだが、お店の人はどう考えているのだろうか?毎日ずーっと何年も見続けているので、経年劣化に気がつかないのだろうか。

僕のように「たまたま通りすがりの人」からすると、こういうレトロ感ある風化はとても興味深いし、思わずカメラを向けたくなる被写体だ。しかし、それと「食べたい!」という食欲とは全く結びつかない。

このヤキメシなんて表面がひび割れてしまっている。しかも、ケチャップライスみたいに赤黒くなっている。一体どんな料理なんだこれは。アズキのようなものが表面にポツポツ見えるけど、これはお赤飯をチャーハンにしたのか?・・・と真剣に凝視してしまったが、どうやら細切れチャーシューを意味していたらしい。

こういう想像力を鍛えるという点では、古びたサンプルというのも良いものだ。

きっとどこかに、こういう古びた食品サンプルマニアっているんだろうな。いずれ「マツコの知らない世界」あたりに出演するかも。「むしろ古いサンプルのほうが味わい深くてよい!」とかなんとか。