ビスケットを天麩羅に

道の駅なるさわ

山梨県は河口湖から程近いところにある「道の駅なるさわ」。

何の変哲もない道の駅・・・と言ってしまうとかなり惜しい施設だ。何しろ、敷地内に入館無料の「富士山博物館」という怪しくて楽しい施設もあるし、これから紹介する謎料理もある。

その謎料理の存在は、全く知らなかった。この道の駅に立ち寄った際、「何か面白いメニューはあるだろうか?」と軽い気持ちで食堂をのぞいたときに発見したものだ。

ビスケットの天ぷら!?

はあ!?

食堂の入口に掲げられた「ビスケットの天ぷら」という文字。

にわかに信じられなかった。ビスケットって、あのお菓子のビスケットだよな?ポケットを叩くと数が増える、あのビスケットだよな?

そりゃあ、「天ぷら」という調理法はどんな食材だって一応「天ぷら」になる。衣をつけて油で揚げれば天ぷらだから。

河口湖で獲れたブラックバスを天ぷらにしました、というならまだわかる。青木が原樹海の洞窟にいたコウモリを天ぷらにしました、というのはキモいけど理解はできる。食べたくはないが。しかし、ビスケット?

ビスケットって、既に加熱調理済みだ。今更衣を付けて揚げる意味がわからん。風味が閉じ込められてより濃厚に、なんてこともない。誰だこんな悪ふざけを思いついたヤツは。発想がフリーダムすぎて嫉妬してしまう。

自動食券機

「買ってみたらどうですか?」
「いやあ、ビスケットを天ぷらにしたって、劇的にうまくなるとは思えないんだよね。単にカロリーが増えて、デブ製造機になりそうな気がする」
「でも100円ですよ」

そう、値段が100円というのがにくい。味見をする前ではあるが、「大してうまくはない」というのは断言してもいいだろう。でも、100円だったら許せる。むしろ、このお店からの挑戦状に対して、100円ぽっちをケチって逃亡するのは軟弱すぎる気がした。

買うしかあるまい。

なんだか、追い込まれた気になって、財布から100円を取り出した。

これがビスケットの天ぷら

で、ビスケットの天ぷら。

オーダーが入ってから揚げるのではなかった。既に揚げ置きされたものが、5枚。1枚20円なんだから、お店で買う値段としてはとても安い。たとえマズくても文句を言ってはいかん。

これは・・・えーと、天つゆをつけたりはしないんだよな?そのまま食べるのが正解なのかな。だってビスケットって味がついてるもんな。

「抹茶塩で」なんて店員さんから言われたらびっくりだけど、さすがにそれはなかった。

断面図

食べてみた。

うん、味については想像通り。そのまんまビスケットの味だ。当たり前だけど。衣が付いたことによるメリット?さあそれがよくわからんのですよ、「効率よくカロリーを摂取してデブになろう」ということくらいしか思いつかない。

それは言いすぎかもしれないが、衣(小麦粉)がビスケット(小麦粉)と合体してしまい、どこからが本体でどこからが衣なのかもよくわからない状態になっていた。揚げてから時間が経過していて衣に油が回っていることもあり、しっとりくどい味わいに。

これが許されるなら、「じゃがりこ」を天ぷらにするとか、「キャラメルコーン」を天ぷらにしたっていいということだ。いろいろ夢が広がるな。でも、うまいかどうかは別問題だけど。

いずれにせよ、こういう「その発想は無かった!」ということを本当にやってしまうところがすばらしい。「ビスケットの天ぷら?売れるわけないよ、おいしくもないだろうし」という下馬評を押し切って販売したお店にいやみの無い経緯を評したい。

なお、このビスケットの天ぷらはその後数日間自宅でもてあましてしまった。まあ、一度食べたら次はいらない料理なのは間違いない。

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