
腸詰め。
こういうのが一本単位から頼めるのがいい。
お店として歓迎するかどうかわからないけれど、一人飲みにはとても適したお店だ。中国料理店だからといって、大皿料理がドスンと出てくるわけじゃない。むしろ、小さな単位で料理のオーダーができる。さらには、卓上のタブレットで自分のペースにあわせて追加注文ができる。
一人飲み、というのはお店によって向き・不向きがあるものだ。ここは、一人でイケる。しかも24時間営業なので、朝からイケる。

メニュー写真を撮っていないので、なにがなんだかわかっていないのは本当に残念なのだが、これは玉子焼きだな。
中に、スパムみたいなハムが入っている。
こういうのも、見た目は「洋風」だけど、塗られたソースがしっかりと中華を主張していて面白い。

鴨の内蔵の盛り合わせ、だったと思う。お値段は2,200円だったかな?
高いけど、3名でシェアすれば許容範囲ということにしよう。その分、ボリュームがかなりしっかりとある。
レバー、ハツがあるのはわかるけれど、あとがわからない。モツっぽい、消化器官?のような部位があるけど、謎。
どれもテリッテリに茶色く、光り輝いている。味はけっこういい。雑な加熱でボソボソになっているということはなく、とても食べやすい。箸がすすむ。
お酒を飲まずにこれを食べるのは相当しんどいと思ったけど、なんやかんやでしっかりと食べきった。

先ほど出てきた、「アメリカンドックみたいなやつ」を食べてみたところ。
ん?なんだこれ。
ええと、よくわからない。
誰もこれが何なのか、説明ができなかった。魚のすり身を揚げた、さつま揚げのような気がするけれども・・・いや、そもそも魚なのか?大豆たんぱくみたいなものかもしれない。
自分で頼んでおきながら、こういう謎料理を前に首をひねる。なかなかに楽しい時間だ。

周りのお客さんは、日本人が誰一人いなかった。おそらく全員中国由来の人たちだ。アウェイ感が半端ない。
で、そういう人たちが何を頼んでいるのかというと、多くのテーブルでは黄色いどんぶりの麻辣湯または黒い丼の米麺、そして油条だった。
あ、油条って結構みんな食べるんだな。おかゆの上に乗っけて食べるものだと思っていたけど、それ以外でもガンガン食べるものなのか。
折角だから油条を頼んでみる。いわゆる揚げパンだ。
油ギトギトで、手に触った瞬間ジトッと油が付くようなものかと思った。でも実際はもっとさっくりしていて、スナック感覚でおいしく食べられた。うん、これはいい。味が濃い内蔵肉を食べている間の箸休めにちょうどよかった。

肉まんだったか、小籠包だったか。(すまん、それすら忘れてしまった。写真で見ても、サイズ感がわからない)
そういえばこのお店、米料理が少なかったような印象だ。また、米料理や白米を食べている人自体、見かけなかった。北京とか、中国の北の方の料理を扱っているのだろうか?
鴨肉の醤油煮をメインに据えているお店なので、台湾とか広東省といったエリアの料理店だと思ったのだけれど。そういえば、店内の中国語は全て簡体字だった。(台湾も、広東語も、繁体字を使う。なので、そのエリア出身のお客さんを相手にしているわけではない、ということだ)

クレープみたいなもの。

店内のお客さんの多くが黄色い丼の麻辣湯を食べていたのが印象的なので、僕らも頼んでみる。
ええと、頼み方がよくわからない。
昨今の東京には、ちらほら麻辣湯の専門店が存在する。お店の規模は小さいけれど、ガチ中華勢の一翼を担っている。こういうお店は、ベースとなる麻辣湯の辛さをまず決めて、そこから自分で具をいくつも選んで「自分だけの一杯」をオーダーする。大抵、基本の麻辣湯には具が1品ないし2品くらいは入っていてそれだけでも食べられるのだけれど、追加トッピングという形だ。
僕らも、あれこれ追加トッピングをしてみた。その結果、これ。
何を入れたか覚えていないけれど、「ごまだれ」があったので頼んじゃった。頼んだのはいいけれど、これはスープに入れるものなのか、それともつけだれにするのかさえわからない。でもむしろそれが楽しい。わいわい言いながら、食べる。
なお、「とうもろこし麺」というのがあったのでそれを入れてみたのだけど、既に中に春雨のような麺が入っていた。ダブル麺になってしまった。しまった、単なるスープだと思っていたのだけれど。
こういうお店に気軽にアプローチできるのが、東京在住の強みだ。全国的にみて、非常に高い住宅コストをかけてこの地に住んでいるのだから、せめて東京ならではの「新しい発見と驚き」を日々体験していきたいと思っている。
(この項おわり)
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