最近すっかり食べ放題づいているのは既報のとおりだ。テレワークと家事育児で家に籠もっている時間ばっかりなので、とっさに思いつくのが「食べ放題」というのがなんとも小市民的で素敵だ。
「気晴らしにスキューバに行ってきました」とか「バーベキューに」とか、そういう発想が出てこない。あくまでも自宅からぐるり半径数キロの範囲しか考えが及ばない。コロナが流行してテレワーク三昧の日々となったとき、「もっと余暇を有効に過ごせる!」と思っていた。
でも実際はどんどん仕事は忙しくなるし、動く範囲が狭くなる・交友範囲が狭くなることで想像力が落ちてしまった。なんてこった。
最近、僕の「これから何をしよう?」という考えを推進させてくれるツールとして地位がグイグイ上がっているのは、Googleマップだ。下手なグルメサイトよりもお店を探しやすいし、現在の混雑状況がわかったりもするので重宝する。
試しに、Googleマップに「食べ放題」と入れると、地図で指定した地点周辺の食べ放題店舗が表示される。これはとても便利。特にスマホよりもPCでGoogleマップを使っていると、広い画面ゆえに便利さが際立つ。
そうやってダラッとGoogleマップで「食べ放題」を探していて偶然見つけたのが「ジンギスカン食べ放題のお店」。上野と御徒町の間くらいにあるお店だ。店名は「小仔羊」と書いて「ここひつじ」と読むようだ。
この界隈は、最近リトルチャイナ化が進んでいるようで、ガチ中華のお店が増えてきている。そういえば、オフ会「羊肉の会」を開催した「羊貴妃羊湯館」もこの近くにあるな。
言うまでもなく、羊肉というのは牛豚鶏よりも希少で、値段が高い肉だ。もちろんブランド牛肉よりは安いけれど、そう気安くバクバク食べられる肉じゃない。それが食べ放題、しかも珍しい部位もそこに含まれている。お値段は税込み3,950円。
お店の壁には羊肉の部位が記された絵が描かれていた。
いつも思うんだが、牛肉でも同じような絵があるけれど全く頭に入ってこない。覚えたいな、と思ってはいるんだけど、二次元で描かれるとピンと来ないからだ。
たとえば牛の太ももの付け根肉である「シンタマ」は、平面図で描くと牛の股間にあるように見える。キンタマにしか見えない。
このお店が素晴らしいのは、ラム肉だけでも「ショルダー、もも、ハツ、カルビ、肩ロース、タン」の6種類がある、ということだ。最初は盛り合わせでやってくるけれど、後は部位ごとに個別注文することが可能。
その最初の盛り合わせが↑の写真。2人前とはいえ、かなり豪快だ。これだけでお腹いっぱいになっておかわりを断念する人がいるかもしれない。食べ放題なのに。
どれも肉厚にカットされていて、「そうだよ、肉ってのはこうこなくっちゃ!」と思う。
最近じゃあまり見かけなくなったけど、昔のジンギスカンってプレスハムみたいな円筒形に成型された冷凍ラム肉がよく使われていたものだ。そして、まさにハムのようにそれが薄切りにカットされていて、丸い肉を焼く。それが今じゃ、肉厚なラムが当たり前になってきつつあって嬉しい。
ただ、未だに解せないのがジンギスカン鍋だ。「脂が傾斜に沿って下に溜まり、それでキャベツやもやしの野菜を炒めるんだ」と解説されるけれど、ラム肉ってそんなに脂が垂れましたっけ?それどころか、脂が足りなくて鉄板に肉が張り付いてしまうことが多いんですが。
今回も、ジンギスカン鍋の山頂に脂身を載っけてみたけれど、全然効果がなかった。違う違う、脂身がとろけて脂が鉄板に行き渡るんじゃないんだ、肉を敷く前にまず脂身で鉄板を潤さないといけなかったんだ。
このお店は、他にも「ラム肉焼餃子」「ラム肉焼売」「ラム肉春巻」「ラムチーズ炙りおにぎり」「成吉思汗ラム肉鉄板飯」なんてものがあって、ラム肉をあれこれ食べまくることができる。
ラム肉っていいよな、若干クセがある肉だからこそ、ガツンと食べたらその分「食べたーッ」という満足感があとからついてくるから。
(2022.05.21)
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