桃野郎と対面!驚きと興奮のパフェ事情【THE LIVING】

このサイト「アワレみ隊OnTheWeb」のオフ会に向けて、いろいろ情報提供と提案をしてくださるのっちょさん。彼から、「東急池上線沿線に、すごいパフェを食べさせてくれるお店がある」という話を聞いた。

パフェ?それはまた意外な展開だ。これまで、辛いものとか羊肉とか食べ放題とか、そういう企画はあるけれど甘いものは初めてだ。

しかし、よくよく話を聞き、実際にそのお店で激写されたパフェの数々をネットの画像検索で見て、「こいつぁただものじゃないぞ」と思った。なるほど、これは一見の価値ありだ。

値段もすごい(5,000円以上)けれど、その分ダイナミックに旬の果物を盛り込み、量も体積もすごい。一人用ではなく、仲間でシェアする前提のパフェだ。

なるほどねぇ、パフェというのは一人で食べるものだと思っていたけど、華々しさを強調していくとボリュームが増え、その分仲間とシェアするほどの量になっていくんだな。

のっちょさんに「僕といしは行きます。のっちょさんと3人だと何なんで、あと1名サイトで募集をかけましょうか」と声をかけてみた。量はともかく、値段がすごいからだ。人数頭割りしても、お昼に食べるにしちゃ高い、という値段になるからだ。

するとのっちょさんは「いや、3人でいいんじゃないですか?」とおっしゃる。下手に人数を増やして食べる量を減らすよりも、少人数で満足感高く、ガッチリ食べたほうが良い、というお考えだ。なるほどそれは確かにそうだ。その案に乗っかり、おかでん夫婦+のっちょさんの3名でそのパフェを食べに行くことにした。

お店の名前は「THE LIVING」。東急池上線の千鳥町駅から歩いてすぐのところにある。蒲田から五反田方面に3駅のところだ。

人気店なので、相当前から予約を入れておく必要があるという。この予約はいしに任せた。というのも、予約するタイミングによってパフェのフルーツが変わってくるからだ。どの日に予約を取るのか?そしてその日に提供可能などのパフェを選ぶのか?はいしが超絶ワクワクしながらの選択となった。

こういう、「どうしようかなー、どうしようかなー♪」と子どものようにウッキウキになれるのはいしの良いところだ。僕はすっかりそういうときめく感情を忘れてしまった。

いしはお店とやりとりしながら、あれこれ考えている。時期的に、ドラゴンフルーツ、スイカ、桃、いちじく、さくらんぼ、ライチの可能性があって、予約が取れた日次第ではここから脱落するフルーツが出てくる。どうやらドラゴンフルーツとライチは日程的に厳しく、じゃあ他にどうしようか、とあれこれ悩んだ結果「桃」に落ち着いた。

ということで、桃のパフェを食べに千鳥町にやってきた。

お店の場所はわかりにくく、一旦素通りしてしまったくらいだ。Googleマップをスマホで見ながら駅から歩いたというのに見落とすレベル。

看板はこんなに大きく掲げられているというのに。

この看板とお店に通じる階段は建物の横っ腹にある。駅からの通り沿いには看板が出ていないのでついうっかりする。

インドネシア方面の民芸品のような印象を持つ看板がお出迎え。

廊下はとても狭く、人とすれ違うのもちょっと大変なレベル。へええ、こんなところにこんなお店があるだなんて。

もちろん昼前にして店内は予約のお客さんで一杯。

いきなりパフェを食べておしまい、というのも、なんだか下品な気がする。目立つもの目当てでやってきましたよ、というスケベ根性が露骨だ。そうじゃなくて、まずは何食わぬ顔をして食事メニューを食べ、その後に「あっそうだ、パフェも頼んでいたんだった。いけないいけない、料理が美味しすぎて忘れるところだったよ」という感じを出したい。僕はそういう性格の人間だ。

で、頼んだのがエッグベネディクト。やあ、おいしそうだ。

パフェだけでも結構なお値段になるので、さらにエッグベネディクトともなると今日のお昼ごはんはとてもゴージャスだ。記念日向けだな、と自分を戒めるレベル。ただし味は抜群。半熟卵がたまらん。

立体感がある料理なので、ついついエッチな目線でローアングルから撮影。

昔、「ポップコーン、パンケーキの流行の次はエッグベネディクトだ」と聞いたことがある。「そうなのか。でもエッグベネディクトってなんだ?」と思いながら、流行で大行列ができる前にたべに行ったことがある。代官山のサラベス。

でも結果的にエッグベネディクトが大流行することはなく、その後はかき氷、パフェと流行が移ろっている。ああ、それと忘れちゃいけない、まさかタピオカミルクティが流行るだなんて全く想像できなかった。

のっちょさんは海南チキンライスを食べている。前回来店時にエッグベネディクトは食べたんだという。

のっちょさんいわく、本当は今回別の人と訪れる予定があったんだという。しかしその人がコロナ陽性となったため、予約がお流れになってしまったとのこと。一度予約が流れてしまうと、再度予約を取るのに時間がかかるお店だ。そんな間もフルーツのシーズンはどんどん移ろっていく。のっちょさんとしては悔しい思いをしたことだろう。

コロナ時代の現代において、人と会食するというのは予約が難しい。いや、予約は簡単なんだけど、急にキャンセルという事態が日常的に起きうる。陽性でなくても濃厚接触疑いとか、陰性なんだけどどうも咳が出ていて周囲の人に迷惑をかける、とか。

食後、お店のお兄さんが「じゃあそろそろいきますか」と声をかけてくれた。「そろそろいく」ほどのものがこれからやってくる、という犯行予告だ。

まずやってきたのが、四角いガラスのお皿と、そこに盛られた4つの桃。ガラスのお皿は霜がついている。直前まで冷凍庫で冷やされていたらしい。

「賞味期限は3分ですよ。3分ですからお早めにお召し上がりくださいね」

と念押しされる。えっ、3分?3分でこの桃を?

でもまだパフェ本体が来ていないんですが。

とかあたふたしているうちに、シャンパングラスに入った桃のジュレが届いた。

これはオプションメニューで、1杯単位で別途オーダーになる。

桃の間にセットされる。まるでイスラム寺院を建設しているかのようだ。

まだだ、まだパフェの本体が来ていない。

パフェというのは垂直方向に長い器に入っていることがマスト条件となる。これではまだパフェではない。

とおもったら、本丸が来た。

すごいことになってきた。角皿に盛られたまるごと1個の桃、これはもちろん大きなものなんだけどそれすらも小さく見えてしまう全体のサイズ感。そびえているし、花開いているかのような外観だし、とにかく圧倒だ。

なるほどねぇ、パフェというのはパフェグラスの中で完結しなくて良いんだな。こうやってお皿を拡張することで演出範囲を広げることができるんだ。

パフェのタイトルは「桃から生まれた桃野郎」だった。

女性ウケを狙ったキュートな名前ではなく、ファニーなネーミングになっているのが男の僕にとっては嬉しい。

お店の方に話を聞いてみると、「桃って女性的なイメージがあるので、敢えて男性的な名前にしてみた」ということだった。いいねこのスタンス。

そしてこのお店の方、本当に嬉しそうにフルーツについて教えてくれる。「商品を提供している」というスタンスじゃなく、「このワクワク感をあなたにも共有してもらいたい!」という雰囲気がビンビンに伝わってくる。話を聞いていてこっちまで嬉しくなってしまう、そんな喋りだった。

ここ最近は地球温暖化のせいか夏がやたら暑いので、どんどん桃のシーズンが早まっているんだ、ということを教えてもらった。これまでは「お盆前くらいまでがシーズンかな?」と僕は思っていたのだけど、お店の人いわく「いやー、それだと遅いです。もう今くらい(=6月末)がちょうどシーズンです」とおっしゃる。ハウス栽培ではない路地物のフルーツは大変だ。そのときの気候によって仕入れが左右するから。甘みも、サイズも、そして値段もバラバラだ。

お店としてはそこが楽しくてやっているんだろうし、僕らもそれが楽しい。

素敵なひとときを過ごすことができた。とても軽やかな気持ちでお店を後にした。いやー、よかった。

で、帰宅途中の夫婦の会話。

「タケが成長したらあのお店にはいけないね」
「ばくばく食べそうだもんね」
「まだ成長する前にまた行こうか」

子どもには聞かれたくない、不穏な会話だ。

(2022.06.26)

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