ふと気が付くと水煮牛肉

東京の都心部にほど近いところに住んでいる。

最近、びっくりするくらい「ガチの外国料理」を出すお店が増えた。特に中華系のレストランの増加は顕著で、店内では日本語メニューを探して日本人がオロオロするくらいだ。

我が家の近辺では、中国、韓国、ベトナムあたりが元気が良い。一方、案外タイの勢力が弱い。これは都内でも地域差がある。たとえば新宿だと、あれっと思うくらいタイ料理のお店がある。

インド料理店は、いっときの出店ラッシュが一段落した印象。でも、コロナでも廃業なく地道にお店は続いている模様。

四川料理の定番料理、「水煮牛肉」。

昔は池袋駅北口界隈のお店にでも行かないと見かけなかった料理だった(もちろん例外はたくさんあるだろうけど)。

それが今じゃ、なんの気兼ねもない近所の小さなお店でも、当たり前のように売っている。びっくりだ。

こういう料理を扱っているお店は、「中国東北料理+四川料理」を標ぼうしていたりする。東北、というと昔の満州にあたるエリアだ。四川と全然場所が違うのだけど、こういう組み合わせのお店というのは「ガチ度」がまだ低いのだろうか?よくわからない。

だって、日本に置き換えて考えてみると、東北地方の料理を出しつつ、九州地方の料理を出すようなものだ。味噌も醤油も味が違う。

バランスよくあちこちの国の料理店が町の中にあると楽しい。でも、そんなに住人の都合よくお店ができるわけはない。地元にどれだけ外国出身の人が住んでいるか次第だ。それを思うと、「日本人シェフによる、主に日本人に向けた料理を出す」イタリア料理ってすごいな。日本に定着しちゃった感がほかの国の料理と比べて段違いだ。

(2022.07.23)

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