また「ラムちゃん」で煩悩と満腹に苦しめられる

御徒町にある大衆ジンギスカン酒場「ラムちゃん」。昨年のクリスマスイブに訪れて、3,980円(+ドリンク代)でここまでのジンギスカン食べ放題なのか!と驚き興奮したお店だ。

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ここ数日の僕は、仕事で毎日深夜まで働いていて、テレワーク疲れを起こしていた。多分、テレワーク三昧の人というのは認知症リスクが瀑上がりだと思う。会話が本当に減る。生命と健康の危険を心底感じている。

そんな僕を見かねたいしが、「何かテンションがあがるお店でご飯を食べましょう」と提案してくれた。そこで選んだのが「ラムちゃん」だった。

大変に素晴らしいお店なんだが、前回の学びを僕は全然活かせず、今回もドタバタしてお店をあとにした。お腹いっぱいになったし、何の不満もないのに満足感が伸び悩むという、不思議な体験ができるお店だ。

まず、制限時間90分の食べ放題というのが曲者だ。自分でお肉を焼くので、どんどん焼いていかないといけない。立体的な形をしたジンギスカン鍋の上で肉と野菜の交通整理をしつづけなくてはいけなくて、本当に慌ただしい。

おかでん家が焼肉店を訪れたら、肉を焼くのは僕の担当だ。いしは弊息子タケの世話をするからだ。なので、90分間、せっせと肉を焼き続ける。途中で眼の前の肉が何の肉かわからなくなってくるし、いろんな部位がごちゃまぜになってくるので頭がクラクラしてくるが、それでもめげずに焼き続ける。

後半、人々の食べるペースが落ちてきたら、それに焼くスピードを追随させなければならない。ガスコンロならそれが比較的容易なのだけど、炭火の場合は火力調整ができない(このお店の場合、七輪の風穴を開け閉めすることができない)。そのため、肉が焦げそうになるのに追い立てられ、オーバーペースで食べ続けることになる。

同時に、「ラムカツ」だとか「ラムユッケ」といった気になるメニューも食べていたら、鉄板の上だけでペース配分を計算するわけにはいかなくなってくる。

こういうとき、常に「料理が足りなくなったらどうしよう」じゃなくて、料理を余らせ気味に事態は進行する。「残さないようにしなければ」と思いつつ、さらに追加オーダーもしてしまう。

肉や食欲との格闘だけでは済まない。90分という時間の後半になると、退屈してきた弊息子がジタバタし始めるので、ヤツをなだめすかせるという作業も発生する。結局、お店を後にする頃には、「うまいものを食べさせてもらって満足」なんだけど一方で「オーバーペースでひたすら食べ続けた」という慌ただしい記憶がもっとも鮮烈に残る。

もしこのお店に120分食べ放題コースがあったら、少々高くてもそちらを選んでもいいな・・・と思う。でも多分120分になると、子どもを大人しくさせるために苦労する時間が増えるだけで、あんまり状況は変わらないのかもしれない。

どちらにせよ、このお店は本当に素晴らしい。たぶん今年中にまた訪れることがあるだろう。

(2024.04.06)

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