
埼京線板橋駅の駅前に、アパホテルがある。
ホーム真正面にドーンと横長に建っているビルなので、電車に乗っている人、駅を利用する人にとってはおなじみの光景だ。
僕が埼京線をよく利用していた頃は、線路からすぐ眼の前に見えるメインダイニングは豆腐料理のお店だった。
それが今では、インド料理のお店になっているという。へえー。

しかも、そのインド料理のお店はランチ時はビュッフェをやっているという。それを聞きつけ、板橋まで行ってみることにした。
インド・ネパール料理のお店は東京界隈にものすごくたくさんある。そして、そんなお店で「ナンまたはライスおかわり自由」を謳うお店も多い。なので、「食べ放題」といえば食べ放題だ。
とはいえ、いかついインド系のおじさんに「すいません、ナンおかわりください」というのはとても気が引ける。いや、相手がインド人だから遠慮するわけじゃない。おかでん齢50歳、もういい加減他人に「おかわりをお願いします」とか、「大盛りでお願いします」と言うのが恥ずかしくなってきた。しかも自分は小太りの体型だし。
「もうちょっと自制しろよ、デブ」という天の声が聞こえてくるようで、恐縮してしまう。
そこでビュッフェですよ。自分で料理を取りに行くスタイルだと、他人を意識しなくて済む。自分の適量を、好きなタイミングで好きなだけ取ってくることができる。本当に素晴らしいことだ。
ちなみに、このビュッフェ形式に似た形式として「町の食堂」がある。「まいどおおきに食堂」「めしの半田屋」「宮本むなし」などがそれだ。これは棚に並んだ料理を好きにチョイスできるという点ではビュッフェなのだけど、それぞれの料理に値段がついているので注意が必要だ。
つい、ビュッフェレストラン感覚でお盆に料理を並べてしまうと、「お会計は1,800円です」とか言われてびっくりする羽目になる。「しまった、味噌汁を豚汁にグレードアップするんじゃなかった」とか、「ほうれん草のおひたしを追加しなければよかった」などと、みみっちいことで後悔しながらメシを食う羽目になる。

というわけで、「ありそうで、あんまりない」というインド料理のビュッフェレストランに入店だ。
食べ放題で1,100円というのは今どきの物価としては安い。

お店は細長い。
食べ盛りのサラリーマンが多いかと思ったが、女性比率の方が高い印象。

こんなかんじで料理が並ぶ。
さすがホテルのメインダイニングだけあって、インド料理店にもかかわらずごはん茶碗やお味噌汁のお椀が置いてある。たぶん、宿泊者向けの朝食ビュッフェにも使われているのだろう。

クロワッサンが置いてあるのも、ちょっとおもしろい。
たぶん、朝食ビュッフェで余ったものをお昼に提供しているのだろう。店頭在庫限りだろうから、これはランチタイムが始まって早い時間帯に訪れた人の特権・・・なのかもしれない。

これが板橋アパホテルのランチ。
「クロワッサンを取る」ということはせず、胃袋のキャパをナンに振り向けたのは冷静な判断だと我ながら思う。やっぱりインド料理店に行くなら、ナンを食べたい。
しかし、うっかりフライドポテトを取ってしまうのが、50歳になっても煩悩から解脱できていない証だ。
カレー3種類、サラダ、そして炭水化物を大量に。
なるほど、カレーのビュッフェって案外食べられないものだな、と改めて思う。「今日はしこたま食べるぞ!」と意気込んでも、ナンを食べているうちにすぐ満腹になってしまう。1,100円という価格設定は、安いけれど妥当っちゃあ妥当かもしれない。
とはいえ、食べすぎて太るのは僕の本望ではない。好きなだけ料理をチョイスして、すぐにお腹いっぱいになって、満足して帰ることができるこのお店は気に入った。楽しいランチだった。
(2024.05.21)
コメント
コメント一覧 (2件)
「なるほど、カレーのビュッフェって案外食べられないものだな、と改めて思う。」
この文章推敲したか。本当に推敲したか。自ら掲載した写真と見比べて適切と考え書いたか?
相変わらずのご健啖ぶりで何よりです。食えてるうちが華なのよ。これからもバーンと行ってくれぃ
zennさん>
ブュッフェに行く人って、レベルの差こそあれ「今日はいっちょいったるぞ!」と思うものです。で、食べ終わったあと「今日はナイスファイトだった!」と満足できる率は低め。
でも、歳とともに食後の満足率は高まってる気がします。ほどほどで食べるのをやめ、それでも満足するようになってきた。