増上寺の本堂地下にホールがあり、そこで漫画家が描いた仏様の絵の展覧会が行われていた。
さいとう・たかをが仏を描いたらゴルゴになるし、赤塚不二夫(のプロダクション)が描いたらレレレのおじさんになる。 いろいろな漫画家が、「自分が考える仏の姿」を表現していて、とても面白かった。
敬虔な気持ちで描かれたもの、若干のユーモアを交えて描かれたもの、「仏は描けないから」と子供の絵を描いたもの。 さすがに漫画家だけあって、キャッチーな描き方、というのをよくわきまえている。 「画家」とは違う、と思った。
ただ、「おや?」と思ったのが、仏を描いた多くの作品が平坦なアングルだったということ。 もっと斜めから見上げた構図とか、遠近法とか、いろいろ漫画ならではの表現の仕方があるはずだ。
でも、描いている作家としても、慣れない「仏の姿」を描くために、あまり冒険できなかったんだと思う。
この企画は、2回、3回と回を重ねていくともっともっと面白い物になると思う。 表現の仕方が多様化してく筈だから。
なんなら、プロ部門の他に、アマチュア部門を作ってネットで募集してもいいだろう。斬新な作品が集まる筈だ。 でも、アマチュア部門を創設したら、セブンイレブンがやっている「お母さんの似顔絵展」のように、なんか斜め上を行っちゃう世界になりそうな予感。
(2014.05.06)
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