団地探検

不思議な形

デザイン性重視

広島を歩いていると、古いアパートが相当残っている事に気がつく。

普段おかでんが住んでいるのは比較的新しい町なので、築40年以上いっていると思われるアパートを見るのはある意味新鮮だ。多分、東京近郊だったら「古い家」というのはなかなか存続できないだろう。地価が高い東京だと、とっとと新しい建物にしないと割に合わない。常にスクラップ&ビルドで、資産価値を維持することが重要。

それを踏まえると、広島の建物をみるにつけなんとものんびり感がある。でも、これが地方都市では普通なんだろう。ひょっとしたら100年以上取り壊さずに残して、「文化財指定を!」と目指しているんじゃあるまいか。ただ、残念なことにそれら古い建物は、結構な割合で「守れ憲法9条」などと、イデオロギー満載なポスターが貼ってあって、建物を守りたいのか何なのかさっぱりだ。

それは兎も角、年季の入った建物は見ていて面白い。あれっ、というデザインを採用していることがままあるからだ。特に公営住宅は、思った以上にアバンギャルドであるということに最近気がついた。

写真は、ある市営団地。一体何がどうなっているんだ、というデザインの建物が何棟か建っている。

アパートやマンションの基本形は、「マッチ箱形」であり、横に長い廊下があり、その端に階段がある、というものだ(最近はタワーマンションが増えたが)。そういう前提で見ると、この建物は一体どこに入口があってどこからどこまでが一軒なのかがさっぱり分からない。テトリスで高得点狙いすぎて変な積み上がり方しちゃいました、とも見えるし、地底人が地底に家を造るとこんな感じになるのかな、という気もする。何しろ、建物にデコボコが多い上に、最上階には一戸建てみたいな三角屋根の場所があったりなかったり。建築家、デザインに凝りすぎ。

多分、風呂トイレキッチンが各家庭に完備された公営住宅が庶民の憧れだった時代に作られたのだろう。その憧れをそのまま、デザインにも反映。当時は相当まばゆく見えたと思う。高度経済成長時代のワクワク感が今でも伝わってくる。

で、その頃ワクワクした方々がもう年金暮らし世代になって、われわれ現役世代の生活を激しく圧迫しはじめているというのは何とも不公平な話だ。そういう、日本の栄枯盛衰を踏まえつつ建物を愛でると一層味がでる。

なお、この団地だが、実際に中に入ってみたが現代基準で考えると住みにくそうだった。階段が狭くて急だし、何はともあれ建物の造りがよくわからん。

鈴が峰団地遠景

さて今回は、「鈴が峰団地」を探検してみたい。

以前から気になっている団地だったが、一度も訪れたことはなかった。もっとも、人が住むことにほぼ特化している「団地」は、部外者が入り込む機会はなかなかないのが普通だが。

鈴が峰団地は「何だありゃ」という外観を持つ。日頃チラ見しつつ、気にはしている広島市民は結構多いと思う。というのは、団地がある山の麓に「アルパーク」という大型商業施設があり、そこからちょうど見上げることができるからだ。その外観が、何だか合唱団がひな壇にずらりと並んでいるかのように、ずらーっとマンション?アパート?が位置している。ありゃ一体どうなっているんだ。

写真だと、縮小されているので、その「ひな壇」的風体は分かりにくいと思うが、実際は相当な段差で並んでいる。あれは山の斜面にそって、斜めのエレベーターでも設置されているのだろうか?そうでもないと、あんな急斜面で住生活するのは難しい。

むむむ、気になる。とりあえず行ってみよう。

鈴が峰に向かう

鈴が峰町の地図

ここまで書いていて、なんだか話の振り方というか展開がデイリーポータルZ的ではあるまいか?と疑問になってきた。だんだん面倒くさくなってきたので、てみじかに話をすすめることにしよう。

鈴が峰団地は、広島湾に面した鈴が峰という山の山麓に広がっている団地だ。普通、「団地」といえば山のなだらかな部分をどばちゃーっとならして、広いさら地を作るもんだ。しかしこの団地は、なぜか山の斜面にへばりつくように造られている。よくこんなところに団地を造ったもんだと思う。「広島湾と広島市街地を一望!」と当時は売りにしていたんだろう。

団地を山の下から見上げると、一つの巨大建造物がべったり肩こり湿布のように山に張り付いているように見える。しかし、横からみるとそれは間違いで、小さなアパートが山に剣山のごとく林立していることに気付く。それが、遠方からみると一つの塊に見えるのだった。これもデザイナーの思惑の一つだろう。

ちなみに、一戸建ての家もこの団地にはあった。「あった」と言ってしまうくらいで、おかでんはその存在すら今まで知らなかった。麓から目立たない斜面を狙って、一戸建てを造ったっぽい。

鈴が峰5の地図

まず最初に住居侵入・・・っていったら語弊があるが、お邪魔したのが「鈴が峰5」という地区。どうやら、地区ごとで建物のコンセプトが違っているらしい。数字でシンプルなブロック分けをするところが、格好いい。無機質さが、近未来的でクールだった時代なのかもしれない。今だったら、「すずらん」「りんどう」みたいな名前で暖かみを演出するんじゃないか?

そういえば、おかでんが通っていた小学校は「○○第九小学校」だったっけ。9番もナンバリングする前に、普通は飽きて別の名前にするだろ、と思うが昔はそれでも良かったらしい。

この地図だと、上が山の麓、下が山の上になる。建物同士の向きが微妙にズレていたり、戸数が列ごとにバラバラなのは、山の斜面形状を考慮した結果なのだろう。建築家泣かせだな、こりゃ。

一見普通の団地に見える

いざ、団地を見てみる。

各階2戸ずつに1つの階段があるスタイルはオールドスタイルアパートの定番。新造マンションでこの形態は皆無なので(高級感を演出する場合を除く)、このスタイルは今では都合がよろしくないという事なのだろう。確かに、階段の数が多いと管理人さんの掃除が面倒。

ベランダが小さいのも時代背景なのだろう。最近じゃ、自家菜園が作れるくらいの広いベランダのマンションもざらだが、ここだと洗濯物を干すのも難儀だ。

せっかくの山の斜面だが、斜面に横を向く形で建物が建っているため、ここの住人は眼下の景色を楽しむ事はちと難しい。なぜ、せっかくの地の利を活かさないのだろう?不思議だ。

それ以外はこれといって特徴はない。・・・と思ったら、あれれ。細かいところで、形がいびつだ。隣の家のベランダと、高さが違う。窓の位置も違う。デコボコにデザインするという気合い入りまくりな作りだ。

と、思って、改めて建物全部を見たら、隣同士だけジグザグに高さを変えているのではなく、建物全体が緩やかに高さが変わっている事に気がついた。つまり、建物右端における「1階」部分は、左端の2階くらいの高さにある。それが、各戸ごとに階段状に高さが少しずつズレていて、ぱっと見は気付かないけど、良く見ると変わった形であることに気がつく。

うわああ、面倒くせぇデザインだな。普通、こういうのって山の斜面に盛り土をするか削るかして、平地の上に建てるものだろ?それを直接斜面の上に建てちゃいましたか。

建築士さん、山の斜面の角度を詳細に調べ、実際に建てている間に設計図との微妙なズレを調整していただろう。外観はシンプルだけど、地味に凄い。よーやるわ、と驚く。

すごい形だ

鈴が峰、というのはもともと山の名前だ。その東側斜面上部に広がっているのが、この地区。

これこれ、これですよ。こういう「うわ何だこれは?」という作りの集合住宅を期待していたのですよ。このわざとらしい近代味!

歴史があるアパートって男のコの味だよな。

何だか箱状の、しかも組合せに失敗した立体パズルのような形をした建物がずらりと並ぶ。どうしてもデコボコなデザインにしたかったらしい。凹んでいるところ、勿体ないでしょうにと思うがデザイン重視。恐らく、ルービックキューブのように真四角にすることは容易だっただろうが、それだと「無機質で人間らしさがない」ということなのだろう。かといって、デコボコの前衛的デザインにするともっと無機質になってしまったのはご愛敬だが。

「日本の家はウサギ小屋」と揶揄された時代だろうから、せめてデザインだけでも、と気概が感じられる。当時は建築デザインってあんまりお金がかからなかったのだろうか?公営住宅だからこそできるぜいたくだったのかもしれない。

でも実際のところは、現代ほど建築基準が厳しくなく、耐震やらなんやら気にしなくて良かった時代なので、やりたい放題できたあ、というのが実情だろう。

とはいえ、さすがにこの建物は「山の斜面に反って斜めに家が建つ」という事はやっていなかった。さすがに室内に段差があったらイヤだもんな。石垣を組んで、その上に建てられていた。

沢山建物が建っているっぽい

このあたり一帯は「鈴が峰東住宅」と呼ばれているようだ。

後で気がついたのだが、このブロックは市営住宅で、先ほどの「鈴が峰5」のように数字が付けられているブロックは公団(現:都市再生機構)住宅となっているらしい。

で、この市営住宅の方だが、何だかやたらと建物がいっぱい。

写真の地図は、上側が山の麓、下側が山の上になるのだが、数世帯分で1つの建物が造られ、それが波打ち際の消波ブロックのようにずらりと並んでいる。少ないところで2世帯、多いところでも6世帯しか入らない程度の建物が、その数なんと57棟。まとめてドカンと大きな建物を建てようと思わなかったんかい、と疑問に思うが、山の斜面はそこまで親切じゃあない。山の凹凸に合わせて、パズルのピースをはめるように家を建てるとなるとこういう小規模住宅の集合体になってしまうらしい。

これがひな壇の正体

うわあ・・・。

建物の脇から、山の上方面を見上げると、階段状にどんどん積み上がっていく建物。

これが、麓から鈴が峰を見た際の「ひな壇」の正体なのか。(実際は半分正解で半分間違い。後述)

人類は昔、バベルの塔を建てて神の怒りを買った。そんな派手な塔を作るから怒られるんじゃねーか、だったら山の斜面使ってこっそり標高稼いで建物建てちゃおうぜー、という事なのかね。

それにしてもこの段差!どうしてここに建物を建てようと思った?更地の時は、ホント単なる山だぜ。団地に向いているとは到底思えない。力業でねじ伏せました、やったぜ父ちゃん、俺山を征服したぜ、といった感じ。

こんな団地が可能ならば、もう日本はどこでも団地が造れるではないか。富士山だとか凄い場所でなけりゃ、なんということはない。

うお、なんか陸橋があるぞ

階段を登ってみる。

まず気になるのだが、正面の階段の頭上になにやらカタパルトのようなものが。これは一体何。単なる屋根にしては長すぎる。

上のひな壇に移動できるのだった

うお。階段を登ると、その「カタパルト」は上の斜面に続く陸橋になっていた。

その先には、まだまだ続くぞ、鈴が峰東住宅。

まず、建物内で縦移動して、その後に陸橋で横移動。これをひたすら繰り返して高度を稼いでいくのだった。

どうやっても年寄り、住めないじゃん。

市営住宅という性質上、高齢者など、ハンディキャップを持つ人の居住が多いと思われるが、この建物そのものが既にハンディキャップ状態。これ、足腰が弱ってしまったらとてもじゃないが住み続けられないぞ。でも、こういうところに住む限り、毎日がトレーニング。そう簡単に足腰が弱ることはないのかもしれない。毎日20リットルの水を麓から背負い、炊事洗濯に使用するのが日課・・・いや、さすがにそれはないか。

正面の建物は、左右対称になっていない。デザインをあれこれ試している、実験工房の様相を呈している。多分、左右別にしなければならない地質学的制約があったんだと思う。・・・というのはありきたりな発想だろうか?ひょっとしたら、デザインを大量に建築工学の学生さんに作らせ、それを片っ端から実証実験として採用したとか。

ひな壇遠景

ずらりと並ぶアパート。

どこか一棟、こっそり引っこ抜いても気付かれないんじゃないか?というくらいたくさんある。

もしくは、こっちの棟とこっちの棟を入れ替えて、さて間違いはどれでしょう?みたいなクイズも可。画一化されているようで、微妙にそれぞれ作りが異なるので、そういう「間違い探しクイズ」ができる。

これ、数戸で一棟を形成している、っていうのがなんだかハイソサエティなのかな?横一列にずらーっと建物をつなげた方が絶対に土地の効率が良いと思うのだが。

一戸建て感覚を貴方に、みたいなキャッチコピーで、「一棟につき数戸限定住居」を売りにしてるのかしらん。

それにしても、これだけたくさん家が並んでいると、戦艦大和の横っ腹にたくさん機銃が取り付けられている様を思い出した。

パイプラインは一蓮托生なのだ建物はたくさんあっても、上下水道などのライフラインは一蓮托生となっているようだ。

何しろ、山の斜面に沿って段々畑状になっているアパート群。山の一番上に貯水タンクを作れば、あとは重力に任せてじゃーと流せばよろしい。下水もまたしかり。

うっかり下水管が詰まると、標高が低い棟から順に排水が溢れてくる。そういう危険が気になる方はぜひ高いところに住みましょう。ただし、その山の上まで歩いて登るとなると「登山」みたいになってしまう場所柄なのだが。

二階に通じる階段は専用

無駄にデコボコしている

一戸建て感覚、というのは言い過ぎだが、例えば写真上の41棟は、4戸で構成されたサイコロ形建造物。階段は建物両側にあるので(普通こういう場合って、建物の真ん中に一つ作って、両側に玄関を配置するものだが・・・)、二階の家なんて、我が家専用階段ということになる。そのため、二階までの階段には趣味のガーデニングなんぞを飾っている。「団地だけど潤いのある生活を。ワンクラス上のアーバンライフを。」とでも銘打とうか?

なお、玄関扉だが、壁面に対して斜めに配置されている。実用性と効率性は無視して、デザインをあくまでも重視する姿勢はこういうところでも徹底している。

写真下は、建物の裏側上部から見下ろしたところ。表だけに留まらず、裏も手抜き無くデコボコしている。窓のひさしまでコンクリートで作る必要があったのか?などと思うが、まあそういうデザインだということで。

ここも変わった形状

倉庫専用廊下

石組み・盛り土ではうまくいかない場所については、建物をかさ上げして対応。

こういうところも、「斜め」な直線が至る所に出てきて、デザイナー鼻息が荒い。もうこれ、アンタの趣味だろ、と呆れる。

住居にしてはやけに狭い廊下があったので潜り込んでみたら、そこは各戸用の物置が並ぶスペースになっていた。これ、「鈴が峰東アパート内」という範囲指定で、ケードロ(地域によってはドロゲーとも呼ぶ)をやるとたまらんな。逃げるところ・隠れるところが無尽蔵にある。

一階がカーポート

バイクが多い・・・かな?

一階部分がカーポートになっている建物もある。あらゆるライフプランにお応えします、という勢い。市営住宅でこれはぜいたく。で、そのカーポートにはマツダ・サバンナRX-7が置いてあるあたりが何とも渋い。清く正しい広島市民ですな。

この住宅群は、散策すればするほど楽しい。建物の隙間から見える風景なんぞも愛でると、なおよし。建物は東側に向いているため、午後になると写真下のようなスペースは日陰になる。その点、あまり設計が良いというわけではないのだが、写真好きであればそういう「光と陰」を撮影するのが楽しいかもしれない。

なお、スクーターが結構駐まっていた。自転車もあることにはあるのだが、これだけ高低差がある場所において自転車はほぼ使い物にならない。団地内ならなんとかなるだろうが、ここから標高差100mくらいはあろうかという山の麓のJR駅までは無理だ。

ひな壇を見下ろす

東住宅のほぼ最上段から見下ろしたところ。

何だかここに来るまでは、香港のヒルサイドエスカレーター(世界一の長さを誇る。「アワレみ隊活動記録」の香港編参照)を思いだした。

広島市街が一望でき、また広島湾も見える格好のロケーション。ただし有事の際には電信探査機と高射砲を設置するので強制退去する事が居住の条件となる。うそだけど。

眺めは良いのだが、駅からは一番遠いし、一言で言えば不便。普通、高層マンションの場合「高層階ほど値段が高い」ものだが、この団地に限って言えば果たしてどうなのか、不明。

ただ、「市営団地」なので、あんまりそういう値段設定って無いのかも知れない。高齢者=優先的に標高が低い棟に入居。若いけど低所得者=標高が高いところで体を鍛えろワカモノ!とか。

なお、写真だとゆるやかな斜面であり、そのまま広島の平野部に繋がっているように見えるが、実際は全然違う。鈴が峰団地が終わったところでズドンと標高を強引に下げさせられる。油断してはいかん。

微妙なバリアフリー

感心するのが、この建物が造られたのは30年以上前のはずなのに、既にバリアフリーの概念が取り入れられていたということだ。

写真のとおり、スロープがある。

・・・ただし、そのスロープが無駄に緩斜面で、相当歩くハメになるのだが。よっぽど膝が痛い人でない限り、このスロープは使いたくないだろう。そもそも、車いすがターンできるほどの幅もない。うっかり車いすで突撃したら、カーブのところで立ち往生だ。

そもそもこの団地そのものがバリアフリーではないので、一体何がしたいのかややこしい。いいぞもっとやれ。

普通の団地であり、各戸に通じる階段であっても、それらが渡り廊下などで繋がっている以上「目抜き通り」となる道は存在する。麓から登ってきたらこの階段を使うことになるよね、とかバス停からだったらこの階段だよね、と。

だから、家によっては、朝早くから玄関の前をひっきりなしに通勤する人の足音がする、なんてことがあるだろう。「道路」ではなく「アパート内の廊下・階段」が目抜き通りになるのだから、その目抜き通り沿いの人は若干やかましいだろう。

長い陸橋付きのマンション

陸橋を別角度から見る

珍しく普通のマンションがあるぜ、と思ったら、何かつっかえ棒のようなもので斜面に寄りかかっているんですけどー。倒れるんじゃないか、このマンション。

でも実際は違って、この建物は上からも下からも入る事ができるようになっているのだった。斜面の上にはバス停があるので、バス停からだと上からどうぞ。麓から登ってきた人は下からどうぞ。

構造的に、このマンションはオートロックにするのが難しいな。各戸のインターホンに解錠ボタンを二つ用意しないといけない。

まさか上の階はVIPのみが通れる仕組み、なわけはないと思う。

ここの団地は総じて低層住宅が多いので、エレベーター無しの建物が多い。

しかし、さすがにここには付いていると思う。これでもし「階段で頑張れ」と言われたら、この建物に住む住民は必ずしや次回ロンドンオリンピックの日本代表候補だらけになると思う。

鈴が峰第三住宅

やや山を下に下ってみる。ここは「鈴が峰第三住宅」ゾーン。名前の通り、公団住宅だ。公団は公団で凝ったモン作るからなあ。なぜこの団地が「建築デザインの展示見本市」になってしまったのか、本当に不思議だ。

不思議といえば、図を見るとここは1号棟・2号棟と2棟しかない、ということだ。そして、二次元の地図にすると各戸(101号室、102号室・・・など)が平面に全部描けてしまっている。何だこれ。

建物の形は蛇腹みたいにジグザグしているし、これまた野心溢れておりますなあ。

建築を学んでいる学生さんに、「この平面図から貴方ならではのマンションを設計しなさい」という課題を出すのは大変勉強になると思う。

なんだか斬新なデザイン

で実際に見てみました第三住宅。

うわ、何これ。白い壁がまぶしい。ベランダが角部屋部分で斜めに作られているのが特徴的。リゾートマンションですかこれは。

こういうのをひょいと作ってしまうんだから、すげーよなあ。逆に言うと、21世紀って非常に保守的なデザインになってしまっているとも言える。でも、それでいいわ。この斜めベランダ、カッチョエエけど実用性としてはあまりないぞ。そもそも、最上階のベランダ見てみ?天井が無いぞ。雨の日はびしょぬれだ。洗濯物イチコロ。

あと、良く見るとやっぱりここも「階段で上まで登れぇ」というスタンスであり、エレベーター付けてやれや、とつくづく思う。

どうせ見かけ倒しで、中は「ああ間取りが狭い、昔ながらの家ですねハハハ」というものだろうと思った。そうしたら、たまたま中古不動産サイトでこの建物を発見!

仰天した。1981年建築ということなので、築29年(2010年時点)。それで最上階フロアの4階で1,100万円でございます。如何でしょう奥様だんな様。結構高いなあ。言っておくけど、広島物価でこれですぜ?相当なもんだ。

でもソレもそのはず、この家って4LDK、99平米もありやがんの。でけぇー。そして、LDKは16.5畳と大満足な作り。細かいところを見ていけば古いんだろうが、それでもスペックだけを見ると現在でも通用する。

980年代初頭で、100平米近い家・かつ広いLDKを用意していたって、この家は当時どれだけ高級感あったんだよ。昔は一家四人が住むのに3DKから4DKくらいが普通だったんじゃないか?それがLDKって。かっけー。




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