今さらながらの花粉症に怯え、せめて家を安全地帯にしたいがために空気清浄機を3台も買った話(+ブロワーが大活躍した話)

最後にリビングをどうするんだ問題が残った。

この期に及んでまだ空気清浄機を買うのか?と我ながら思う。エナジードリンクの飲み過ぎで躁状態になったのか。注意深く自分の心を観察しつつ、それでもさらに空気清浄機を買い足すかどうかを考える。できるだけ慎重に。

わが家にはれっきとした事実がある。それは、リビングが花粉に対してレッドゾーンのままだということだ。

ロボット掃除機が走り回ろうが、ブラーバがフローリングを床掃除しようが、状況が改善していない。

普段は問題なく暮らせている。しかし、ひとたび2歳児の弊息子タケが家を走り回ると、やっぱり目が痒くなったりクシャミが出る。どういうことだ?ちゃんと毎日欠かさず掃除している場所なのに。

走る振動で花粉が舞い上がるらしい。どこにあるんだよ、そんな花粉。花粉だけ色が付く染料があるなら、それを空気中に散布したいくらいだ。

タケが着ている服に花粉が付着しているという可能性はある。でも、朝からまだ家から一歩も出ていない状態でも僕たちの鼻がムズムズするので、どうやら家の中に問題があるっぽい。

部屋に備え付けられた24時間換気口のフィルターを掃除したり交換したりしても、状況が改善したような気がしない。

たぶん、この時の僕の心境としては、実際に花粉が舞っているかどうかは大した問題ではなかったんだと思う。空気清浄されていない部屋がある、ということが不満だし不安だったんだろう。

ということで、1台め、2台めを次々と導入し、「なるほど空気清浄機というのはこういうことか」と状況がわかってきたところでリビング設置用の3台めが登場。

今回買ったのは、ダイキンのMC55Z。

空気清浄の単機能モデルだ。

家にはすでに比較的大きな加湿専用機がある。これ以上、「加湿空気清浄機」が増えると、すでにある加湿器が邪魔になって捨てないといけない。それは残念なので、リビングは空気清浄機単体を買うことにした。

価格.comで調べると、空気清浄機/加湿空気清浄機のジャンルで1番の人気モデルだ。

しかし悔しいことに、空気清浄のスペックとしてはほぼ同じの同社製品、ACK70Xの方が加湿機能がついていて値段が安かった。なんで加湿機能がついている方が安いんだよ。

ダイキン
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ACK70Xは型落ち品で、今はMCK70Yという後継機種が発売されている。そのせいで安く流通しているようだ。

ACK70XとMCK70Yだと姿かたちが全く変わっていて、シャープのように「型番だけ違う新商品が毎年出るけど、見た目も中身もほとんど一緒」という商売ではない。

じゃあ、ダイキンの空気清浄単機能のモデルも型落ちで安く売っているんじゃないか?と思ったが、それは見つけられなかった。そもそも、型落ち品が潤沢に流通しているのはシャープの特徴であって、それ以外のメーカーは基本的に新商品が出たら終売に向けて在庫調整をしていく。昔のモデルを売っているシャープのやり方が特殊なのだろう。

たまたまMC55Zをタイムセールで安く売っているお店を見つけたので、価格.comの最安値よりさらに安く買えたので良しとする。

これでわが家の空気清浄機導入は最後、ということでリビングの中央に設置されたMC-55Z。

最初の感想は「でかい!」だった。

わが家に導入済みの2台のシャープ空気清浄機は、奥行きが23センチだった。ダイキンは奥行き27センチ。わずか4センチしか分厚くなっていないのに、やたら威圧感がある。

奥行き27センチ✕幅27センチ✕高さ50センチ。

スペックは予め確認していたのだけど、思っていたものよりも3割ほど大きい印象だった。まるでカホン(箱型のパーカッション)のようだ。

「加湿機能付きかな?」と思ってしまうが、いやいや、空気清浄だけでこのサイズ。

ただ、やたらと軽い。いや、6.8キロあるので軽くはないんだが、重たい箱のイメージなので、いざ手に取ると軽く感じてしまう。錯覚だ。それもそのはず、中に入っているのは基本的にフィルターとファン、プラスアルファの電子機器少々。シンプルにそれだけだ。

この製品は両サイドから風を吸い込み、上から放出するという仕組みになっている。下半分は、キッチンの換気扇にあるようなシロッコファンがついていて、そこで吸い上げた風はフタのように取り付けられたフィルターを通過して上のスリットから吹き出る。

ついでに、本体正面の下にちょっとしたスリットがついていて、床近辺のホコリや花粉を吸い込む効果がある。

シャープが主張する「コアンダ効果」の背面吸気よりも、よっぽど納得感がある。というか、単に力技でどうにかしちゃおうという潔さがある。

加湿機能なしでこれだけデカいのだから、加湿機能がついたらもっとデカくなる。

先ほど比較対象にしたACK70Xの場合、奥行き28.7センチ✕幅39.5センチ✕高さ60センチとなる。ああ、口コミで「とても大きい」と書かれているけど、たしかにそうだろうな。今目の前にある、27センチ✕27センチ✕50センチでビビっているくらいだから、それよりもデカいとなるとビビるどころか、置き場に困る。

空気清浄のために家が狭くなって快適ではなくなるのって、本末転倒だ。

もう今どき、いっそのこと新築分譲マンションなら空気清浄機能をビルトインしてくれよ・・・と思う。でも、そりゃ無理だ。空調と違って、空気清浄機を天井に設置することができないからだ。ホコリなどを吸うためにも、床付近に空気清浄機が置いてある必要がある。ビルトインで空気清浄機を取り付けるなら、床近辺に穴が開いていないといけない。どうするんだよ、それ。

技術的には可能でも、家具の配置など人それぞれだから変なところに穴が開いていたら役に立たないだろう。やっぱり、後付けにせざるをえないのか。

このダイキン製の空気清浄機、デカいけれど「今動作してますよ!」感がしっかりするので買って良かった。

つくづく思うのは、空気清浄機って「デカいは正義」ということだ。結局どれだけの空気をフィルターで濾過するか次第で性能が決まるので、デカいフィルターとデカいファンを搭載したマシンが勝つ。「大は小を兼ねる」という言葉を地で行く、そんなジャンルの製品だ。「小さくても空気清浄機能はすごい」というのは、多分魔法でも使わないと無理だと思う。(クレベリン、お前のことだぞ)

空気清浄機の口コミを調べていると、「利用する部屋の2~3倍の広さが適用となるスペックの商品を選べ」という助言を見かける。つまり、6畳の部屋で使うなら最低12畳以上に対応する空気清浄機だし、15畳のLDKに使うなら、30畳以上のスペックが必要となる。

ご冗談でしょう、と思ったが、実際にこのMC55Z(~25畳)を導入してみて、その意味がよく理解できた。

空気中の匂いを脱臭するなら、部屋の空気が緩やかにかくはんされる程度の風量でも十分だ。でも、ホコリや花粉といった重量があるものを吸い取って欲しい!家からイヤなものがなくなって欲しい!と願っているなら、部屋の隅々まで十分に風が届くパワーが必要だ。

弱いパワーだと、空気清浄機の周辺1~2メートルの空気だけをぐるぐるとかき混ぜて終わり、になってしまいかねない。それじゃあ意味がない。

ダイキンの筐体がやたらとデカいのは、空気をかき混ぜる本気度の現れ、と理解することにした。

この機種で良い点として、ホコリセンサーが搭載されていることが挙げられる。えっ、これまでの2機種にはついていなかったの?と思うが、はい、ついていませんでした。これは完全に油断していた。

帰宅してバサバサやっているとLEDランプが黄色または赤色に変わり、ゴーッと風力が強くなる。「おお、ちゃんと反応しているな!」となんだか嬉しい気持ちになるものだ。しかしこれは「匂いセンサー」が反応したにすぎず、ホコリを感知したものではないのだった。

なんだよ、てっきり「花粉発見!」と空気清浄機がお仕事してくれていると思ったのに。違ったのか。

その点、このダイキン製品にはホコリセンサーがある。リビングがわが家の中では一番広く、子どもがドスドス動き回る空間だ。なので、ホコリが舞い上がったら即反応できる機能を持っているのはありがたかった。

ただ、子どもがいる家庭として2点ほど問題はあった。

(1)チャイルドロックの設定がリモコンからしかできない
空気清浄機をリモコンでモード変更する機会なんてまずないので、リモコンは片付けている。そのため、チャイルドロックは使っていないのだけど、子どもが時々本体の電源を触ってしてしまう。

(2)空気清浄機の上を子どもが荷物置き場にしてしまう
高さ50センチ。27センチ四方の広さがあるので、子どもにとっては格好の物置場だ。しまじろうのぬいぐるみとか、読みかけの本とか、置いてしまう。空気の吹き出し口を塞がれたら故障の原因になりかねないので、子どもには「ここにモノを置いちゃ駄目だよ」と何度も教える必要がある。

まあ、そんな問題は些細なことで、広い部屋を十分に換気していると思う。3メートル以上離れた場所でも、空気清浄機のせいで部屋の空気が流れているのを感じることができるくらいだ。室温が低いときは、この風が寒く感じる。そのくせファンの動作音は小さいので、快適だ。買ってよかった。

これにより、わが家は空気清浄機が3台体制となった。もうこれ以上買う余地はない。一段落だ。

おかげで、わが家に長らく置いてあった脱臭機は壊れる前に使い道を失い、倉庫行きとなった。

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これはこれで単機能ながらよく頑張ってくれたと思うんだが、もう今の家において置く余地がなくなっちゃった。使ったり使わなかったりした時期があるけれど、足掛け8年お疲れ様でした。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • コロナの除湿機を使ってて気に入ってるので、なら空気清浄機は?と思って調べてみたら空清のほうは製造してませんでした。なんで?と思ったけど使ってる技術が違うからかもしれませんね。
    除湿機なら既にあるエアコンの一部みたいな感じの構成でいけるけど、空気清浄機となるとまたいちから設計しなきゃならずノウハウもない、とか。
    また富士通ゼネラルも同様で、以前こちらで紹介されていた脱臭機を我が家でも導入してとてもよかった(旧型を大量に買って各部屋に配置したほど)のだけど、今回見てみたら上位機種に加湿機能つきのものはあるけれどいわゆる「空気清浄機」は無い。除湿機に比べると機能的には近いと思うんだけど…もしかしたら既に他者から多数出てるので、今から参入しても競争力が…という判断なのかも?なんて思いました。

  • 一平ちゃん>
    富士通ゼネラルの、「金属触媒によって脱臭。触媒は1日ごとに加熱して機能が復活」という発想はほんとうに素晴らしいと思う。
    今の空気清浄機は、脱臭機能がついているけれど活性炭フィルターによるものなのでだんだん性能は落ちていくはず。

    富士通ゼネラルの技術で空気清浄機を作っても良いと思うんだけど、今さら参入してもシェアが取れないのかもしれない。既存メーカーが強すぎるから。

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