今さらながらの花粉症に怯え、せめて家を安全地帯にしたいがために空気清浄機を3台も買った話(+ブロワーが大活躍した話)

2023年春の花粉は過去10年で最凶最悪の量なのだという。

年々スギ花粉の飛散量増大がニュースになっていて、花粉症に悩んでいる皆様においては「ご愁傷さまです」としかいいようがない。これはひどい人災だ。

高度経済成長期に作った橋や建物、土木建造物が半世紀以上経過して老朽化しまくり、今後誰がどのような費用負担でメンテしていくんだ?ということが問題になっている。その一方で、植物のほうでも高度経済成長期以降に植えた杉が花粉をばら撒き、「どうすんだよ、これ」と問題になっているのだから皮肉だ。

人工建造物からも、植物からも往復ビンタをくらっている状態。

とか言っているうちに、いよいよ僕ら夫婦も花粉症になったっぽい。どうも、外出先から戻ってくると目がかゆい。

昨年、一昨年あたりからどうも春先は不穏だな、と思っていて、昨年は「この状態が来年も続くようなら、来年は空気清浄器を買う!」といしに宣言していたくらいだ。で、案の定今年もですよ。

コロナ時代の花粉症だな、と思うのは、普段から外出時にマスクをしているおかげか、僕もいしも鼻水とクシャミは全然出ない。そのかわり、目が痒い。なるほどねぇ。

昔の人は、「花粉症だから春はマスクをする」だった。でも僕らみたいに、「花粉症には関係なくマスクしていたら、花粉症になった。結果、目だけが痒かった」というパターンが現れている。

いずれにせよ、不快だ。

痒いのがイヤなだけでなく、「家という本来安全だと思っていた場所が安全じゃなかった」ということがイヤだ。

特に、弊息子タケが親の静止を振り切ってドスンドスンと走り回ると、その直後から痒さが再発する。おい、どうやら花粉はわが家の床に落ちているっぽいぞ。

わが家はロボット掃除機が毎日動いているし、目が痒くなって以降は今まで以上に律儀にブラーバによる床の拭き掃除を行うようにしている。それでも、タケが走ると目が痒い。

下の階に騒音でご迷惑をかけないように、リビングにはジョイントマットが敷いてある。そのせいで、ロボット掃除機が完璧に部屋の細かいホコリや花粉を吸い取ってくれているかどうか、怪しい。

疑い出すときりがない。「ロボット掃除機で掃除が不十分なら、追加でマキタのスティッククリーナーを使って掃除を徹底しよう」としたけど、なにせ敵は目に見えないサイズだ。どこまでやったら安心できるのか、さっぱりわからなかった。

そもそも、部屋の隅っこやソファの下とか、掃除しづらい場所にひょっとすると花粉が潜んでいるかもしれない。それが、2歳児という地震源が動き回ることで舞い上がり、我々のいる空間を漂う可能性が心配だ。

家が安全な場所ではないかもしれない、というのは我慢ならない。もう、空気清浄機の導入は決定だ。あとはそれが1台なのか、各部屋に設置するのか、の追加判斷待ちなだけだ。


空気清浄器、というのは調べれば調べるほど発想はシンプルなものだ。

空気フィルターとファン、基本はこの2つで成立している。空気フィルターに部屋の空気を流し込み、汚れを濾し取る。それだけだ。

究極的には、フィルターを天井から吊るし、そこめがけてサーキュレーターで部屋の空気を送り込めば空気清浄器として成立する。

ただそれでは商売にならない、というか差別化が図れないので、各社「プラズマクラスターを放電しますよ」とか「ナノイー」だとか「ストリーマ」といった付加価値を追加している。あと、空気清浄器単体じゃなくて、加湿機能もついたタイプが主流だ。

あれこれ機能をつけることで、「単にフィルターに空気を吹き付けてるだけ」というコモディティ化を防ごうとメーカー各社は必死だ。

しかし、プラズマクラスターを始めとする各種技術はオカルト的であり、僕はマユツバで捉えている。実験をして結果を伴っている、とメーカーは言っているので、素人によるレッテル貼りは駄目だけど。

たとえばシャープの場合、高濃度でプラズマクラスターを放出できる機種になると、「ストレス軽減」や「集中力向上」の効果も期待できるとしている。マジか。すげえな(棒読み)。

いずれ、更に高級機種になると「金運UP」とか「家内安全」とかどんどん明るい未来を切り拓いていきそうな気がする。

ということで、半笑いでこういう日本メーカー(シャープは台湾メーカーだけど)の商品戦略を眺めていたが、いざ自分が空気清浄器を買うとなると他人事じゃなくなる。「数千円の差しかないなら、プラズマクラスターが多く出る機種のほうが良さそうだ」なんて考えてしまった。我ながら煩悩すぎる。


5ちゃんねるや価格ドットコムで口コミを見ていると、「加湿をしたければ専用機に任せればよくて、空気清浄器は空気清浄機能だけで十分だ」という意見を多く見かける。しかし、商品をあれこれ探すと、空気清浄器単体というのがそもそも少なく、しかも加湿機能がない割には値段が高いということがわかった。

なんで単機能なのに値段が高いんだよ。おかしいだろ。

加湿空気清浄機の方がよく売れて、生産のロットが大きい分安く作れるのだろうか。

空気清浄器単機能のメーカーとして、ネットでよくおすすめされていたのがスウェーデン製の「ブルーエア」だった。

これぞシンプルな空気清浄器。なにしろ、411や3210といった型番の商品は、円筒形のHEPAフィルターの上にサーキュレーター的なファン乗っけただけのものだ。シンプルすぎるにも程がある。フィルターはむき出しなので、「プレフィルター」と呼ばれるストッキングみたいなものを履かせて運用する。

こういう潔さはむしろ好きだ。ゴチャゴチャ機能がついていて高性能っぽく見える商品よりも、力強い印象を受ける。いっそのことブルーエアを買おうと思ったが、「フィルターはだいたい半年ごとに交換」というのにビビってしまい、結局購入に踏み切れなかった。

シャープ、パナソニック、ダイキンといったメーカーは「10年交換不要」を謳っている。それと比べて、年に1-2回、数千円のフィルターを買わないといけないのというのはちょっと分が悪い。

いや、そももそ10年もフィルター交換不要だなんて、信じられない。吸着したホコリや匂いはどこへ消えたんだ?お金はかかるけれど、定期的にフィルターを交換してくださいね、と言うほうがむしろ誠実に感じる。

こういうのは「消費者の感じ方次第」であって、ほんとうに判斷が難しい。

そもそも、マジでほこりっぽい・花粉が気になる家なら、やるべきことはお掃除の徹底だ。掃除機をかけろ。空気清浄器に頼るのは本来スジが違う。もし本当に空気清浄器が家中の花粉を吸い取ってくれるのだとすると、それは扇風機並の風が機械から吹き出て、家中の空気が猛烈に撹拌される状況でないと成り立たない。

とにかく、床に落ちている花粉が舞い上がって、さらに空気中を漂って、空気清浄器のフィルターにたどり着かなくちゃいけない。

そんな風力、空気清浄機には無理だ。

技術的にはもちろん簡単に突風を作り出せる。しかし、それをやるとうるさいし、生活に支障が出るので実装が難しい。せいぜい「当たり障りのないレベルで空気を撹拌し、あわよくば花粉をキャッチしちゃおう」というのが関の山だろう。

というわけで、空気清浄機というのは「無いよりあったほうがマシ」「気休め」程度に考えておかないといけない。過度に期待すると、がっかりするはずだ。


10年ちかく前、そんな僕は1台の空気清浄器を買っていた。8畳1間の1Kマンションだったのにデカいのを置いたのは、その家に引っ越す前に住んでいた家で僕があまりに掃除を怠ったために、ホコリだらけで家にいる間クシャミと鼻水が止まらない生活を送ったからだ。

そのとき買ったのはパナソニック製だったのだが、家中のホコリを吸うためにいろいろなギミックが用意されていた。空気の吸込口や吹き出し口のルーバーが電動で動き、風向を随時コントロールしながら家中の空気をかき混ぜる、という機能が備わっていた。他にも、家を不在にするときは最強の風力で一定時間動作し、人がいないうちに家中の空気を強烈にかき混ぜるという機能もあった。

理にかなっていると思うが、一方で可動部が多いこともあって故障しやすいという欠点があるようだ。僕自身、使っていた5年の間に2回修理工場送りになったし、廃棄する前は一部の機能が使えなくなっていた。

機能面ではすでに10年前の機種で満足していた。あれから10年、さぞや空気清浄機業界は機能向上しただろうな、と思って今回あれこれ調べてみたが、ワクワクするようなギミックはなく、大変にがっかりした。せいぜいスマホ連携が登場したくらいか。

スマホ連携は目新しいけれど、別にスマホで遠隔操作をする必要性を感じないし、外出先で自宅の空気の汚れを見てもしょうがない。

じゃあ、10年前に僕がときめいた機能が今や標準装備として廉価モデルまで採用されているのかというと、そんなことは全然なかった。

むしろ僕が昔買ったのと同じ機能が搭載された機種を買おうとすると、何万円も割高になっていた。物価高・資源高の影響だろうが、がっかりした。


中国にXiaomi(シャオミ)というメーカーがある。スマホの製造を皮切りに、今や猛烈なスピードで総合家電メーカーへと進化している。そのXiaomiがシンプルな空気清浄器をとても安く売っている。これを買おうかどうしようか、ほんとうに最後まで悩んだ。

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2023年3月時点で、13,000円弱。デザインは奇をてらっておらず、むしろ僕好みだ。ただ、3ヶ月おきくらいにフィルター交換を要求してくるというので、それにビビって選べなかった。

「フィルターの汚れを検知して、『そろそろ交換どきですよ』と教えてくれる」のではなく、単純に作動時間でタイマー管理されていて、一定時間に達すると「交換してください」メッセージが出るらしい。メッセージを放置していても使い続けることはできるようだが、あまり気持ちの良いものではない。

そのフィルターだが、日本の通販で買うと当然高いだろうから、毎度おなじみ中国の通販サイト、AliExpressで探してみた。すると、さしものAliExpressでも大して安くなく、だいたい3,000円くらいかかることがわかった。うーん、3ヶ月ごとに3,000円かー。粘って半年に1度の交換頻度にしても、年間6,000円。本体が安いとはいえ、ちょっと心配だ。

しかもこの「3,000円のフィルター」というのは正規品ではなく、謎メーカーによる信頼性に疑問符がつく互換品だ。「HEPAフィルターですよ、PM2.5対応ですよ」と謳っていても、どこまでその言葉を信じて良いものか怪しい。

花粉や汚れを吸わないニセフィルターを使っても、たぶん僕は気づくことができないだろう。だって、相手は空気だから。フィルターによる効果を目で見ることはできない。だから、怪しい互換品を買うよりも正規品を買ったほうがマシな気がする。

また、このXiaomiは中国仕様でセンサーが作られており、日本の一般家庭レベルのホコリや空気の汚れだとセンサーが反応しない、という口コミを何件も見かけた。せっかく空気の汚れに応じて風力を調整するセンサーがあるのだけど、相当汚れた空気にならないと反応しないのだという。

僕としては、「家の中に花粉が舞ってるぞ!」という状況をリアルタイムに検知して、即座に吸って欲しい。切実にそう願っている。なので、センサーが鈍いのは嬉しくなかった。それも、この商品を選ばなかった理由の一つだ。


センサーといえば、空気清浄器の口コミをたくさん眺めていると、頻繁に「おならを出すとすぐに反応したのでちゃんと機能していると思います」という文章を見かけた。あまりに「おなら」が話題に出てくるので、数百件以上の口コミを眺めているうちにウンザリしてきた。わかったわかった、おならはもういい。おなら以外の話を聞かせてくれ。

みんなおならが大好きなんだな。

一番わかり易い、「匂い発生源」がおならだ。それはわかるんだが、口コミの中であまりに数多く登場するワードなので「もういいよ」と思った。

少なくとも、「おならを出したけど、反応しなかった」という空気清浄器は存在しないようなので、今さらおなら基準で性能を評価しなくても良いと思う。


空気清浄器のメーカー別シェアを見ると、国内での圧倒的1位はシャープだった。次いでパナソニックとダイキンで、この3社で約3/4を占める。

そういえば、公共施設や病院の待合室でもよくシャープの空気清浄器を見かける。

どのメーカーの空気清浄器が良いのかよくわからないので、「シェアが高いメーカーの製品は良いものなのかもしれない」という観点でシャープについてあれこれ調べてみた。

僕にとっては、シャープの空気清浄器は形が変で気に入らないモデルがいくつもある。・・・ただし、値段が安い。他メーカーよりもえらく安い。「空気清浄器なんて気休め」と思いつつ買う立場にとって、この安さは正義だ。ううむ、どういうことだこれは?

型番を見て、ようやく合点がいった。シャープは、型落ち品が当たり前のように流通しているのだった。しかも、1年前の型落ち品どころか、2年、3年前のものもザラに出回っている。そういうのが安く売られているのだった。

空気清浄器はもはや目立った進化は難しい世界になっている。なので、数年前の型落ち品を買っても、大して性能に差はない。一方、型落ち品は当然安い。

パナソニックやダイキンは、型落ちとなった製品はせいぜい1世代前くらいまでしか流通しておらず、それも売り切れ次第終了だ。型落ち品を小売店舗からなくすことで、最新商品の販売促進とともに値崩れを防いでいる。一方のシャープは、型落ち品もまだ生産し続けているんじゃないか?というくらい潤沢に古いやつが売られているのでびっくりだ。

結局、そんなわけで僕もシャープ製を選ぶことになった。だって安いから。なんだか悔しいけど、しょうがない。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • コロナの除湿機を使ってて気に入ってるので、なら空気清浄機は?と思って調べてみたら空清のほうは製造してませんでした。なんで?と思ったけど使ってる技術が違うからかもしれませんね。
    除湿機なら既にあるエアコンの一部みたいな感じの構成でいけるけど、空気清浄機となるとまたいちから設計しなきゃならずノウハウもない、とか。
    また富士通ゼネラルも同様で、以前こちらで紹介されていた脱臭機を我が家でも導入してとてもよかった(旧型を大量に買って各部屋に配置したほど)のだけど、今回見てみたら上位機種に加湿機能つきのものはあるけれどいわゆる「空気清浄機」は無い。除湿機に比べると機能的には近いと思うんだけど…もしかしたら既に他者から多数出てるので、今から参入しても競争力が…という判断なのかも?なんて思いました。

  • 一平ちゃん>
    富士通ゼネラルの、「金属触媒によって脱臭。触媒は1日ごとに加熱して機能が復活」という発想はほんとうに素晴らしいと思う。
    今の空気清浄機は、脱臭機能がついているけれど活性炭フィルターによるものなのでだんだん性能は落ちていくはず。

    富士通ゼネラルの技術で空気清浄機を作っても良いと思うんだけど、今さら参入してもシェアが取れないのかもしれない。既存メーカーが強すぎるから。

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