空気清浄機3台を買ったので、これにて花粉症対策は万事終了!・・・とはならなかった。
家のあちこちを見て、花粉がどこに潜んでいるのか考えているうちに、「布団も、カーテンも、部屋の角っこに微妙に残っているだろうホコリも、全てが怪しい」と思うようになってきたからだ。
そういう疑いを晴らすためには、空気清浄機だけではどうにもならない。いくらなんでも、空気清浄機が布団の花粉やホコリを吸ってくれるわけがないからだ。
いっそのこと、レイコップ的な布団クリーナーを買おうかと考えたが、いくらなんでも散財が過ぎるのでやめた。寝ている間に目が痒くなるので、布団はどうにかしたかったけど、単機能家電をあれこれ買い足していくのはお金も保管スペースも無駄だ。
「吸引」を諦めたかわりにポチったのは、「排出」するほうのメカだった。それはこれ。

マキタのブロワー。
ブロワーといえば、公園やお墓で、作業のおじさんがデカいやつで落ち葉を吹き飛ばしている光景をよく見かける。まさにアレだ。
花粉症対策でブロワー、というのは僕の独創で、誰かのブログとか口コミを参考にしたわけじゃない。
そもそも購入を考えていたのは、玄関の砂汚れをどうにかしたい、と考えていたからだ。
弊息子タケ2歳、最近はよく砂場に出撃し、たくさんの砂を引き連れて家に帰ってくるようになった。コンクリートのたたきの玄関ならいざしらず、光沢のあるタイル張りの玄関であるわが家の場合、この砂は看過できないものだった。
砂がちょっとあるだけで見苦しいし、砂を踏むとタイルに細かいキズが入る。今はいいけど、だんだんと不可逆的にタイルが汚れてくすんでいくのは目に見えていた。
砂というのは見た目以上に重たい。掃除機で吸えなくはないのだけど、一発でスカッと吸い取れないのはストレスだった。かといって、ほうきで掃いたり、濡れ雑巾で拭いたらタイルが傷つく。
だったらブロワーで吹き飛ばしたらどうか、というのがそもそもの発想だった。
ブロワーで砂を飛ばして玄関から外に追い出せるなら、ラクだ。毎日汚れに気付き次第、すぐに対応ができる。これまでのように雑巾で拭くのは、腰をかがめないといけないし掃除の準備と片付けもおっくうだった。その点、ブロワーなら心理的ハードルが低い。
この発想を展開して、家中の「花粉やホコリが溜まっているであろう場所めがけて、強風を吹き付ける」ということを画策したわけだ。
当初、「洗面台にあるドライヤーで代用できるのではないか?」と思って試してみた。しかし、まるで役に立たなかった。髪の毛を乾かす専用のドライヤーと、「モノを吹き飛ばす専用」のブロワーとではそもそも目的が違う。

購入したのは、マキタのUB100DZというモデルだ。
10.8Vバッテリーで駆動するので、すでに家にあるマキタの掃除機バッテリーと互換性がある。
当初バッテリータイプのブロワーを調べていたら、18Vバッテリーに対応したマキタ製品が見つかった。えー、わざわざブロワーのために18Vリチウムイオンバッテリーを買って、さらにはそれ用のバッテリーチャージャーを買わないといけないの?それはあまりに高コストだ・・・と諦めていたら、ほかにも14.4Vや10.8V対応のブロワーも商品ラインナップにあることを知った。
マキタ、すげーな。ただでさえ数多くの電動工具があるというのに、その電動工具それぞれにバッテリー容量の違いで別モデルが存在するのか。マニアックにも程がある。
「これは小型軽量のほうが取り回しがいいから10.8V」「こいつはパワーが必要だから40V」などと職人さんのTPOに応じて使い分けることができるらしい。
最近、マキタは40Vバッテリーで駆動する電動アシスト付き自転車や電子レンジを発売するなど、マニアックに磨きがかかっっている。こういうメーカーはとても面白い。
それはともかく、10.8V対応のブロワーがあるなら渡りに船だ。早速購入した。
じつは、バッテリー駆動するものよりも、電源ケーブルによってコンセントから給電するタイプのほうが遥かに安い。
マキタのバッテリー式のブロワーがバッテリー別で8,000円近くするのに対し、コンセント給電式ならその1/3の値段で売っている(ただし、聞いたこともない中華メーカーだが)。さんざん悩んだが、取り回しが自由自在なバッテリー駆動型のものにした。
この選択は正解だった。むしろ、コンセント付きを買わなくてよかった。危ないところだった。
こういうのはサッと取り出してスッと掃き掃除できてこそ、掃除する意欲が沸く。手間がかかっちゃ駄目だ。
また、「せっかくだからあっちの部屋も、こっちの部屋もやっておこう」という「ついで掃除」ができるのもワイヤレスの良いところだ。バッテリー駆動で正解。というか、僕にとってはそれ一択だ。

ブロワーで掃除をするときは、もちろん家族がいない時間帯や部屋で行う。
空気清浄機の風力を予め最強にセットしておき、自分もマスクをし、万全の体制にしてからブロワーを使う。
部屋の隅っこ、カーテン、窓枠、テレビの裏、エアコンの上・・・
普段手が届かないところを中心に、強風を吹き付ける。やる順番を間違えると、ますます部屋の奥にホコリを押し込んでしまうことになるので、風を吹き付ける場所と順番、向きは注意しなければ無意味だ。
玄関の砂ぼこりも、屋外に押し出す。たぶん、花粉がよく落ちている場所でもあるだろうから、これで少しスッキリした気持ちになる。
一番ホコリが出てきたのは、なんといっても洗面所だ。洗濯乾燥機の両脇からホコリがごっそり舞い上がったので、「ヒャア!」と叫んで逃げたくらいだ。服に付着していた花粉がこの空間にもあるはずなので、空中に高らかに舞ったはずだ。
家中に舞ったホコリと花粉を、3台のフル稼働中の空気清浄機がキャッチしてくれればいい・・・ということで僕は一旦家の外に退避。これを何日か繰り返してやっていると、ずいぶんスッキリした。目のかゆみは消えたし、「家のどこかに花粉があるのでは・・・」という疑いも晴れた。
これにより、一応わが家でレッドゾーンはなくなったと認定。今後も家に花粉を持ち込まないよう、玄関先で服をバサバサやる運用をしつつ、屋内では快適に過ごしていく。
(この項おわり)
(2023.03.31)
コメント
コメント一覧 (2件)
コロナの除湿機を使ってて気に入ってるので、なら空気清浄機は?と思って調べてみたら空清のほうは製造してませんでした。なんで?と思ったけど使ってる技術が違うからかもしれませんね。
除湿機なら既にあるエアコンの一部みたいな感じの構成でいけるけど、空気清浄機となるとまたいちから設計しなきゃならずノウハウもない、とか。
また富士通ゼネラルも同様で、以前こちらで紹介されていた脱臭機を我が家でも導入してとてもよかった(旧型を大量に買って各部屋に配置したほど)のだけど、今回見てみたら上位機種に加湿機能つきのものはあるけれどいわゆる「空気清浄機」は無い。除湿機に比べると機能的には近いと思うんだけど…もしかしたら既に他者から多数出てるので、今から参入しても競争力が…という判断なのかも?なんて思いました。
一平ちゃん>
富士通ゼネラルの、「金属触媒によって脱臭。触媒は1日ごとに加熱して機能が復活」という発想はほんとうに素晴らしいと思う。
今の空気清浄機は、脱臭機能がついているけれど活性炭フィルターによるものなのでだんだん性能は落ちていくはず。
富士通ゼネラルの技術で空気清浄機を作っても良いと思うんだけど、今さら参入してもシェアが取れないのかもしれない。既存メーカーが強すぎるから。