弊息子にタブレットを授ける作戦(その3)を懲りずに決行する

弊息子にタブレットを授けるという企みを、僕はいまだにあきらめていない。

彼がプロアクティブに情報を収集し、いろいろな学びを吸収する子どもになってほしい。そりゃ、僕の本心としては紙媒体の図鑑に親しんでほしいが、もはや今のご時世、タブレットという使い方によっては優秀な教育デバイスが存在するのだからそれを排斥するわけにはいかない。

彼にタブレットを使わせると、驚くほど熱心にパズルゲームができるアプリや日本語のボキャブラリーを増やすアプリに取り組む。その熱心さは、本を読むときとは違う。

ただ、幸いなことに彼は熱心にアプリを操作するものの、さほど執着はしていない。ご飯の時間になるとご飯に気が向くし、それ以外でも親と遊ぶ時間の方を好む。おそらく、2歳程度だと、まだタブレットに無我夢中になるほどの情報処理能力が脳に備わっていないのだろう。

これがいずれは、どっぷりとタブレット、またはスマホにのめり込むようになり、親が「うちの子どもはスマホばっかり見ている」と嘆くような子どもになっていくのだろう。

そうなることはわかっているのだけど、なんとかペアレンタルコントロール機能で利用時間を細かく制限し、対処していきたいと思っている。リスク、デメリットばかりを気にして、タブレットのメリットを見過ごすにはあまりにもったいないからだ。

過去、我が家では2台のタブレットが導入されてきた。

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1台目のタブレットはAmazonのFire HD8だった。これはAmazon独自のOSで動作するタブレットのため、インストールしたかった「しまじろうクラブアプリ」「こどもちゃれんじTVアプリ」がインストールできなかった。この端末は現在、大人たちがKindleで読書をするための端末として使われている。

2台目の、聞いたこともない中華メーカーによるタブレットは、あっけなく壊れた。

壊れる前から、「動作がびっくりするくらい遅い」「Wi-Fiがすぐに切れる」といった問題を抱えていたが、ある日そんな問題を帳消しにするように、電源が入らなくなった。もはや完全に真っ黒な重石に過ぎず、本当に最初から最後まで使えない端末だった。

教訓として、1万円台またはそれ以下で買えるようなタブレットは買っちゃダメ、ということだ。

ネットでAndroidタブレットの口コミを調べてみたが、まともに使えるメーカーはLenovo、HUAWEI、Xiaomi、Oppo、SAMUSUNG、NEC、Aiwaといった会社の製品らしい。それ以外の聞いたことがないメーカーは、いつ壊れてもおかしくないという覚悟で手を出さないといけないようだ。

スペックだけ見ると、1万円台でも魅力的なタブレットが存在する。しかし、よく見るとSoCの製造元が聞いたことがないもので、たとえクアッドコアだろうがメモリをたくさん積んでいようが、もともとの性能が悪いとどうにもならない。

価格.comやAmazonのレビューでタブレットを購入した人の意見を見ると、評価は千差万別だ。YouTubeが見られれば良い、という人やネットサーフィンができれば良い、という人は「このスペックで十分です」と言うが、それを鵜呑みにすると痛い目にあう。子供向けにタブレットを使わせる、ということは、ゲームの動作に耐えうる端末スペックが必要になるからだ。

「所詮幼児向けのゲーム」と僕は最初甘く見ていたが、この考えは間違っていた。もちろん、FPSゲームが動作するようなスペックは必要ないが、パズルのピースを動かすといった動作に対応しようとすると、最低限のスペックではまともに動かない。動作がカクカクしている状態でパズルなんて快適にできるわけがない。

結局、我が家に3台目として届けられたタブレットは、僕の「できるだけケチりたい」という気持ちが露骨に出てしまい、聞いたことがない中華メーカーのものになった。

クーポンも入れて、実売価格は25,000円くらい。まあまあ安い部類の商品なので、ちゃんと動作するかどうか不安だ。

この商品を選んだポイントとしては、値段だけでなく、SIMを刺してスタンドアロンで利用できるということだ。彼がこの端末を自由に外に持ち出して、調べ物をしたいと思ったらすぐに端末を起動できるようにしたい。そう願って、将来的にSIMを購入するつもりだ。いちいち親のスマホを使ってテザリングするというのは、クイックに端末を使いこなせない。

とはいえ、「子どもが野外でタブレットを使って調べ物をする」という発想が随分大人にとって都合の良い子ども像だというのは理解している。そんなに子どもは大人の期待通りには動かない。おそらく野外でも使えるゲームマシンと化すだろう。でもそれは仕方がない。

SIMの導入はすぐに行わず、しばらくこのタブレットを実稼働させるつもりだ。そのときの利用状況を見て、SIMを導入することになるだろう。

以前は、子供向けタブレットなのだから頑丈なバンパーがタブレット周辺に取り付けられていないと壊れる恐れがある、と思っていた。樹脂製のバンパーが付けられるタブレットであることが必須条件とさえ思っていた。

しかし、彼が今Amazon Fire HD8を時々使っている様子を見ていると、僕が危惧していたほど荒い使い方はしていない。最初、この端末をフリスビーのように投げるかと思っていたのだけど、そこまでの狼藉は行われていない。

なので、今回タブレットを買う際は、バンパーは全く考慮しなかった。というより、バンパーありの端末を選択基準にすると、まともな利用に耐えない子どものおもちゃ以下の端末しか選択肢に残らなくなってしまう。

もちろん、外に持ち歩いている最中にうっかり落とす、といったことは今後起こりうるだろう。そういう壊れるリスクを承知の上で、端末を購入した。その結果、端末が壊れても僕がガッカリしなくて済むような値段のものを選んでいる。

2台目の端末はバンパーがついていたのだが、とてもイラッとさせられる端末だった。

それは、バンパー自体が相当大きく、重たいということだ。

タブレットを持ち歩くというのは、実家への帰省で長時間新幹線に乗る時の弊息子タケの暇つぶし用だ。帰省の際は、大小様々な荷物を持ち歩いており、その中にゴツゴツした重たいバンパーがついたタブレットがある、というのはとても邪魔くさかった。

できるだけ荷物を減らしたい、軽くしたいと思うと、バンパー付きのタブレットはいらないという結論になった。せいぜい、画面を覆うカバーを買ったくらいだ。

この端末は、まだ弊息子タケに渡していない。時期的にちょうどよいので、クリスマスプレゼントにすることにした。クリスマスプレゼントでタブレットを渡されても彼は困惑するだろうが、この端末を起点に、いろいろな知識を得ていってほしい。

もっとも、そのためには親の伴走は必須だと思っていて、彼にタブレットを渡したら、親子一緒になってタブレットのコンテンツと向き合うつもりだ。僕が彼をリードして知的好奇心の喚起を促さないと、彼が刺激に対して受動的になってしまう。

(2023.12.06)

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