そば処 熊野道

2000年01月20日
【店舗数:013】【そば食:017】
東京都港区新橋

もりそば

熊野道外観

熊野がそばの名産地だという話は聞いたことがない。熊野といえば修験道が盛んなところ。ひょっとすると精進料理として食べられた経緯があるのかもしれない。そんな疑問を解決してもらうには、実際に食べてみるしかあるまい。一体どんな逸物が出てくるのやら?さきほど「あじさい」で食べたばかりだというのに、二軒目に入ってしまった。

店内には幅5メートルはあろうかという木の板が壁に飾られていた。そこには、熊野におけるそばがどうした、こうしたという店主のうんちくが書かれていた。おお、これぞ僕が知りたかった事ではないか。回答がネギしょってやてきたってヤツだ。

しかし、面倒なので読み損なってしまった・・・。それよりも、カウンター席でそばを食べるというラーメン屋なスタイルに動揺してしまったのと、カウンターの上には居酒屋のようにお皿がいっぱい積み上げられていてお店の人がなにやら仕込みをしているのに気をとられてしまったのだ。どうやら、夜からは居酒屋に鞍替えするらしい。そういえば、メニューを見ると一品料理がいかにも居酒屋だった。逆に、そば屋的な「板わさ」や「焼き海苔」といったものが存在しないという奇妙なお店。思わず、そばと一緒に「地鶏の唐揚げ」を注文しそうになる意志の弱いおかでん。

肝心のそば。氷水できりっとしめているので、歯ごたえが良い。すすっても気持ちよい。ただし、ここら辺の評価はつい数十分前食べた「あじさい」でのそばと相対的な評価になっているので、絶対的な評価としてどれだけの意味があるかは謎。

しっかし、つゆが個人的趣味とは合致しなかったなあ。かつおの香りが立ちすぎて、そばの香りがわからなくなってしまう。もともとおかでんは関西だし文化圏に生息していたので、かつおの香りがあまり強いと下品に感じる感性なのだ。

まあ、つゆについては相性が悪かったと言えるかもしれないが、こればっかりは後ずさり5mな内容だったのが最後のそば湯。どうも薬っぽいのだ。カルキが強いのだろうか?いや、そうだとしてもそばをゆでるお湯は沸騰していなければならないわけで、カルキなんてすぐに蒸発するはず。じゃ、この味は一体何だ。湯桶のフタをあけて、中に何か入っているんじゃないかとのぞき込んでしまうくらい、いただけない味だった。しかも、これが後に引きずる味わいで、食べ終わって駅のホームで電車を待っている間も、どうも口の中が不快だった。うーん、そば屋というのは水も非常に重要な要素なのだなあ、と幼稚園児でもわかるような内容を今更感心して納得したのであった。

ただ、このお店、新橋駅地下改札出てすぐの場所にある立地条件なのにそこそこの味わいでもりそば500円。これは立派と言えるだろう。だから、そば湯はともかくとして「悪くないお店」としておかでんのDBにはインプットされた次第。すぐ隣にある立ち食いそば屋「日本亭」よりはるかに評価は高い。

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