2000年02月21日
【店舗数:---】【そば食:055】
東京都板橋区前野町
精進揚げ、柴漬け、もり、お酒(菊正宗)
週末、ぽっかりとお昼に時間ができた時あなたはどうしますか。
僕は蕎麦屋に行きます。
おや、おなかが空いたのですか?
いえいえ、くつろぎに、行くんです。
というわけで、ご近所の「さらし奈乃里」第三回訪問だ。今までは「そば食い人種」として、できるだけ経験値を積まなければイカンとあちこちの蕎麦屋を食い倒してきた。でも、そろそろそういうスタイルも疲れてきたというのは事実。
たった2カ月で? ・・・うるさい。
どんなにウマい蕎麦屋を発見したって、家から遠かったらその1度限りしか楽しめない。そんな蕎麦屋を知っていたって、結局知ったかぶりグルメの域を出ないじゃあないか。
それだったら、頻繁に通える距離のところで「そこそこ美味い」蕎麦屋を開拓した方が、ナンボかマシだ。
ここで一句。
「蕎麦屋とは 遠くにありて 想ふもの そして悲しく 歌うもの」
いーしやーきいもォー
悲しく歌う内容が180度違うし、そもそも安直過ぎるパクりはヤメなさい。
いやー、それにしても室生犀星センセイ、貴方の詩と高村光太郎の「智恵子抄」ほどパクられるものもないですな。あっ、あと石川啄木の「一握の砂」もだ。ネタに困ったときはよく使わせてもらっとります。この場を借りて感謝感謝。
閑題休話。
特に僕の場合、蕎麦の前にお酒を楽しむので、喫茶店にくつろぎに行く感覚で「ぶらっと蕎麦屋に行ってちょっとお酒飲みつつ読みかけの本を読んで、くつろいだら蕎麦一枚手繰って帰る」っていうのが理想だ。
そんな店として最適なのが、ここ「さらし奈乃里」だと思う。何しろ、家から自転車で5分弱の距離。週末、部屋で読書するくらいだったらその本を持って「さらし奈乃里」に行った方がいいや、という気にさせてくれる。今回も、そんなこんなで「さらし奈乃里」に行ってみることにした。
そば食い人種コーナー始まって以来初の、「同じ店に3回も行く」事態発生。やはり、10枚スタンプカードをためれば蕎麦1枚無料のサービスをやっている店には、何度も通いたくなるもんだ。
・・・うそです。そんなサービス、見たことも聞いたこともありません。
でも、あってもいいと思うんだけどなあ。もりそば一枚っていうのがアカンのだったら、おつまみ1品無料とかでもいいと思う。おつまみだけ食べてサヨウナラ、というわけにはいかないので、結局そのお客さんはそばやお酒を楽しんで帰る事になり、お店としても売上が向上するはず。
おお凄いぞ、これはぜひビジネスモデル特許を・・・無理か。
さて、このお店の「唯一の弱点」であった精進盛りをもう一度試してみることにした。前回はたまたま「いやあすいません、ちょっとフライヤーの調子が悪くってイマイチな天ぷら出しちゃいました」なんて事があったのかもしれない。悪口をこのwebに書いてしまった以上、責任を取って再確認しなくてはなるまい。
普通。 以上
あらー。今回も及第できんかったのね。残念。
やっぱり、前回のインプレッションそのまんま。ご家庭の天ぷらをそのままお店のテーブルに、という感じ。もちろん、まずくはないんだけど他の料理や店自体のセンスがいいだけに、この天ぷらの仕上がりだけはどうも残念至極なんである。
しかし、値段が手頃な上にいろいろな野菜の天ぷらが食べられるとあって、ついつい重宝してしまう。結局、勝ち負けでいったら僕の負けだ。文句を言える立場じゃあ、ない。
ま、結局蕎麦屋っていうのは肝心の蕎麦さえ旨ければいいわけだ。その「肝心のそば」、食べてやろうじゃないの。
今回で食べるのは三回目なんだけど・・・
ずるずる。 ん?
ず、ずずずずずずっ。 えーっと・・・。
ずぞぞぞぞぞぞぞぞっ。 むむむむっ。
嗚呼、またもやおいしく頂戴してしまったよ。 おかしい。回を重ねるごとにおいしく感じるようになっている。
ひょっとして、毎回ちょっとずつ、一服盛ってる?
んなアホな。こういった思いつきでお店に疑惑をかけてはいかん。
でも、何か不思議な感じだ。自分の味覚が急速にこのお店にあわせてきているのか、それとも本当に蕎麦がおいしくなってきているのか。
冗談言っちゃいかん。新蕎麦の季節ならともかく、この時期に蕎麦がどんどん旨くなるわけないでしょうが。
そうなんだけどなあ・・・不思議だなあ・・・
場末のラーメン屋だったら、「最近ちょっと美味くなったんじゃないの」ってひょいと厨房をのぞき込んだら、味の素をばっさばっさ投入していただけだということが判明して激しくぐったりしてしまうことがある。でも、蕎麦でそんなマネはできないし。
不思議だなあ・・・。
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