2000年03月04日
【店舗数:---】【そば食:064】
自宅(東京都内某所)
生そば
別に赤城高原PAの蕎麦がとりたてて美味だったわけじゃない。でも、気分良く蕎麦をかっこむことができたのが何らかの影響を与えたことは否定できない。なんとはなしに、PAの物産コーナーに売られていた、何の変哲もない生そばを買ってしまっていた。
その名も、ずばり「生そば」。
もう少し、捻れよ。
「こだわりの生そば」とか「厳選生そば」とか。ラーメンの麺を、「ラーメン」と袋に書いて売ってる商品ってあるか?ないだろ?商売っけなさすぎ。でも、その割には「打ち立て打粉が豊富」だとか「厳選そば粉」だとか、キャッチコピーには余念がない。おい、売りたいのか売りたくないのか、どっちだ。
せっかくだから、全長1m近くある長ーい蕎麦(こん棒みたいになってくくられている奴。土産物屋でしか見かけない謎な蕎麦)を買って帰った方が面白い。それだったら、地面に置いた蕎麦の皿から蕎麦をすくい上げ、起立した状態ですすり上げるとかできて痛快だ。ネタにもなる。
でも、なんだか惹かれちゃったんだな。もう、こればっかりはどうしようもない。お土産でも何でもない、単なる自分のための蕎麦。しかも、買って帰ったその日の晩に夜食として食べてしまおうっていうんだから一体何やってるんだか。
早速ゆでて食べてみた。何か、懐かしい味がする。・・・いや、この味はごく最近食べた味だ。あー、そうだ、思い出した。赤城高原PAで食べたいか天そばと同じ味だ。ひょっとしたら同じ麺を使っていたのかもしれない。黒っぽい麺で、われわれが一般的に想像するであろう「いかにも蕎麦っ!」な面構え。野武士のたたずまい、とでも言おうか。味も、まずます。うん、おいしいや。
いや、お土産だからって馬鹿にしちゃいかん。生麺を自分でゆでて、ゆでたてを食べればスーパーで売っているどんなゆで麺よりもうまいんだから。
今日二度目になる、どっしりとした蕎麦を満喫。「すすりあげる蕎麦」から「食べる蕎麦」へ。通ぶってずずずっとすすって一気に飲み込もうとすると、喉につっかかってむせる、そんな武骨さがいい。すすりあげて気持ちいい蕎麦ってのは、「あれ気が付いたら食べ終わっていた」という感じなのだけど、この手の武骨な蕎麦は「蕎麦の量が減っていく過程を、五感で感じながら」って感じ。言い過ぎだろうか。
最後のシメはやっぱり蕎麦湯。ずずずっ。・・・うむ、やっぱり水道水で蕎麦湯を作っても美味くないな。
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