2000年11月05日
【店舗数:065】【そば食:136】
長野県南安曇郡安曇村
ざるそば、ビール
三連休最終日。蕎麦喰いツアーもラストを迎えた。これまで食べ歩いてきた蕎麦は、8軒と自分で打った蕎麦。合計9杯食べてきたことになる。今日は、午後からの高速道路渋滞を想定して午前中にて解散の予定。であるからにして、「ラスト1杯」を選ぶことになった。
とはいっても、今日は白骨温泉泡ノ湯で大露天風呂を楽しもう、という段取りになっていた。自然と、白骨温泉界隈の蕎麦屋をあたることになる。調べてみたら、温泉街の中に唯一、蕎麦屋が存在した。今回はその「恵比寿屋そば店」をターゲットとすることにした。
ちょっとわかりにくいところに蕎麦屋はあった。白骨温泉の中心地から山を登ったところに、どちらかといえばひっそりとした感じで店が構えられている。おまけに駐車場が近くにないので、ちょっと離れたところに停車して徒歩でお店に向かう。
店は結構繁盛していて、われわれが座るとお座敷の客席はいっぱいになってしまった。
「これで最後だからな。有終の美をかざるべく、ビシィッと注文をキメないと」
と語り合いながら、ビールを注文。アンタ最後までそれかい。いやまあ、風呂上がりですから。
全員、ラストいっぱいということなので「味の違いがはっきりとわかる」ざるそばをオーダー。ここは、海苔が自動的にのっかってくるらしい。海苔なし、というメニューは存在しないようだ。
ビールを飲みながら、蕎麦ができあがるのを待つ。先ほど入った泡ノ湯混浴露天風呂の話でひとしきり盛り上がった。混浴とはしらないでやってきて、驚愕して逃げ出そうとしたが足元をすべらせてひっくりかえったおばちゃんの話、顔を真っ赤にさせて首まで湯船につかったまま動かないハゲおやじの話・・・話題は尽きない。
尽きない、んだけど。
まだですか、お蕎麦。
そういえば、われわれよりも先にやってきたお客さんの蕎麦も、まだ出てきていない。結構待たせるお店だ。まさか、オーダーが入ってから蕎麦を打ってるんじゃあるまいな?
ラストなので、エンディングは引っ張るんだよ、いきなり終わっちゃ物足りないじゃないの、なんて言いながらまつこと30分だったか1時間だったか。1時間は大げさだと思うが、少なくとも40分は待ったと思う。
ようやく、ざるそば登場。思わずみんな拍手。いよっ、待ってましたと。
でも、その拍手は味に対する期待、というよりも「待たせやがってコノヤロー」という安ど感からくるものだった。どうしてか、この手の丸いざるに盛られた蕎麦はおいしそうに思えない。以前、丸ざるでまずい蕎麦を食べたことあったっけなあ、と首をひねるが、特にそういう記憶はなかったと思う。神田まつやで大もりを頼むと、確か丸ざるだった。あれは美味い。きっと個人的な趣味嗜好なんだろうと思う。
それはともかく、早速食べてみる。
ずるずる。
・・・
「ここで終わりにするの、やめにしない?もう一軒、行こうぜ?」
「そうだな、これでは終われんよな。せっかくこれまでいい調子できとるのに、最後はもっときれいに終わらせにゃあ」
「次行くぞ、次。解散時間は後ろに延期!帰り道渋滞覚悟でも次の蕎麦屋、行くぞ!」
結局、この店で「ラスト一杯」とはならなかった。
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