日本蕎麦 籠家

2001年11月23日
【店舗数:097】【そば食:181】
長野県諏訪市湖南

セイロ、そば豆腐、田酒

籠家

毎度おなじみ、長野食べ歩きの際のバイブル「長野人気味本」を参考にしながら次の店を目指す。この本は、住所ごとでお店が紹介されているのではなく、料理のジャンルごとでお店が紹介されているので非常に使い勝手が良い。しかも全店料理の写真付きだ。だから、「蕎麦屋」の項目だけを見ていれば、長野県に散らばる有名な蕎麦屋さんを一網打尽で把握することができる。逆に、「今日松本で何か食べたいんだけど、どんな店があるの?」というのを調べる際には、非常に使い勝手が悪いガイドブックでもあるのだが。

その中で、「籠家」という諏訪のお店に目がとまった。紹介記事中の写真を見ても、なかなかな色気がある蕎麦だ。こんなガイドに掲載されている小さな写真なので、色合いは実物から若干ずれている。しかし、麺の切り方であるとか、盛りつけているせいろの色形である程度そのお店のセンスを伺うことはできる。このお店の場合、なにやら良い感じに思えたので、あえて訪問してみることにした。webで調べてもほとんど情報がないお店なので、若干の不安は感じながら。

いざ現地を目指してみると、なるほどwebでも情報量が少ないわけだ。何の変哲もない住宅地にあった。車を走らせながら、「まさかこんなところに蕎麦屋はないだろ?」と疑心暗鬼になったくらいだ。車載カーナビが、このお店を認識できずに曖昧なポイントを目的地としていたこともあり、不安感倍増だった。しかし、そんな住宅地の中にあるんだねぇ、お蕎麦やさんが。何だか、店構えやその唐突に出現する感じから、以前訪れた「竹の春」を思い出した。

先ほどの「おっこと亭」とはうってかわって、このお店はえらくメニューが豊富だった。蕎麦のメニューが充実しているだけでなく、一品料理も良い品そろえだ。しかも、安い。お酒は本醸造酒が350円、純米酒が400円から。おつまみはわさび茎漬け200円から。こんなお店が自宅の近所にあったら、入り浸ってしまいそうだ。いいなあ、このお店。

セイロも安い。550円だ。ここで、お酒飲んで、つまみを食べて、お蕎麦食べて帰ったとしても2,000円でおつりが来る。羨ましい。

そんな良心的な価格設定のお店だけど、天重は1,200円。やはり天ぷらは高いのぅ。いや、天ぷらが、というよりも海老が高いんだろうけど。天ぷらって、海老が入っていないと不満な人が多いのかねえ?僕は海老がなくても全然オッケーであり、海老で値段が高くなっているのはちょっと悔しく思う一派に属している。

おっと話がずれた。

そば豆腐

一品料理に「おでん」があったりしてなかなか楽しいのだが、ここは「そば豆腐」を注文してみることにした。300円。

蕎麦豆腐と聞いて、ごま豆腐の一種だと思っていたのだが、ここでいう蕎麦豆腐は「蕎麦風味の寒天」だった。豆腐状をしているだけで、豆腐ではない。しかしこれがうはぁ、蕎麦を凝縮しましたって感じなんですよにゃぁ。語尾がおかしくなってしまうくらい、蕎麦蕎麦蕎麦。驚きました。あまり美味いもんではないと思ったが、これでもか、というくらい蕎麦を楽しめる一品。

せいろ

肝心の蕎麦到着。

うは、相当にでかいせいろで出てきたぞ。箸のサイズと見比べてもらえばわかるとおり、通常の2倍くらい大きい。その大きいせいろの上に、まるでタタミイワシのように蕎麦を薄く敷き詰めてある。どこぞのお店のように、量の少なさを誤魔化すために薄く敷き詰めました、という感じではない。あくまでも、水切りをよくするために大きいせいろで、薄く敷き詰めましたという感じ。これもお店のこだわりなのだろう。

で、蕎麦なんですがアンタ。いやー、新蕎麦シーズンということもあるんだろうけど、めっぽううまかったですよ、これ。蕎麦の香りーッって感じで。

「こんな住宅地にこんな蕎麦屋が!」「穴場!」と一同賞賛することしきりなお蕎麦を頂戴。いや、大満足なのであります。

「あらびきで幕を開けたこの食べ歩き、どうなるかと思ったけど・・・今回も企画に外れ無し!」

という声もあがった。さあ、この調子で3軒目を目指そう。まだお昼になったばかりだ。

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