2001年11月24日
【店舗数:104】【そば食:188】
長野県松本市浅間温泉
せいろ
松本市、といえば長野県を代表する都市の一つだ。文化と商業の町、という印象があるが、実はいで湯の里でもあった。古くは日本書紀にも出てくる(らしい)という、浅間温泉。城下町松本の奥座敷として、松本市の一角に位置している。
温泉好きなわれわれだが、浅間温泉は素通りしたことがある程度だ。外湯が無いし(後で探したら、一つ「仙気の湯」という外湯があった)、温泉街内はちょっと車で通りにくいし、松本から近すぎるということもあって俗っぽさを感じ、結局利用したことがない。
今回は、そんな浅間温泉にある蕎麦屋を訪問だ。「人気味本」によると、「国内産の玄そばを石臼で挽いた歯ごたえのある細切りのそば」と表現されていた。写真を見ると、なかなかに色気がある蕎麦だ。「温泉街ど真ん中にあるんだったら、ちょとどうかなあ?観光地に美味い蕎麦屋無し」という気がしたのだが、カーナビを設定してみると温泉街とはちょっと離れた場所にあるお店だった。ならば全然問題はない、行ってみる事にした。
住所は「浅間温泉一丁目」となっているのだが、温泉街から外れた場所にお店はあった。目印は松本第一高校。・・・いや、違うぞ。創価学会の建物がお店の向かい側にある。創価学会御用達のお店なのかもしれない、ここは。
建物は比較的新しいようで、シンプルな作り。蕎麦屋っぽくはないが、「じゃあ蕎麦屋ってどういう建物なのよ」と言われると答えに窮する。
店内。何だかペンションに宿泊したような気分だ。机にしろ、インテリアにしろ何だか洋風な感じ。でも、こういう蕎麦屋があってもいいと思う。
蕎麦のメニューはシンプル。
「せいろ」「天せいろ」があって、それぞれに「七分」という「量が70%と少な目ですよ」メニューが存在する。あと、暖かい蕎麦ではかけ、きのこ、天ぷら。
せいろ1枚1,000円。何だか今日は「野麦」にしろ、ちょっとお値段高めな蕎麦に出会うなあ。いい蕎麦を食べようと思うと、値段が高くなってしまうのだろうか?蕎麦に1,000円以上払うというのは、僕は正直納得がいかない。もっと気軽に食べたい。でもこのお店の場合、そのあたりをよく分かっているようで、「7分」を用意してお値段を抑えているということなのだろう。ちなみに7分せいろは700円。おお、きっちりとお値段も70%になっている。
お蕎麦到着。こちら、うわさの七分せいろ。
・・・おやっ。七分の割りには結構なボリュームだぞ。量が多い、とは言わないまでも、これならばとりあえずは十分満足いく量と言えるだろう。ほほーぅ、これで7分ですか。
じゃあ、僕が頼んだ「ノーマル」のせいろは?
なるほど、二段重ねできましたか。
当然、「7分」×2段、ということで14分というわけではなく、せいろ1枚あたりに盛りつけている量は減らしているのだろう。とはいっても、やっぱりちょっと「10分」以上はありそうな量だ。
こりゃー、「7分」が通常で、「ノーマル」が大盛りに位置するんだな。面白い。大盛りがデフォルト扱いになってるというわけだ。なるほど、これで値段がちょっと高めである理由が分かった。そりゃこれだけ盛りつけてれば、お値段高くなるよな。許す!こういうの、うれしいので歓迎だ!
蕎麦はとてもおいしかった。「おおお」と思わず声を出してしまうくらい、おいしかった。個人的好みからすると、もう少し太麺の方が好きなのだが、それを差し引いても美味かったなあ。
「いやー良かったねえ」なんて、蕎麦臭いため息をついていたらなんと食後のデザートが出てきた。これが、みつがたっぷり詰まったりんご。そうか、信州といえば蕎麦以外にも林檎があったか。
これがまたおいしいりんごで、「にくい演出だねえ」と言いながらあっという間に食べてしまった。
「浅間温泉で宿泊した際にちょっと立ち寄ろう」というにはちと遠い場所ではあるが、満足度高い一時を過ごせるだろう、多分。
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