高原食堂

2001年11月25日
【店舗数:107】【そば食:191】
長野県木曽郡木曽町開田高原

すんきそば

まつばは休業

開田高原はそばの産地として有名だという。

・・・ということを、蕎麦好きになって初めて知った。

開田高原といえば、「すんきそば」が有名だ。

・・・ということも、蕎麦好きになって知った。すんき、って何だ?

知らないことだらけだ。

つまり、蕎麦好きになったことにより、知識の幅が広がり、行動範囲が広がった事になる。やっぱり、人間趣味を持つってことはいいことだ。

さてその「すんき」だが、かぶ菜を乳酸菌発酵させた、酸っぱい漬け物だという。これを刻んだものがかけそばの上に乗っかっているのが、「すんきそば」。酸っぱい蕎麦というのはちょっと想像できない。でも、その土地ならではの名物である以上、これはぜひ食べてみないといけない。今回の蕎麦食べ歩き旅行は、開田高原に行くことといっても過言ではなかった。非常に楽しみだ。

目指していた、開田高原でもっとも有名な蕎麦屋「まつば」は無情にも「本日休業」の看板がでていた。何でも、法事が入ってしまったらしい。うむ、残念。仕方なしに、地図をみながら別のお店に向かうことにした。

開田高原は、まさに高原の避暑地といった風情でとても気持ちのいい空間だった。ここに数日間滞在したら、身も心も癒されること請け合いだ。真っ正面には、木曽御岳山がその雄大な景色を見せ、高原に広がる白樺林と、点在する蕎麦屋。いいなあ、こういうところ。ただ、それほど観光地化されていないようなので、気楽に楽しめる反面「やることがない!」と感じるかもしれない。

高原食堂

開田高原をほぼ突っ切る形で、目指す「高原食堂」に到着した。開田高原には蕎麦屋が多数あるものの、どうしてこのお店を選んだのかはちょっと記憶にない。名前が良かったからだろうか?

メニュー

メニューは、「そば」「麺類」「ご飯物」の3ジャンルに分けられて記載されてあった。さすがに「食堂」という名を名乗っているだけあって、蕎麦以外にも「カツ丼」や「ラーメン」なども記されてあった。

ざるそば大(3枚)で1,300円、並(2枚)で900円。目指すすんきそばは800円。かけそばが750円であることを考えると、すんきのお値段は50円ということになる。すごく安い。

店内の雰囲気

店内の雰囲気。

並のざるそば

すんきそばを頼んだのは、同行3名のうち僕だけだった。

こちら、並のざるそば。

すんきそば

そして、こちらが恐らく開田高原でしか食べられないであろう、「すんきそば」。なるほど、これがすんきか!つゆがやや濁り気味で、明らかに通常の山菜そばとは違う風情満点。

さっそく一口すすってみる。

すっぱー

うん、酸っぱい。腐ったような酸っぱさではなく、まさに乳酸菌発酵ならではの、ヨーグルト的な酸っぱさを感じる。へぇー、こういう蕎麦もあるもんだなあ。面白い面白い。聞くところによると、木曽の人たちは冬の野菜不足を補うため、このすんきを食べていたらしい。そのまま食べるし、酒の肴にもするし、みそ汁の具にもするとか。

この味は好き嫌いが分かれるだろう。酸っぱい蕎麦に対する賛否両論はあると思うが、それでもこれはなかなかにおいしいと思った。すんきがたっぷり載っている、この気前の良さも気に入った。いやー、これはいい体験をさせてもらった。

ただ、蕎麦の味はあんまり。すんきに驚いたり感心しているうちに麺が伸びてしまい、ぶよぶよの蕎麦をすする羽目になってしまった。しまった。

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